4月18日(火) 2006 J2リーグ戦 第10節
横浜FC 2 - 1 神戸 (19:04/三ツ沢/3,286人)
得点者:'5 坪内秀介(神戸)、'8 城彰二(横浜FC)、'81 城彰二(横浜FC)
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「彰二は最高のストライカー。今日も最高の仕事をしてくれた」試合後の会見で、横浜FC・高木監督は城の活躍を称えた。
前節・仙台戦の前日、練習中に足を痛めた城。8節の柏から仙台・神戸と続く強豪との3連戦を、現段階で上位に食らい付いていくための一つの山場と考えていたチームにとって、城の存在は不可欠だった。それをいちばん理解しているのは城本人。だから、仙台戦・今回の神戸戦の強行出場を決断した。
城の左足は、今節もウォーミングアップを別メニューで進めるほど、普通にプレーすることすら難しい状態。「試合前は本当に痛かったけど、試合に入ると忘れちゃうんですよね」と、試合後は足を引きずりながら語ってくれた城の責任感の強さ、そしてこの状態でも結果を出す気迫溢れたプレーに、三ツ沢に集まったサポーターは酔いしれた。
試合は立ち上がり、神戸ペースで進む。プレビューでも書いたとおり、神戸の試合開始早々での得点が多いことから、横浜FCはいつも以上の集中が必要だった。立ち上がりから神戸は、丹羽・朴で右サイドを立て続けに崩していくものの、横浜FCもゴール前までは運ばせない。しかし5分、横浜FCのミスから神戸がCKを得て、ゴール前中央の栗原が頭で合わせる。これは横浜FC・GK菅野がはじくが、こぼれたところを坪内に右足で押し込まれた。一瞬、今季の神戸が立ち上がりに先制した4試合中3試合で勝利しているというデータ、そして昨年の横浜FCは立ち上がりに失点が多かったという記憶が私の頭の中をよぎった。
が、今の横浜FCには底力がある。高木監督はこの失点を「9節までの総失点を2で抑えてきたが、久々に点を取られて締まった部分があった」と振り返り、トゥイードに代わり前節からセンターバックを務めた鄭(後半は内田→岩倉の交代によりボランチ)も「少しボンヤリしていたところがあった。あの一発で目が覚めた」と話した。
目を覚ました横浜FCは3分後、早川からの長いフィードを神戸DFの左サイド裏に抜けていた三浦知が受け、またぎフェイントで丹羽を翻弄しクロス。ゴール前には3人が相手DFを引き付けながら入ってきており、中央でフリーになった城がヘッドで見事な同点弾を決めた。三浦知→城の元神戸組のゴールでスタンドは大歓声に包まれた。
後半、神戸はボールを回しながらゴールまで持ち込む場面が増えたが、横浜FC・DF陣の気迫溢れるプレーで跳ね返される。神戸は、試合の主導権を握りつつも追加点が遠い。
この試合に向けて、横浜FC・高木監督は相手のFKを警戒し「自陣でファウルは与えないこと。特に正面やゴールから20?25mのエリアには気をつけよう」と選手に伝えていた。それを忠実に全うした選手たちは、終始「危ないエリア」でFKは与えなかった。
このまま勝点を分け合うと思われた81分、試合が動いた。アウグストのシュートが神戸DFに当たり、こぼれたところを、相手DFを背負うような形から頭で豪快に決めた城。「あんな難しいゴール、本当にすごい」と、この日スタメンからピッチに立った北村が振り返れば、鄭も「あんな(足の)状態でも決めてくれて、本当に頼もしい」と話し、城自身も2得点の大活躍に「あのゴールは気持ちで行きました。今季はヘッドでしか点が決められてないので、何でも頭で行こうと思って飛び込んだ」と笑顔を見せた。
後半ロスタイムには、神戸GK荻が乱暴な行為で退場となる場面もあり、神戸にとっては後味の悪い試合となってしまった。試合後、バクスター監督は「スタッフ・選手はこの結果にガッカリしている。でも、高木監督にはおめでとうと言いたい」と『教え子』の勝利を称えた。
勝点は横浜FCに積み上げられたものの、神戸も悲観する内容ではない。「いいサッカーができていたし、いい動きも出来ている。クリ(栗原)もいい動きをしてくれた」とバクスター監督は手応えを感じていた。ただ、この日の神戸は少しだけ運に見放されてしまった部分があったのかもしれない。満員のスタンドで見せたいほどの好プレーを随所に見せた三浦淳も「久々の三ツ沢でのプレーだったので思い入れはあった。今日は本当に勝ちたかっただけに残念」とその表情には悔しさがにじんでいた。
この3連戦で勝点7をもぎ取り、一気に2位まで浮上した横浜FC。
柏に勝利を収めた後「進化が問われるのはこれから」と冷静に話していた選手たちの表情は自信に満ち溢れている。が、「まだまだ先は長いし、これから何が起こるかわかりません」(城)と、この結果を冷静に受け止め、浮かれている様子はない。首位に躍り出る日もそう遠くはないことを感じ、また城の存在の大きさを改めて多くのサポーターが痛感した夜だった。
以上
2006.04.19 Reported by 浅野有香
J’s GOALニュース
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