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【J1:第9節 広島 vs C大阪 レポート】広島の守備的布陣をC大阪は崩せず。広島もカウンターに精度を欠き、新監督対決は痛み分けに。(06.04.22)

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4月22日(土) 2006 J1リーグ戦 第9節
広島 1 - 1 C大阪 (15:04/広島ビ/6,794人)
得点者:'0 佐藤寿人(広島)、'50 徳重隆明(C大阪)
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 キックオフ。ウェズレイが戸田に戻す。大きく左サイドにフィード。待ち構えた上野が、ダイレクトで前に蹴る。佐藤寿人、走る。C大阪のDF江添をファースト・タッチで置き去り。追いすがる江添を振り切り、そのままゴールにボールを流しこんだ。
 ここまでわずか8秒。相手が一度も触ることのできないスーパーゴールが、今季初めて広島に先制点をもたらした。

 この後、広島は戦い方を明確にする。相手ボールになるとスッとゾーンを引き、ブロックをつくって相手を待ち受け、人数をかけてボールを奪いとる。5バック+2ボランチに加え、ウェズレイ・佐藤寿・上野の3トップも積極的にブロックの中におりてきて守備に参加する。リスクを背負わず、決して無理をせず、手数をかけず速攻でゴール前に迫ろうとした。

 もっとも、その攻撃に切り替わった場面でのパスミスが広島は多かったため、自分たちからピンチを迎えるシーンも少なくなかった。しかし、小村を中心とした5バックは集中を切らさずに守り抜く。C大阪は西澤のポストプレイを中心に攻め込もうとするが、単純なクロスは高い広島のDFにはじき返され、裏へのスルーパスは下田の勇気あるプレイに阻まれる。シュート数は確かに1対5とC大阪が圧倒していたが、その実、決定的なシーンはほとんどなかった。「ラインが下がっているからといって、受け身になっていたわけではない」という広島・望月監督の言葉は決して強がりではない。

 後半、広島のブロックを崩せないC大阪の塚田監督は、一枚のカードを切る。スピードあふれるアタッカー・苔口卓也を右サイドハーフに投入したのだ。しかし、皮肉にもそこから攻勢に出たのは、広島だった。それは、ケガのためここ最近の公式戦3試合に出場できなかったウェズレイが、まるで前半の45分をゲーム感覚を取り戻すために使ったかのごとく、突然輝きを見せ始めたからだ。

 立ち上がり、ブルーノ・クアドロスからボールを奪い強烈なシュートを放つ。右サイドから佐藤寿の飛び出しを誘うクロスを入れ、抜群の個人技で時間をつくり、駒野のクロスを誘う。そして、鋭く曲り落ちるCKで吉弘の決定的なヘディングシュートをも引き出した。
 しかし、攻めている時にスキができるのは、どんなスポーツにもあてはまる法則。広島の場合、前半から懸念していたビルドアップ時のパスミスから、それはスタートした。戸田が必死でカバーしクリアするも、そのセカンドボールは西澤の足下に。この瞬間、まさに阿吽の呼吸で森島が裏に飛び出した。広島のストッパー・吉弘が森島の動きをつかまえることができず、そのままシュートを撃たれてしまう。下田がすばらしい反応を見せてはじくも、徳重にこぼれを押し込まれた。この日はDFとして起用された盛田が「自分の反応が遅れてクリアできなかった」と試合後に嘆いたこのシーン、ここまでプラン通りに試合を進めてきた広島だけに、悔やんでも悔やみきれまい。

 ただその後も、広島は決して無理をしなかった。C大阪が苔口のスピードを利して広島の左サイドを攻め込んでも、「中央で抑えればいい」(小村)と割り切った守備陣形を引いた広島が、ことごとくクロスを跳ね返す。

 そしてボールがウェズレイにわたれば、そこから強烈なフィジカルと卓越した技術をもって、次々とシュートを放つ。C大阪・吉田の好セーブによってゴールこそ割れなかったが、後半に彼が放った6本のシュートはすべてビッグアーチをどよめかせた。前半より後半の方が攻撃的に見えたのは「ウェズレイ劇場」がそこで展開されたからだ。

 新布陣の4-1-4-1で臨んだC大阪はサイドで起点をつくり、積極的な姿勢を見せたものの、広島の徹底した守備的布陣を崩すまでに至らなかった。また、プラン通りにゲームを運び実質的な支配者だった広島も、局面ではビルドアップ時のミスが多く、C大阪にパスカットされては波状攻撃を食らう場面が何度も見られるなど、ゲーム運びの面で不安を覚えた。ウェズレイの輝きが戻ってきたことと佐藤寿人の得点感覚は収穫だが、中盤でボールをキープし時間をつくる工夫をチーム全体で考えないと、選手のスタミナ切れも心配だし、何より試合が安定しない。

 新監督同士の試合は、それぞれ収穫と課題が明確にして、痛み分けとなった。この日の勝ち点1が、互いにどういう影響を与えるのか。すべては、あと25試合を積み重ねた後、語られることだろう。

以上

2006.04.22 Reported by 中野 和也
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