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【J2:第25節 鳥栖 vs 徳島 レポート】状況判断とプレーの意図に差が突いた一戦。やることが的中した鳥栖と後手を踏んだ徳島。(06.07.02)

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7月1日(土) 2006 J2リーグ戦 第25節
鳥栖 2 - 1 徳島 (19:04/鳥栖/5,118人)
得点者:'16 山口貴之(鳥栖)、'59 濱田武(鳥栖)、'79 ジョルジーニョ(徳島)
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52節48試合の長丁場のJ2リーグ。その中には色々な節目が訪れる。

チームとしての節目もあれば、個人のものもある。その節目で、以降の存在価値が変化することは、何事においても大いに考えられることである。
今節の鳥栖は、対徳島戦において史上初の勝利を飾り、今季の前半戦の勝ち越しを決定し、最高順位の5位まで上げた。
「成長しつつあるチームの形を見ることができた」と松本監督(鳥栖)が評価した内容だった。対する徳島は、「前節よりは相手に向かうことが出来た」と田中監督の評価は、今ひとつ芳しくなかった。

この評価の差は、どこにある試合だったのか。それは、「状況判断」とその「対応力」に尽きる内容だった。

開始から16分、鳥栖はゴールから30m地点でFKを得た。このホイッスルと同時にFW新居が、徳島DFの裏に向かって走り出した。この瞬間をキッカーの尹晶煥が見逃さず、新居の進行方向に向かって蹴り込んだ。
この素早いリスタートを行った尹晶煥も、それを呼び込む動きを見せた新居も、どのようなプレーを行うと得点に結びつくかを瞬時に判断した。当然、予期せぬ事態に徳島DFは、新居を追いかけることになり、他の選手をチェックすることと空いたスペースを埋めることを出来なかった。
新居が放ったシュートはGK島津にあたり、ゴール前でフリーな状態の山口によって先制点となった。

59分にも鳥栖はFKを得た。山口がショートキックで尹に渡すと折り返されたボールをゴール前に上がっていた金裕晋に送った。ヘディングで落されたボールに対し、新居は迷わずシュートを選択した。このわずかなタイミングを遅らせることで、金裕晋のマークが微妙にずれ、新居のシュートを呼び込んだ。徳島DFの必至のクリアも濱田の技ありのドリブルシュートを招き追加点を許してしまった。経験豊富な山口と尹との状況判断に、またしても徳島DFが後追いDFとなってしまった。

徳島も奪ったボールを素早く前線に送るのだが、パスの出所が代わっても出されるボールに変化がなければ、鳥栖DFは対処方法を学習してしまうことになる。「一工夫も二工夫も三工夫もしないことには、鳥栖のDFを崩すことは出来ない」(田中監督)と嘆かせた。唯一、徳島が挙げた得点は、79分のセットプレーからだった。

ペナルティエリアの外側、約20mのところにセットされたボールに立ちはだかるのは鳥栖の壁6枚。キッカーのジョルジーニョに与えるプレッシャーとしては、申し分ない厚さだった。が、キック直前にGKシュナイダー潤之介が、わずかに左重心を動かしたことをジョルジーニョは見逃さなかった。弧を描いたボールは、鳥栖ゴールに吸い込まれ、残り10分で1点差の攻防のさまを呈した。

勢いは徳島に生まれるかと思われたが、鳥栖が85分に竹村、89分に衛藤を入れることで逃げ切ってしまった。ここでもベンチの状況判断が生きた。徳島は、2点差を追う状態でMF秋葉やFW大島を入れたが、田中監督が意図するほど鳥栖の守備を崩すことは出来なかった。「判断してからのプレーが遅かった」と秋葉も素直に認める内容だった。

状況に応じたプレーと対応力、事前の戦術分析だけでなく選手のイマジネーションも求められる。それを引き出すベンチワークも求められる。この日の鳥栖は、そのどちらも良い所を見せてくれた。
個人的な節目もチームに大きく影響するだろう。宮原がC大阪から復帰後、初出場を果たした。山口が移籍後、鳥栖で初得点を記録した。竹村が怪我を完治させて今季初出場を飾った。
4月15日の第9節以降、15試合で勝ち点25を稼いだ。「負けない鳥栖」から「手ごわい鳥栖」へとイメージを変えつつある。
節目を迎え、鳥栖が新たなステップへ踏み出した予感がする。
鳥栖には追い風が吹いている。

サッカーは、作戦タイムがなく、常にゲームが動いている。
だからこそ、状況判断とその対応に選手間の差があってはならない。差をなくすために練習をし、コミュニケーションを図る。
サッカーは、チームプレーであると再認識した。

以上

2006.07.01 Reported by サカクラ ゲン
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