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【J2:第25節 山形 vs 柏 レポート】バイタルエリアを攻略した山形が、ミドル3発と完封で首位・柏に快勝!(06.07.02)

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7月1日(土) 2006 J2リーグ戦 第25節
山形 3 - 0 柏 (19:04/山形県/5,614人)
得点者:'50 財前宣之(山形)、'57 永井篤志(山形)、'78 レアンドロ(山形)
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前半13分、メインスタンドに傘の花が一斉に開いた。照明に照らされた雨が暗い夜空をたちまち白く染めた。ともにポゼッションを得意とする山形と柏。
立ち上がりからピッチは濡れていたため足元のコントロールがおぼつかず、相手のカウンターを警戒するなかでリスクを最小限に抑える慎重なせめぎ合いが続いていたが、これでいよいよ水上のゲームを観念せざるを得なくなった。

しかしその中でも、山形は攻撃にひとつの狙いを持っていた。それは、奪ったボールをバイタルエリアに預けること。ディエゴが自由に動けば、柏のDFライン前は山根一人になる。その両サイドにできるスペースを起点にしようという狙いだ。所構わずボールに積極的なプレスを掛けてくる柏のスタイルに対するとき、もたつけばたちまち餌食にされてしまうが、先手を取って約束の起点にボールを運ぶことができれば大きなチャンスとなる。この日の山形は、後者だった。

実際、前半3分にはカウンターから財前のピンポイントクロスにレアンドロがヘディングで合わせ、21分には臼井の左クロスを永井が折り返し、またもレアンドロがヘディングシュートするなど、再三攻撃の理想形が展開されていた。ただ、前半で先制点を奪えなかった要因として、エース・レアンドロがゴール前の鋭さを発揮しきれなかったことが大きい。山形の前半最大のチャンス、29分にも、木村の右アーリークロスにレアンドロがゴール前でGKと1対1になったが、股抜きを狙ったシュートを南に至近距離で弾かれ、そのこぼれ球のを拾った財前の左からのシュートも南に阻まれた。

前節・水戸戦のロスタイムに追いつかれ、嫌な流れを断ち切りたい柏は、「サイドで起点をつくりたかった」(石崎監督)との狙いから、大谷を右SBに移し、左SBには中谷が、右SHには佐藤由紀彦がともに今季初先発した。前半でもっとも柏らしさを魅せたのが13分。相手陣内、左タッチからのスローインを北嶋がスルーし、その奥の李がヒールで落とす。ぽっかり空いたバイタルエリアに飛び込みボールをとらえたディエゴが左足を振り抜いた、というシーン。
しかし、全体としては、新しいパーツがフィットしているとは言い難かった。パスコースを探す分だけ攻守の切り替えで一歩遅れ、ゾーンで頑丈に網を張る山形の守備を突破することができなかった。特に、渡辺のしつこいチェイスを嫌ったディエゴが、ボールとともにいったん自陣に引き、そこで起点をつくろうとしたが、「下がって持たせる分にはいくらやらせてもいい」(山形・渡辺)という山形には好都合だった。

後半開始から、柏が配置換えに着手する。前半22分にハイボールを競った際、背中と後頭部をしたたか打ったボランチ山根が退き、右SBには新たに小林亮を投入し、大谷をボランチに移す。その大谷が攻撃センスを発揮する。裏へ抜け出した北嶋に縦のスルーパスを供給し、その直後には、こぼれ球をロングシュート。しかし、このチャンスの針が、突如反対側に大きく振れる。

後半5分、山形がやや右サイドから、縦方向にジグザグとパスをつなぎながら中央の財前が足元でキャッチ。財前はペナルティーボックスのすぐ外から左足のミドルシュートを決めた。さらにその7分後、右サイドのレアンドロから横パスを受けた永井が、財前と同じような位置、同じような流れ、同じ左足でミドルシュートを放ち、追加点を挙げた。

柏は先制された直後に、落合をリベロに投入して小林亮のポジションを上げ、3−5−2にシフトチェンジ。しかし、バイタルエリアに相変わらスペースがあったため、そこを狙われた。2点目を取られた後に、ようやく前への推進力が強まり押し込む時間帯をつくったが、それも長続きせず、後半33分にはレアンドロにトドメとなる3点目のミドルシュートを決められた。

同じ相手に連敗、しかも連続3失点。首位を走るチームとしては、大きなショックを伴う敗戦となった。前節からの悪い流れを引きずったまま、次節は首位決戦。勝ち点2差で横浜FC戦をホームに迎えることになる。「どうしてもしっかりと守ってくるチーム、奪ったあとに速い攻撃を仕掛けてくるチームに対して、今のところなかなか苦戦している。3ラインをつくってしっかり守られたときに、なかなか崩しきれない。それは相手が山形だけじゃなしに、ほかのチームにもあてはまると思う」(石崎監督)となれば、横浜FC相手にも厳しい90分を覚悟しなければならない。そのなかで勝ちきるには・・・? 柏にとって、この1週間は重い意味を持つことになるだろう。

「月が変わった7月1日のこのゲームをターニングポイントにしなきゃいけないという思いで、この1週間準備をしてきた」と樋口監督は語ったが、山形はこの試合に関してはこれ以上ない形で目的を果たすことができた。ただ、いくらいいゲームをしても、次のゲームで負ければそれはターニングポイントとしての効力を失うことになる。「強いチームにはすごくいいゲームをするんだけど、下位のチームに負けることが多いので、この調子を維持して次もやっていきたい」2点目を挙げた永井が気持ちを引き締めるように言った。
前節・仙台戦から続く勝利追求のテンションをいかに持続させるか。次節、アウェイ徳島戦こそが本当の意味でのターニングポイントとなる。

以上

2006.07.02 Reported by 佐藤 円
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