●A3チャンピオンズカップ2006
8月2日（水）17：00／国立
G大阪 vs 大連実徳
-スコアボードはこちら-
---------

ガンバ大阪にとっては、AFCアジアチャンピオンズリーグに続き、初参戦となるアジアを舞台にした大会、『A3チャンピオンズカップ2006』が2日、国立競技場で幕をあける。

今大会に向け、7月31日、地元関西での最終調整を行った西野監督は「リーグの合間、しかもタイトルがかかった大会という難しさはあるが、ACL、ナビスコカップを落とした分のリカバーという意味でも『タイトル』を穫りに行く。ACLのホーム＆アウェイの戦いの中で、東アジアの中での見極めが１つできたと思うし、十分、東アジアで戦えるという基準は持てた。今回のA3に関しては、ホームだけの戦いというアドバンテージをある程度もって戦う中で、開催国の責任、プライドを出さなければいけないし、『タイトル』にもこだわった戦いをしたい」とコメント。『Jリーグ連覇』とあわせて、今季の目標であった『アジア制覇』をACLで実現できなかった悔しさを、この大会にぶつけること。と同時に、「後半戦に向けて、今の固定メンバー、プラス2〜3人のバックアップでは難しい。もっと充実させていかなければいけないと考えている中で、プラスアルファの部分、バックアップの部分で自信が持てるメンバーが何人か出て来てくれたら嬉しい」との言葉からも分かるように、新たな戦力の発掘も視野に入れて、3試合を戦い抜く決意でいるようだ。

その初戦は、ACLでもホーム＆アウェイの2度対戦した大連実徳との対戦となる。ACLではホームで3−0と圧勝しながら、アウェイではアウェイの厳しさを痛感する中で0−2と敗戦。この2試合に先発出場を果たしたMF家長は「アウェイでは、ピッチ状況が想像以上に悪かったり、いろんな環境に影響されたとはいえ、個々の強さでは大連の方が勝っていた。自分たちがゲームをコントロールしたり、思うようなゲーム運びを出来なかったという意味では結果通りの内容だったと思う」と振り返ったが、組織力として大差は感じなかったものの、個々のパフォーマンスにおいては、強靭な肉体とフィジカルの強さを持つ大連に圧倒された印象があった。

だが、その悔しさがあるからこそ「今回は日本での開催ですから、僕らのホームのようなもの。あの時とは違う、ガンバらしくパスを繋いでボールと人を動かすサッカーをして、是非勝ちたい」とMF家長。今回の登録メンバーの中に、身長180センチ以下の選手が一人もいないという恵まれた体格を持った選手を揃える大連だけに、セットプレーでの得点チャンスはなかなか見いだせないかも知れないが、ACLでのホーム戦のように、人もボールも動くG大阪のムービングサッカーによって相手の守備に揺さぶりをかける中で、大連ゴールを陥れるチャンスはきっとある。

Jリーグの最近の2試合では『取っても取る』というような、1点を奪ったあと、相手を突き放す2点目がなかなか奪いきれずに苦戦を強いられているG大阪だが、前線にはエースFWマグノアウベス、キレある動きで好調ぶりが伺えるFW播戸をはじめ、FW中山やFW前田など『ピッチでの結果』を求めた戦いに意欲を示す選手らが多数いる。また、先の西野監督の言葉によれば、若手の起用も考えられる状況下、「チャンスがあれば、ゴールやアシストなど結果にこだわってアピールしたい」と話したMF寺田やMF安田などチャンスを狙っている勢いある若手の存在も頼もしい限りだ。

一方の大連の注目選手はACLのアウェイ戦時に大連の2ゴール目をアシストしたMFゾラン・ヤンコビッチ。ブルガリア人である彼は、ACLにおいてゴールこそなかったが、大連の『エース』として前線で威力を発揮する。切れ味あるドリブルと豪快なシュートが持ち味だ。また、中国代表DFとしてもキャリアがあるDFチャン・ヤオクンにも要注意。今回の対戦にあたっても「ACLでも感じたが、日本や韓国の攻撃への意識はとても高いし、実際素晴らしい攻撃力を備えている。だが、彼らがどんなに自信を持って挑んできても、僕たちは粘り強い守備で対抗する」と力強く語っており、G大阪の攻撃陣にとっては、“厄介な”壁になりそう。もちろん、それに屈するG大阪の攻撃力ではないだろうが。

さあ、G大阪にとっては今季2度目のアジアの舞台。チーム全員の『総力戦』で挑む戦いの先に、どんな結末が待っているのか。今季最初のタイトル穫りに向け、G大阪が熱く国立の舞台を舞う！

以上

2006.08.01 Reported by　高村美砂

・A3チャンピオンズカップの詳細は【こちら】から