8月6日（日）J2 第32節 徳島 vs 札幌（18:00KICK OFF/鳴門）
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徳島が今節対戦する札幌は、非常に能力の高い選手が揃う好チーム。現在は今ひとつ調子が出ていないが、それでもそのチーム力の高さに疑いの余地はない。言うまでもなく、強敵である。
しかし、徳島が今節戦うべき本当の敵はその札幌ではないように思われる。では何かと言うと、それは『自分たち自身』。敗戦が続いていることで積極的なパフォーマンスを見失ってしまい、苦しい戦況に立たされると負の意識に陥ってしまう『自分たち自身』を倒すことが今節勝利を掴む唯一の道ではないだろうか。

前節の敗戦で泥沼の7連敗となってしまった徳島。試合後の選手たちの表情はこれ以上ないくらいに沈みきっていた。もちろんそうなっても仕方のないほど危機的状況ではあるのだが・・・。そして、この背負い込んだ連敗は、選手たちのプレーひとつひとつにも大きな悪影響を及ぼしている。失点、敗戦をしないようにと注意し過ぎるあまり、大胆さや積極性といったものが全くと言っていいほど消されてしまっているのである。

ただ、逆にこのような苦しい時だからこそ、徳島は強さを見せなければならない。選手ひとりひとりが顔を上げて自分を奮い立たせ、そしてチームとして失敗を恐れない戦いをする必要があるだろう。
とは言え、連敗中であるが故にのしかかる想像以上のプレッシャーの中でそれを実践するのは容易でない。精神的にも肉体的にも相当なタフさが求められる。が、今はもうやるしかないのだ。そのようなプレーの積み重ねがきっと悪い流れを断ち切ってくれると信じ、『自分たち自身』に負けない強さを何としても発揮しなければならない。しかも今節は続けてのホームゲーム。スタジアムに詰め掛けるサポーターの声援を今度こそ力に変え、チームの誇りに賭けても全員一丸となって連敗にピリオドを打つ勝利を手にしなくてはならない。

対して札幌は、本来持っているチーム力をそのまま発揮できるかどうかがカギとなるであろう。
事実、最近の数試合では好不調の波が大きく、それによってなかなか勢いを掴み切れない。26節で首位・柏に勝利したかと思えば翌節は鳥栖に4失点の完敗。さらには、強敵・東京Vとの接戦を制した後迎えた前節（31節）でもまさかの大量5失点を喫して湘南に敗れており、その結果から前記の部分がチームの課題であることは明らかだ。
となればある意味、札幌も徳島同様、敵は自分たちとも言えるだろう。一刻も早く上位戦線に割って入るためには、その克服こそが不可欠と言えよう。

徳島と札幌。『自分たち自身』に打ち勝ったチームこそがきっと今節での『勝ち点3』を得るに違いない。気持ちの強さが勝敗を分けるこの一戦は要注目だ。

以上

2006.08.05 Reported by 松下 英樹