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【J1:第18節 名古屋 vs 磐田 名古屋レポート】本田が2ゴールを決めるも退場。数的不利から秋田のゴールで勝利を決定的にし、気力で守り抜いた名古屋が4連勝!(06.08.20)

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8月19日(土) 2006 J1リーグ戦 第18節
名古屋 3 - 1 磐田 (19:00/瑞穂陸/14,392人)
得点者:'28 本田圭佑(名古屋)、'35 本田圭佑(名古屋)、'77 秋田豊(名古屋)、'89 カレンロバート(磐田)
★ハイライト&会見映像は【こちら】
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スタメン表では4バックだったが、試合が始まると、磐田・太田をマークする本田が上がり気味にポジションを取り、実質3−4−3の布陣でスタートした名古屋。序盤は中盤とDFのスペース、または中盤と3トップのスペースが開き、中盤がルーズになってミスを招き、磐田にペースを握られてしまう。何度もシュートを放たれ、先制点は磐田か?という展開。しかし、20分頃からコンパクトな陣形を保てるようになり、徐々に中盤を支配し始める。

そして、その時は訪れた。前節・甲府戦で、攻撃陣が揃ってゴールを挙げたことを「悔しい。自分も絶対ゴールを決めてやろうと思った」と振り返っていた本田。この悔しさは、この日もプレーの随所に表れ、気迫のこもった『攻め』の守備でゴールのチャンスを伺っていた。28分、杉本が磐田DFを突破し、右コーナー付近で粘ってボールキープ。そこへ詰めてきた本田へと絶妙なマイナスのパス。受け取った本田は足下で数回ボールを転がし、豪快に左足を振り抜いた。「うまい具合に曲がってくれた」(本田)ボールは川口の手先をかすめ、ゴール左隅へと突き刺さった。

だが、この日の本田は、1得点だけでは満足しなかった。35分、藤田と福西がペナルティアリア付近で激しいボールの競り合いで得たFK。玉田、中村、そして本田がボールへ集まる。しかし、ここで本田は物怖じしなかった。「蹴らせてください」。本田の左足から放たれた無回転のボールは、川口の手からこぼれ落ち、ゴールへ転がった。悔しがる川口を尻目に、両手を仰ぎ、サポーターへ『もっと沸け!』とでも言いたげなジェスチャーで、喜びを表現する本田。スタジアムは大歓声に包まれた。

『本田デー』・・・そう呼ぶのにふさわしいゲーム展開で、前半を折り返した名古屋。しかし後半、悪夢が待っていた。59分、これまで何度もヘッドで名古屋ゴールを守っていたDFの要・スピラールが負傷交代。ここで一瞬、名古屋のイケイケムードに冷水が浴びせられる。それでも、代わりに入った秋田中心に、前がかりになってきた磐田の攻撃を食い止め、さらなる追加点を狙いに行っていた。だが67分、この日の本田の『攻め』の守備が裏目に出る。67分、この日2枚目のイエローカードで、退場処分となってしまった。イケイケムードは一転、数的不利の危機的状況となってしまった。藤田を下げて増川を投入し、4バックにシステムを変更。チーム一丸で守備をしていく。

そんな中、77分、右のコーナー付近で得たFK。キッカーは中村。ゴール前にはヨンセン、秋田、古賀が詰める。中村のキックはゴール正面へと向かい、ヨンセンと秋田が同時に合わせに行く。そして決めたのは、秋田!「今日は秋田にゴールを取られてしまったからね(笑)」とヨンセンはジョークを飛ばしたが、「3点目を取ることが大事だと思っていた」秋田の気迫がヨンセンに競り勝ち、勝利を引き寄せる貴重な追加点を生んだ。残り10分強。磐田は怒濤の猛攻が始まる。ピンチに次ぐピンチに見舞われる中、フィールドプレーヤーの踏ん張りに、楢崎も気迫のセービングで応える。すでに体は疲れ果てて、ボロボロに見えていたが、数的不利とは思えない集中した守備でピンチをしのぐ。しかし、防戦一方でなかったのが、この日の名古屋の素晴らしい点だった。なお追加点を狙いに行くべきチャンスを演出し、数回、惜しいシュートもあった。

まさしく『死闘』という様相となった終盤だったが、1点を許したものの、集中力と気迫を保ち続け、勝利をもぎとり4連勝。勝点3を積み上げ、順位も暫定12位に浮上した。しかし、昨年11/12大宮戦以来のゴールを決めた秋田は「もうワンランク上に行くには、無失点で抑えられないと」と、数的不利でも終盤で失点したことを叱咤した。また、フェルフォーセン監督も「メンタルの戦いとしては、いい形だった」としながらも「決していい内容ではなかった」と、手放しでは喜んでいない。それでも、結果を出し、自信をつけている名古屋のいいムード、そして、試合毎または試合中にシステムチェンジして戦え、勝てたことは「名古屋の強みになっている」(フェルフォーセン監督)。確実にチームは暗く長いトンネルを抜け、変貌を遂げる過程へと向かっている。

以上

2006.08.20 Reported by 茂木 美佐子
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