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【J2:第35節 水戸 vs 山形 プレビュー】5連敗中の水戸。連敗脱出のため、エース・アンデルソンの奮起が必要。山形は前半の守備を修正したい。(06.08.23)

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8月23日(水)J2 第35節 水戸 vs 山形(19:00KICK OFF/笠松)
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-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
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 クラブ史上最多の9,482人という観客が駆けつけた前節だったが、首位・柏に内容では上回りながらも勝利できず。今季ワーストの5連敗を喫してしまった水戸。だが、その5連敗は上位5チームと対戦したものであり、その上位チーム相手に「守りを固めるのではなく、点を取りに行った」(前田監督)結果、いずれも試合を支配したものの、勝ちきれず。内容では向上を見せながらも、勝利できないという『理想と現実』の狭間で苦しむこととなっている。いかにこの状況を打破するか。水戸は今、大きな試練の時を迎えているのだ。

 それを打破する存在として期待がかかるのは、やはりアンデルソンだ。チーム得点王、水戸のエースストライカーとして君臨するアンデルソン。しかし、ここ数試合、彼のプレーがチームのスタイルと噛み合わなくなってきているのだ。前節は「アンデルソンがシンプルに味方を使っていれば・・・」と前田監督は話し、69分でベンチに下げてしまった。変革の時を迎えている水戸の中で彼の存在は孤立してしまっているようだ。

第2クールまでの水戸は守備を固め、攻撃はアンデルソン頼みというサッカーを繰り広げた。その中でアンデルソンは持ち前の個人技を駆使して、相手守備を切り裂き、ゴールを量産。得点王ランキングの上位にも名を連ねるようになっていった。しかし、第3クールに入ってからの水戸は堅固な守備を基盤にボールを奪ってから中盤でパスをつなぎ、攻撃の形をつくるサッカーへと変貌。1人に頼るのではなく、チーム全体で攻撃を組み立てる姿勢が増している。その中において、あれだけ輝いていたアンデルソンの個人技は『持ちすぎ』と評されるものになってしまっているのだ。前節も水戸はいい形で攻撃をしたものの、アンデルソンにボールが入るとテンポが遅くなり、チャンスを逸してしまっていた。「アンデルソンが噛み合わなかった」と前田監督も敗因の一つとしてエースの不振を挙げた。

だが、それでもアンデルソンの得点能力は水戸の最大の武器であることに違いない。彼を生かせない限り、勝利は難しいだろう。そのためには、アンデルソン自身も今の水戸のサッカーに合わせないといけない。味方を信じて、パスを回し、そしてゴール前で持ち味を発揮したい。それができれば水戸の攻撃の威力はさらに増すはず。アンデルソンは真面目な性格なだけに、しっかりと課題を克服してくれることだろう。エースの新たな覚醒がチームを救うはずである。

対する山形は前節、終始攻勢を仕掛けながらも横浜FCに敗戦。順位も7位に落としている。ここ数試合で気になるのは前半での失点の多さだ。特に前節は序盤から守備の安定感を欠き、横浜FC・アレモンに自由を与え、前半だけで2失点。後半は危ないシーンがほとんどなかっただけに悔やまれる前半の守備となった。今節に向けて、試合の入り方を修正しなくてはならない。だが、今節は守備のリーダー小原が出場停止。苦しい状況の中でいかに立て直せるか、山形のチーム力が問われる試合となりそうだ。FWレアンドロは好調をキープしており、攻撃の破壊力は抜群なだけに守備の立て直しこそが勝ち点3への条件となる。

5連敗中の水戸。とにかく連敗を脱したいというのが水戸に携わる人々の同じ気持ちだ。前田監督も「よくやったではなく、勝たないといけない」と勝利の必要性を説く。前節は前半の度重なる決定機を逸したことで流れを手放すこととなってしまっただけに、今節はチャンスをモノにしたい。いや、しなければならない。1人1人がゴールへの意識を高く持つことで決定力不足は解消されるはず。アンデルソンに頼るのではなく、チームの中で彼が一つの『駒』となった時、水戸は新たなステージに歩みを進めるはずだ。『雌伏』にピリオドを打つ勝ち点3を、連敗の悔しさを晴らす思い切りのよいプレーで手に入れたい。

以上

2006.08.22 Reported by 佐藤 拓也
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