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【J1:第24節 広島 vs 大宮 レポート】決定機を冷静に抑えた広島と逃し続けた大宮。明暗分かれた前半30分までの攻防。(06.09.24)

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9月23日(土) 2006 J1リーグ戦 第24節
広島 1 - 0 大宮 (16:00/広島ビ/10,265人)
得点者:'70 森崎浩司(広島)
★ハイライト&会見映像は【こちら】
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前半30分までの大宮のプレスは、実に見応えがあった。
大宮のシフトは4ー4ー2。だが、攻撃時には左サイドの久永辰徳が高く張り出し、3トップのような様相を見せた。そしてその久永と吉原宏太が広島に執拗なプレスをかけ続けたのだ。このプレスに慌てたのは、広島の若い中盤だった。相手の圧力がかかっている右ストッパーの森崎和幸に無理な姿勢でパスを出したり、前を向けない状況で安易なワンタッチパスを選択したり。結果として、広島は悪い形でボールを失い、厳しい局面に追い込まれた。
そういう状況で、大宮は3度の決定機を得る。
15分、小林大悟のFKをGK下田崇がこぼしたところに土屋征夫が詰めるもシュートはバーの上。18分、ロングパスで裏に抜け出した桜井が下田と1対1になるも、カバーした森崎和と戸田和幸に押さえ込まれ、シュートを打てず。26分、広島の中盤でのパスミスを拾い、小林大から出たスルーパスに桜井がフリーで抜け出した。下田と正対した桜井は走り込んできた吉原にパス。だが、「絶対に折り返すと思っていた」と読んでいた森崎和が吉原に密着し、さらに戸田が挟み込んでシュートを打たせなかった。

結果論ではなく、広島を圧倒した前半のうちに大宮が得点しないと流れが変わってしまうことは、予想できた。なぜならば、西日がまだ強く暑さも湿気もあった前半の広島ビッグアーチで、ほとんど休む間もなくプレスをかけ続けていた彼らの体力は、後半はガクリと落ちる可能性が強かったからだ。実際、この後の大宮ははっきりと運動量が落ちた。また森崎和が縦のロングフィードを多用したことによってゾーンが押し下げられ、大宮の選手たちの走る距離が長くなってしまって体力はさらに消耗した。
序盤は慌てていた広島の中盤も、やがてプレスに慣れて落ち着きを取り戻し、青山敏弘、柏木陽介、そして森崎浩司の運動量があがった。そのため、中盤の支配権は少しずつ広島へと移動する。立ち上がりは効果的だった小林大の存在も、青山や森崎浩の献身的な動きの前に消されてしまった。

大宮・三浦監督は、ケガから約4ヶ月ぶりに復帰した藤本主税を久永に代わって投入する。藤本個人としての出来は悪くなかった。が、左サイドに張るタイプの久永から中に切れ込むプレーを好む藤本に代わったことで、広島は右サイドで起点をつくりやすくなったのだ。
70分、広島にとって待望の先制点が生まれたのは、その右サイドからだった。駒野がサイドに流れてきたウェズレイにパス。この瞬間、佐藤寿人がニアサイドのスペースに飛び出す。そこに大宮のDFはつられてしまい、必然的にできたゴール前のスペースに飛び込んできたのは、森崎浩司だった。
スピードにあふれたクロスだった。受け手にとっては決して合わせるのが楽な、優しいボールではない。が、森崎浩はキュンと落ちてきたクロスボールが地面に落ちる直前にタイミングを合わせて細かなステップを切り、左足インサイドでしっかりと押さえつけてボールを叩いた。ダイレクトで放たれたボールは、ピッチの芝を刈るように地をはってネットを揺らしたのだ。

大宮はその直後に動く。森田を投入しシステムを4ー3ー3に変え、藤本と小林大をトップ下に2枚並べた。さらに土屋の位置を左サイドバックに変え、分厚い攻撃を仕掛けて得点を狙った。が、森田を意識しすぎたのか、大宮の攻撃はアーリークロス一辺倒。広島の3バックは落ち着いて跳ね返して相手にチャンスを与えず、素早い切り替えで攻撃の起点となった。その後広島は3度の決定機を逃してしまい、結果として1点で終わってしまったが、逆に大宮にはほとんど決定機を許さなかった。

決して広島の理想とする闘いが出来ているわけではない。しかし、この5試合で失点3という守備の充実は秀逸。この試合でも立ち上がりの大宮のプレスをしのぎ、3度のピンチを集中力高く守り切ったことが、J1残留に向けての大きな勝利につながった、と言える。
一方の大宮は、時間の経過と共に運動量が落ち、後半は広島に走力で上回られてセカンドボールを支配された。ネガティブな状況に陥った時のプレーが淡白で、工夫が見られないのも気がかり。前半30分までのプレーが90分続けばやがて結果も出るだろうが、そうはいかないのがサッカー。その時にどうするかを選手個々が考えて実行し、自分たちで立て直す習慣を身につけないと、5試合で勝点1という苦境は当分の間は続いてしまうのかもしれない。


以上

2006.09.24 Reported by 中野和也
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