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【J2:第42節 横浜FC vs 仙台 レポート】注目の3−4位対決。完成度の差をみせた横浜FCが仙台を退け、昇格へむけ大きく前進(06.09.28)

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9月27日(水) 2006 J2リーグ戦 第42節
横浜FC 3 - 1 仙台 (19:04/国立/6,169人)
得点者:'19 城彰二(横浜FC)、'25 滝澤邦彦(横浜FC)、'83 難波宏明(横浜FC)、'85 中島裕希(仙台)
★ハイライト&会見映像は【こちら】
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試合終了後の監督記者会見。会見室に入ってくるサンタナ監督のとても険しい表情が、この日の試合を物語っていた。会見場に入り、席に着くなり「今日の試合は簡単です。相手の方が上だったから負けた試合です。横浜FCは監督をも必要としないくらい成熟したチームでした。相手の方が賢くて経験があり、勝利に値する存在でした」と口早に話し、完敗を認めざるを得なかった。

今節は3位と4位の直接対決。「昇格」を狙う両チームにとって、絶対に落とすことの出来ない試合であることは、選手はもちろん、サポーターなど、誰もがそれを認識していた。前節、横浜FCは草津に、そして仙台は鳥栖に敗戦を喫しているだけに、「直接対決」という理由から負けられないのも当然ながら、昇格を視野に入れたチームにとって、最終クールでの連敗は決して許されるものではない。それが命取りにさえなると言っても過言ではない。今後を大きく左右する試合なだけに、両チームのベンチに座る選手や監督・コーチ、そしてピッチに立つ選手から、並々ならぬ「勝利への気持ち」が強く感じられた。お互いに欲しいものは、「1」ではない。「3」を取ってこそ大きな意味がある。

たくさんのスカウト陣や、いつも以上の数のメディアの中でのキックオフ。注目度の高さがこんなところでも伺えた。
「お互いマイナス要素がある中で戦わなくてはいけない(高木監督)」今節の試合は、仙台はボルジェスを累積で、そして横浜FCはアレモンと早川を出場停止で、そしてアウグストを怪我で欠く、お互いに主力を欠く中での戦いとなった。

横浜FCは三浦知、城のツートップ。左SBに中島が戻り、CBは鄭と小村、ボランチに吉野が入る布陣で試合に臨んだ。
試合は序盤から横浜FCペース。開始直後には、相手カウンターから内田が一人で運びフィニッシュまで持ち来んだり、スタメンで出場の三浦知のミドルシュートなど、積極的に相手陣内に攻めあがる。それだけでなく、「うちは守備を中心にやっていった方がリズムが掴める」と言う高木監督の話の通り、「相手がやってくることはひとつしかなかった。(鄭)」という仙台の狙いどころでもあるロペスを完全に塞ぎ、そこへのロングボールも消すなど、まったく崩される気配を感じない。そんな中、前半19分、右サイドを上がる小野がゴール前にクロスを入れると、それに城がバランスの悪い体勢ながらも頭でうまく押し込み、横浜FCが先制。続く25分には、三浦知のCKから、次は滝澤が二アサイドで頭で押し込み追加点。仙台にとっては、2点が大きく肩にのしかかったまま前半を終えた。

後半になっても、横浜FCが主導権を握りゲームが進む。「より若くエネルギッシュにいこうと思った(サンタナ監督)」仙台は熊林、梁、大柴を富田、関口、菅井に代え打開を図ろうとするも、横浜FCの堅く賢いプレーの前に何も出来ぬまま、刻々と時間だけが過ぎて行く。横浜FCは後半35分に三浦知に代えて、強化指定選手の難波をピッチに投入。この難波の右サイドを深くつくところでのファーストタッチで、相手のファウルを誘い、FKのチャンス。崔が放ったボールをゴール前で難波が泥臭く頭で押し込み、横浜FCがダメ押しの3点目。難波の鮮烈なデビュー戦初ゴールで勝負を決定づけた。後半40分過ぎに、仙台が一矢報いようと、ようやく1点を返すも、試合はここまで。3位と4位の昇格枠を掛けた戦いは、チームの底力の差を見せる試合となった。

ボルジェスが居ないことで、ボールの放り場所がロペスだけになり、そこを完全に塞がれたことでそれ以外の突破口を見出せぬまま90分間を終えることとなってしまった仙台。一方、主力を欠く戦いの中でも、決して冷静さを失うことなく「普段と変わらない」プレーを見せた横浜FC。「誰が出ても代わらない(内田)」プレーの質やチームとしての一体感、そして完成度が、横浜FCの方が1枚も2枚も上手だったと言えるだろう。

昇格争いに名を連ねるためにも、とても重要だったこの一戦、横浜FCが勝点3を重ねたことで、4位との差が12と、ぐっと開いた。これで、仙台の自力での入れ替え戦出場への可能性はほぼ絶望的となってしまった。試合後の監督会見や、選手のインタビューなどでの、仙台の地元メディアからの語気を強めながらの質問の数々に、チームとしてだけでなく「仙台」という地域までが一体となって目指す昇格争いであることを改めて感じた。

「すごく大事な試合だということはわかっていた。1点目の僕のところからの失点というのは最終的に試合の流れを変えてしまったと思うし、それが響いたのは事実。それは自分自身でしっかりと受け止めていかなくてはいけないと思う。最後まで試合はある。目標はもちろん昇格。1試合1試合を大切に、この試合しか観にきていないお客さんもいるかもしれない、そういう人のためにも、いつも来てくださってる人たちのためにも、最後まで全力で戦いたい。」
そう話したのは木谷。悔しさをかみ殺しながら、どうしようもない気持ちを抑えながら、声を絞り出してこう話すのが精一杯だった。

だが、木谷の言葉通り、これで全てが終わったわけではない。昇格の可能性がゼロになったワケでもない。これ以上の連敗は許されない。この敗戦をしっかり受け止め、早く次に気持ちを切り替えて臨まなければ、試合は待ってはくれないのだ。

草津戦での敗北から中3日で「最後の失点を除けばほぼパーフェクトな試合(高木監督)」を見せた横浜FC。アレモンという大きな得点源を欠きながらも、「彰二とカズの二人のセンターフォワードが、得点だけでなく守備面でも非常に貢献してくれた。(高木監督)」というベテランの活躍は、チームに更に大きな力を与え、勝利へと導いた。「連敗しないのがうちの強み」と語るのは内田。「でも、次が大事です」と、完勝の余韻に浸ることなく、中2日で迎える試合に向け表情を引き締め、会場を後にした。

この日の他会場の結果を見ても、これで上位3チームが昇格争いで抜けたかたちとなった。
残すは10試合。「抜けた」とは言っても、もちろん油断は出来ない。ひとつひとつの試合を大切に、自分たちらしいサッカーを思い切り表現できたチームに、最後に勝利の女神が微笑むのかもしれない。

以上

2006.09.28 Reported by 浅野有香

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