第86回 天皇杯全日本サッカー選手権大会 3回戦
愛媛 2-0 びわこ成蹊スポーツ大(1,504人/愛媛陸)
得点者:'39 大坪博和(愛媛)、'63 田中俊也(愛媛)
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「大学生が相手という難しさよりも、あれだけ引かれてしまうと・・・」
愛媛のFW田中が語ったように、徹底して守備を固めてカウンターを狙ったびわこ成蹊スポーツ大学。3バックに加え、両サイドハーフもディフェンスラインに入って愛媛の攻撃に備えた。これで、試合は完全に愛媛が支配。8分には中央のMF井上からFWの田中へと渡ると、DFをかわしてシュート。そして13分には、左サイドを突破したMF菅沼のクロスにFW大坪がボレーで合わせるなど、愛媛が一方的にびわこ成蹊のゴールを脅かし続けた。
さらに中央では田中、菅沼が個人技で突破を試み、サイドからは右の関根、左の松下と波状攻撃を続けた愛媛。びわこ成蹊も最後のところで踏ん張ってはいたものの、試合の均衡が破れたのは39分。センターサークル付近で愛媛のMF高萩がボールを奪うと、DFラインの裏のスペースへスルーパス。「3バックの裏が空いていた」と狙っていたスペースに大坪が飛び込み、GKと1対1に。ここでもびわこ成蹊のGK小松が体に当て、綺麗なゴールとはいかなかったが苦しみながらも愛媛が先制。「攻めた後が穴になってしまい、3バックの弱点を突かれてしまった」と振り返ったのは、びわこ成蹊の松田監督。粘り強いディフェンスで愛媛の攻撃をしのいでいただけに、前半終了間際の痛い時間での失点となった。
そして後半に入っても、愛媛のペースで試合は展開。49分には大坪が、58分にはFKのチャンスに高萩がゴール前でシュートを放つなど、決定機を立て続けに演出。すると63分には、菅沼がゴール前に送ったボールに反応した田中が落ち着いて押し込んで追加点。引いて守る相手に苦しみながらも、欲しい時間帯に効率よく愛媛が得点を重ねて試合を決めた。
しかし追いつかなければならなくなったびわこ成蹊も、途中出場の左サイド・MFの吉岡を起点に攻撃に転じる。73分にはその吉岡のクロスに中央でMF玉垣が落とし、MF瀬古がヘディングシュート。流れるような攻撃で愛媛のゴールに迫ると、続く29分にはFW近藤が絶妙のループシュートを放つ。しかし、これも愛媛のGK川北がファインセーブではじき返し、ゴールには結びつかなかった。
「スピーディーにやろうという意識が、逆に焦りに繋がった」と近藤が振り返ったように、カウンターに転じたところでミスが生じたびわこ成蹊。ワンチャンスを狙ったが、逆にそこからほころびを見せて愛媛につけこまれ、勝機を失ってしまった。
「難しい試合で、きちっとやるためにメンバーも代えられなかった」と望月監督も慎重になった一発勝負のトーナメント初戦。結果的には、愛媛が大学生を相手にJの貫禄を見せ、危なげなく4回戦に進んだ。しかし、今日の対戦での実力差は歴然。85分にGK羽田が4月22日の湘南戦以来となる公式戦出場を果たした時、スタジアムの歓声が最も大きくなったように、緊張感に欠ける試合内容だったことも事実。結果は出したものの、内容への評価は難しい試合となった。そのなかで愛媛は今取り組んでいる、ポゼッションから仕掛ける攻撃に上積みができたか。その答えは1週間後のJ2、仙台戦で明らかになる。
以上
2006.10.08 Reported by 近藤義博
J’s GOALニュース
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