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【FIFAクラブワールドカップ準決勝:アハリSC vs インテルナシオナル レポート】17歳と19歳のゴールでSCインテルナシオナルが“才能の泉”を発揮。アハリ・スポーティングクラブは同点に追い付くも惜敗、3位決定戦へ。(06.12.14)

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●TOYOTA プレゼンツ FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2006 準決勝
2006年12月13日(水)19:20キックオフ/国立
アハリSC 1-2 インテルナシオナル

得点者:23' アレシャンドレ・パト(インテルナシオナル)、54' フラビオ(アハリSC)、 72' ルイス・アドリアーノ(インテルナシオナル)
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大西洋を挟んで、南米大陸とアフリカ大陸の対峙。結果は、南米優勢という下馬評通りのものとなった。

SCインテルナシオナル(以下インテルナシオナル)は4-4-2の布陣。このうち、右のセアラーと左のマルティン・イダルゴの両SBが意欲的に前に出るという、状況によっては2バックにも見えるアグレッシブな形。その際、ボランチのエジーニョがCBをフォローして後ろ目に立つという様相。そしてボランチのウェリントン・モンテイロなどが相手ボールを奪ったら、そのまま自身が積極的に押し出し、この試合3本のシュートを打つというように、状況に応じて誰かが上がれば他の誰かがカバーするというオートマチックな攻守を展開する。ただ、トップ下に入ったエースのフェルナンドンが、ミスはないもののおとなしく、アハリ・スポーティングクラブ(以下アハリSC)を大きく崩すには至らない。

一方のアハリSCは10日の初戦・オークランドシティFC戦(以下オークランド)からスタメンを3人入れ替え。3バック中央のエマド・エル・ナハス、左サイドのタレク・サイド、2列目のハッサン・モスタファが新顔だ。オークランド戦では悠々と攻めることができたが、この試合の前半は腰が引け気味となり、インテルナシオナルのボールを奪い取ることができない。堅守で鳴らすはずの3バック右のワエル・ゴマでさえもミスをするほどだった。

そうしたなか、前半23分にまずインテルナシオナルがスコアを動かした。中央でフェルナンドンからの縦パスがアレシャンドレ・パトへ。パトはボールを収めきれず、いったん後ろへ渡す。そこにアレックスとアハリSCの選手が競って、ボールが再び前方のパトへ。この試合がわずかプロ契約後2試合目となる17歳のFWが、しっかり枠内に蹴り入れた。

だがアハリSCも意気消沈せず、まず守備でリズムを作った。インテルナシオナルのパスに対し、DF、MF陣がタイミングの良い飛び出しでカットし、流れを呼び込む。セットプレーを得た時も、エースのモハメド・アブトーリカが蹴るだけでなく、前述の左サイドのサイドや、エル・ナハスが蹴り、インテルナシオナルをかく乱させる。さらに前半39分にはアブートリカのシュートが左ポスト直撃など惜しいシーンもあり、アハリSCの時間帯も少なからずあった。とはいえインテルナシオナルも球際での強さでアハリSCのボールを潰す。こうして前半を終えた時点でボール支配率が50%ずつ(公式記録による)というイーブンな状況でハーフタイムを迎えた。

後半、8分にパトが右サイド際で浮き球を右肩でリフティングしながら疾走して場内を沸かせるが、両チームがお互いに攻撃を潰し合うというシブい図式は変わらず。そのなかで、わずかな隙がインテルナシオナルに生じ、アハリSCがそこを突いた。後半9分、アハリSCは左サイドからのボールを受けたサイドが素早くクロス、これにFWフラビオがフリーでヘッドを叩き込み、1-1の同点に。インテルナシオナル逃げ切りかという緩い空気が振り払われた。

時間が経つほどに焦れてくるのはインテルナシオナル。シュートが外れるとスタジアムの4カ所に陣取っていたサポーターからブーイングも起こった。後半20分にはパトが足をつってしまい、ルイス・アドリアーノと交代というアクシデントも。ところがこの19歳のFW投入が結果的にラッキーとなった。後半27分、インテルナシオナルは2度続けて右CKを得て、セアラーからのキックにルイス・アドリアーノが飛び込んでヘッドに当てて、ゴール。2-1と再びアハリSCを突き放した。

なんとか反撃に挑むアハリSC。しかしインテルナシオナルはアハリSCのボール保持者に背後からしっかりプレスをかけて、前を向かせない。そうしてアハリSCのラストパスの精度を落とし、決定機を減らした。試合の締めくくりの手堅さは、やはり百戦錬磨のブラジルのチームならではといったところ。インテルナシオナルが1点のリードを守り切り、決勝進出を果たした。

インテルナシオナルは下部組織出身の10代のFW2人がそれぞれゴールを決め、勝利に結び付いた。アベル・ブラガ監督が「これは我々が育成、下部組織を大事にしている証拠だ」と胸を張っていたように、ブラジルという才能の泉は涸れることなく常に逸材を輩出することが、この舞台でも証明されることとなった。

惜しくも3位決定戦に回ったアハリSCは、アブートリカの相手を引き付ける動きやフラビオの得点力など期待できる材料はいろいろある。そのなかで、右サイドのエル・シャテルがよく走っていたものの、前目に位置取るインテルナシオナルのサイドの裏へ食い破ることはできなかった。もう一歩踏み込む力強さが求められる。また、肉離れで退いたGKエサム・エル・ハダリの容態も気がかりだ。途中から入ったサブGKアミル・アブデルハミドが次戦もゴールマウスに立つか。それによって守備のバランスが揺らぐことがないかが、注目すべきポイントだ。

以上

2006.12.14 Reported by 永井謙一郎(サッカー新聞エルゴラッソ編集部
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