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【FIFAクラブワールドカップ5位決定戦:オークランド vs 全北現代 レポート】オークランドの善戦光るも、全北現代は18歳、22歳の2選手の躍動で完封勝ち。そして岩本輝雄、最後の喝采を浴びる。(06.12.16)

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●TOYOTA プレゼンツ FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2006 5位決定戦
2006年12月15日(金)19:20キックオフ/国立/23,258人
オークランド 0−3 全北現代
得点者:イ・ヒョンソン (全北現代) 17' 、キム・ヒョンボム (全北現代) 31' 、ゼカルロ (全北現代) 73'
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 FIFAクラブW杯も豊田スタジアムでの開幕戦から数えて6日経ち、5試合目になる。アジア対オセアニアの対決は、全北現代モータース(以下、全北現代)が得点を積み重ね、オークランド・シティFC(以下、オークランド)を完封した。

 試合の立ち上がりの国立競技場は静かな雰囲気だった。そうした中、全北現代は今ひとつ選手に活発なところがなく、ミスが目立つ。それを見たオークランドは、グラント・ヤング、ケリン・ジョーダンの2トップだけでなくMFも意欲的に前に出て、ボールに絡む。開幕戦の豊田スタジアムでの、ヤングにボールを預けた先の連携の希薄さがウソのような展開だ。

 押された全北現代は当初右サイドにいたキム・インホを途中から左サイドに移すなど、DF、MFのポジションを目まぐるしく変えて、オークランドの押し込みに対応しようとする。それでも、ヤングの持つボールを奪い切れないシーンがあるなど、持ち味である激しいプレスが発揮されない。
 そうした全北現代は守備面の不安を、先制点奪取で振り払った。前半17分、チョン・ジョングァンが出したボールをイ・ヒョンソンがスルーして前方へ走る。この際、オークランドCBグレッグ・アールマンが前へつり出されて守備のバランスが崩れた。そしてゼカルロからのパスを受けたイ・ヒョンソンが右足で鋭いシュート。オークランドの選手2人の間をすり抜け、ゴールネットを突き刺した。

 続く前半31分、今後は右サイドの攻撃的MFキム・ヒョンボムが見せる。右からクロスを打つと見せかけてそのままドリブルで中央へ。そしてオークランドのニール・サイクスと全北現代イ・ヒョンソンの間をすり抜けるシュートを左足で放つ。「彼は左右両方の足が使える」(全北現代チェ・ガンヒ監督)という多機能性がいかんなく国際大会で発揮され、オークランドGKロス・ニコルソンは一歩も動けず。2-0とリードが広がり、前半を終える。

 だがオークランドも、この世界の晴れ舞台を満喫するかのように、後半に入ってもあきらめず、横パスも織り交ぜながら果敢にゴールに向かう。特に後半10分、ヤングが右サイドで全北現代キム・インホと競り合った末にグラウンダーのクロス。これにポール・シーマンが走り込み、フリーでシュートの大チャンス。しかし空振りしてしまい、歓喜のシーンを逃した。

 そして日本の観客が楽しみにしていた、この試合限りでの現役引退の意思を表明している岩本輝雄が後半14分に投入される。ベンチコートを脱いだとき、そしてピッチに足を踏み入れた瞬間に、場内からこの試合一番とも言える喝采が。そしてFK、シュートを放つたびに、スタンドがどよめく。
 日本の観客は岩本の存在と、ビハインドでも好機を作り出して健闘するオークランドに感情移入したのか、後半28分に全北現代がPKを得て、ゼカルロがキックを蹴る際、ピーピーと口笛が吹かれ、ブーイングが発せられた。とはいえ全北現代は特に動揺せず、攻めるオークランドに決定的なシュートを許さず、3-0で逃げ切った。

 今季ACL覇者の全北現代は、「選手層が薄い」とチェ・ガンヒ監督が現状の悩みを明かしたものの、試合前日に18歳になったばかりのイ・ヒョンソンと、22歳のキム・ヒョンボムの若い2人が躍動的な動きでゴールを決めたことに、明るい未来を感じる。来季もACL王者の栄冠を朝鮮半島に持ち帰ることとともに、国内リーグでも優勝戦線を狙う。

 そして、岩本以外の選手はアマチュアのオークランドは、スコアは初戦のアハリ・スポーティングクラブ戦の0-2より差が開いたものの、パス回しなどこの試合での内容は初戦より上だった。戦い抜いたという誇りを胸に、ニュージーランドに帰国する。

 そして岩本。この2試合のコメントからも、2年半ぶりにサッカーができる喜びが大きく表れていた。最後のボールタッチは後半ロスタイム、全北現代の選手に倒されてFKを得て、隙を突いての素早いリスタートで短く味方に蹴ったプレー。自分の技量を見せることだけにこだわるのでなく、真剣勝負の場でフォア・ザ・チームに徹する姿を、日本のファンの目に焼き付けた。

以上

2006.12.16 Reported by 永井謙一郎(サッカー新聞エルゴラッソ編集部
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