★各クラブ監督・選手の今年の目標は!? 「今年の“Will Be”教えてください!」
----------
【今季のみどころ】
J2リーグでの苦しみ抜いたシーズンを糧に、1年ぶりに念願のJ1リーグへと戻って来たヴィッセル神戸。その新たなシーズンを逞しく戦い抜くため、今オフには大型補強に着手。GK榎本達也やFWレアンドロ、MFボッティをはじめ、最後の最後、まさに新体制会見の場で獲得が発表されたFW大久保嘉人ら、昨季の『課題』とされたポジションに、経験ある選手を獲得した。
そうした戦力をチームの新たな力に、目指すべくは『一桁順位』。新体制会見では松田浩監督の口から「社長がおっしゃるように、一桁順位は自分の目指すところでもある。欲を言えばトップ5に対する野望を持って選手と戦っていきたい」との言葉が聞かれたが、その実現は、先に述べた新戦力と現有戦力との融合があってこそ。1月16日という早い時期からスタートした神戸でのトレーニング、1月28日から約2週間にわたって行われたグアムキャンプでは、チームとしての一体感を大切に考えながらチームづくりを実施。うち、グアムキャンプでは数多くの練習試合を戦いながら、戦術の共通理解、徹底に努める様子が見て取れたが、そうした積み重ねの中で上積みされたチーム力を武器に、新たな神戸のサッカーを示して欲しい。
そのキャンプを見る限り、また、今季のスタートにあたって松田監督が「昨年もやった4-3-3は、選手のやりやすさ、浸透度を考えても継承したい」と明言していたことからも、基本システムは4-3-3が濃厚。実際、キャンプではその中での選手の組み合わせ、中盤の構成を模索しつつ、時には4-4-2も試しながらチーム作りが行われたが、最終的には2月18日に行われたC大阪とのプレシーズンマッチ(△1-1)でも試された、MF三浦淳宏、MF田中英雄をダブルボランチに、FW大久保をトップ下に据えた4-3-3で落ち着くことになりそうだ。
ただここまでの練習試合でもそうであったように、既存の選手によって構成されるDFについては安定した守備力を示す一方で、新しい顔ぶれが多数在する攻撃については今ひとつ鋭さに欠け、連携不足を感じたのも正直なところ。とはいえ、それもキャンプの疲労もあってこそと考えるなら、また、「もう少し時間をかけることで、コンビネーションは良くなっていくはず。基本的に点を獲りたい選手ばかりだし、前線に自由さを与えられていることがプラスに働けば、爆発的に点も取れる」というFW大久保の自信みなぎるコメントを聞く限り、心配はない。今後開幕までの2週間の間で、互いがより密にコミュニケーションをとりながら改善されていくことだろう。
キャプテンは昨季同様、MF三浦。その両脇を副キャプテンDFエメルソン・トーメ、DF北本久仁衛が固め、チームを引っ張っていく。その三浦は、今季を迎えるにあたり「パス一つとってもそうだし、すべてに意図のあるプレーを増やさなければいけない」と課題を述べ、「そのためにも、お互いが会話をより多く交わすことで、互いの意図、チームとしての理解を深め合っていく必要がある」とチームとしての成長を説いたが、その思いは求心力のあるMF三浦だけに、すでにチーム内に伝播しつつある。と考えれば、あとはそうして徐々に高まりつつあるいい雰囲気を、『勝利』によってより深い『絆』へと変えていけるか。それが実現すれば、松田監督が目論む目標の実現も決して不可能ではない。
今季のスローガン『トモニイコウ。』を合言葉に神戸が旋風を巻き起こす。
【注目の新戦力】
●FW 13 大久保嘉人
C大阪に完全に別れを告げ、神戸への完全移籍を決めたFW大久保。C大阪での昨年は、チーム成績もさることながら、本人にとっても「スペインから戻り、スペインサッカーの感覚が抜けずにプレーしていたせいか、Jリーグの“忙しい”サッカーに対応しきれず。思うような結果を残せなかった」という反省が残るシーズンになったが、今季は違う。その苦しみながらの戦いの中で再び取り戻した『Jリーグ』の感覚は、ゴールを量産していたスペイン・マジョルカへの移籍前の状態に戻りつつある。しかも、「この時期のコンディションとしてはプロになってから一番いい」と本人が自覚する通り、身体の仕上がり、キレもいいとなれば、活躍を期待せずにはいられない。ポジションはC大阪時代とは違う2列目でのプレーが増えそうだが、国見高校時代に慣れ親しんだポジションだったことを思えば不安はない。あとは本人も狙う『開幕ゴール』で自身を勢いづけたいところだ。
●FW 24 近藤岳登
「カズさん(横浜FC:三浦知良)がJリーグの舞台に帰って伝説を残したのが26才。マラドーナがW杯で『神の手ゴール』を決めたのが26才。岳登の神戸入団が26才。僕も伝説を作れるように頑張ります」。新体制記者会見の場で、そういって場内を沸かせたMF近藤。ルーキーらしからぬ度胸の座った堂々とした態度は、おそらく、大学中退やサーフショップで働いた経験、社会人の東海理化でのサッカー再開、びわこ成蹊スポーツ大学への入学と、異色の経歴の中で培われた『逞しさ』に支えられてのこと。この彼独自の武器は、ピッチでも見られ、卓越した身体能力で獰猛にゴールを狙う様はふてぶてしく、迫力満点。今季は従来のFWのみならず、右サイドバックとしてもチャレンジの年になりそう。Jリーグという舞台での経験をより多く積むことをまずもっての目標に、ポジション争いに殴り込みをかけて欲しい。
●FW 16 岸田裕樹
04年、関西学院大学から神戸に入ったものの、1年でチームを解雇。JFLのYKK APでキャリアを積んできた岸田裕樹だが、そのYKKでのプレーが評価され今季再び神戸に加入。リベンジを果たす格好となった。だが、本当のリベンジは神戸での活躍をすること。本人もそれは自覚しており「裏に飛び出すのが得意だが、まずはそういった自分の特徴を理解してもらってチームの人の信頼を勝ち取り、いいパスが貰えるように努力したい」と岸田。再びプロの舞台で戦える喜びを忘れることなく、多くを学んだであろうYKKでの2年間を糧として、再び神戸で花開いて欲しい。
【開幕時の布陣予想】
![]() |
中盤の形は模索を続けた結果、MF三浦とMF田中のダブルボランチで落ち着きそう。その他、前線は、新加入のFWレアンドロや既存のFW栗原がポジション争いに絡んでくることだろう。
Reported by 高村美砂
※布陣予想は2月28日時点のものです
| ||||||
|
|

















