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【2007 戦力分析レポート:磐田】主力の大量離脱も才能あふれる若手がカバー。選手、スタッフ一丸で世代交代を推し進める(07.02.26)

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【今季のみどころ】

名波、服部、福西といった戦術的にも精神的にも柱になる選手がチームを離れた磐田。韓国代表DFの金までも移籍した穴は、やはり大きいと言わざるをえない。だが、このチームには、昨年日本代表候補にも選ばれた前田遼一をはじめ、太田吉彰、菊地直哉、成岡翔、大井健太郎、カレンロバート、船谷圭祐、上田康太など、高いポテンシャルを持った25歳以下の選手が数多くいる。彼らが個の力を順調に伸ばしていけば、ベテランが抜けた穴を埋めることは可能だろう。

また、守備陣にはゲームキャプテンとなった鈴木秀人、田中誠、茶野隆行といった元代表のベテランが健在で、ゴールマウスは絶対的な守護神・川口能活が固める。中堅にも、西紀寛、村井慎二といった実力者がおり、ファブリシオの存在も頼もしい。戦力的な充実度は、今もトップクラスと言えるだろう。今後の補強やアジウソン監督の手腕しだいで、昨年以上の成績を残すことは十分に可能なはずだ。

ただ、磐田サポーターは結果だけでなくサッカーの質にもこだわる。磐田といえば、「ポゼッションサッカー」「アクションサッカー」といったキーワードに象徴されるような、パスをつないで主導権を握って戦うイメージがあるが、現状ではその点がやや物足りない。アジウソン監督自身も、ジュビロの黄金期をよく知っているし、ポゼッションという部分も大事にしているが、結果を出さなければ意味がないという面もある。今は、その狭間で試行錯誤している段階なのではないだろうか。

とくに、チームの大黒柱として期待していた福西が抜けたことは、ポゼッションという面では大きなマイナス要素となる。開幕前のゲームでは3ボランチも試されていたが、どのように磐田らしい中盤を作っていくかという点にも注目したい。またその意味では、昨年ケガに泣いた10番・成岡にも期待がかかる。もうひとつ、経験豊富な選手が多く抜けたことで、ゲームコントロールという部分での不安もあるが、そのあたりは後方の鈴木、田中、川口らに、これまで以上のリーダーシップを発揮することが求められる。

昨年の始動時と比べるとチームの顔ぶれは大きく変わり、世代交代が一気に進んだ感はある。だが、やはり若手が伸びてこなければ、本当の世代交代とは言えない。選手を育てながら、昨年以上の結果を残すというむずかしい課題を与えられたアジウソン監督。「VAMOS contigo(ヴァーモス・コンチーゴ:共に進もう)」というスローガンの通り、選手、スタッフたちと協力しあいながら、ぜひ新しい磐田を作っていってほしい。

【注目の新戦力】

●MF 16 林丈統、MF 6 マルキーニョス・パラナ、新外国籍FW選手?
今季の移籍状況は、出ていった選手の印象が強かったが、話題になるような大型補強はない。ただ、福西のFC東京への移籍が決まったのが1月下旬で、それはチームにとっても計算外のこと。そのため、ひとつ余っている外国籍選手枠に、攻撃の選手を加える可能性も噂されている。エースの前田が右膝に痛みを抱え、精神的支柱の中山もケガがちなことを考えると、強力なアタッカーを獲得できれば大きなプラスとなるだろう。
ただ現状で考えても、京都から加入した林への期待は大きい。「スピードに乗ったゴール前でのプレーだとか、思い切りの良さ、あとはボールのないところでどういう動きをしているのかも見てほしい」と本人が語るように、動く質や速さで勝負するタイプであり、決定力も高い。パスの出し手が多いこのチームとの相性は良いはずだ。仮にスタメンではなかったとしても、後半から出て試合を決めるジョーカーとしても頼もしい存在になりそうだ。
また、アジウソン監督が来日前に指揮を執っていたチーム、フィゲレンセ(ブラジル)からキャプテンのマルキーニョス・パラナ(29歳)を獲得。本職はボランチだが、DFも含めて複数のポジションができ、本人は「的確なパスを味方に送ってチャンスを作るのが自分のプレースタイル。持ち味はタイトなマークで、チャンスがあれば前にも出ていきます」と語る。さまざまな形を試しながらチームを作っていく過程では、非常に頼りになる存在となるのではないだろうか。

【開幕時の布陣予想】

今年は、中盤の形が昨年(2ボランチ)と変わり、3ボランチになった。ファブリシオが中央で底の位置に入り、少し前の右側に菊地、左に新加入のマルキーニョスパラナという形で、この3人の働きが今シーズンは攻守に大きなカギを握ることになる。ファブリシオは、中盤の守備だけでなくセンターバックが開いたときはDFラインのカバーに入り、菊地とパラナは、サイドバックが上がったときのカバー、バイタルエリアのケア、そして攻撃での2列目からの飛び出しと幅広い動きが求められる。

DFラインは、中央を田中、鈴木、あるいは茶野、大井といった実力者で固め、両サイドバックは右に犬塚、左に上田といった若く攻撃的な選手が務める。左サイドには村井が長期のケガから復帰し、サイドバックだけでなく中盤での起用も考えられる。右SBには、札幌から復帰した加賀もいる。GKはもちろん日本代表・川口が本命だが、現在は右足を痛めており、復帰は早くて2節の大分戦からとなりそうだ。そのため、開幕戦ではベテランの佐藤が有力。
 攻撃陣では、福西が抜け、前田が右膝痛で離脱しているのが痛いところ。そのため、今のところは西と太田が前線に入ることが多く、トップ下に成岡という形が基本。攻撃が機能するには、成岡の成長が欠かせないものとなる。トップの控えには、チームの象徴・中山や京都から加入した林がおり、状況によっては3トップ気味に変化する可能性もあるだろう。ただ、前田がフルに働けないとなると、新たな戦力補強も必要になりそうだ。

Reported by 井上慎也

※布陣予想は2月28日時点のものです

2006年成績
リーグ戦J1 5位
ヤマザキナビスコカップベスト8
天皇杯ベスト8
移籍情報
磐田 移籍情報
キャンプレポート
鹿児島キャンプレポート
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