6月30日（土）J1 第18節 大分 vs 横浜FM（19:00KICK OFF/九石ド）
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■注目プレイヤー： 山崎　雅人選手（大分）
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　順位の近いライバル相手に連敗を喫し、順位を落としてしまった大分。シーズン後半戦の反攻へとつなぐためにも、ホームで勝ち点３を積み上げ、上昇機運の中で中断期間を迎えたいところだ。

　前節、甲府との対戦で見せつけられたのは、危機感の違いだった。４連敗中で17位だった甲府は、それだけでなく主力２人（林、茂原）が出場停止という状況。だが、そんな逆境を反攻へのエネルギーに転換させていた。立ち上がりからペース配分など全く考えていないかのような必死のプレッシングをかけてきた甲府の勢いに、大分は呑まれた。後半途中まで防戦一方という展開を強いられ、流れをひっくり返せないまま０対２で痛い星を落とすことになった。

　大分にとってさらに厳しいのは、今週からU-20ワールドカップ出場のため、梅崎司、森重真人、福元洋平の３人がチームを離れたこと。高松大樹、根本裕一、アウグストら怪我人が続出していることもあり、紅白戦の人数も揃わないという状況だ。2005年９月からチームを率いるシャムスカ監督就任以来、最大ともいえるピンチを迎えている。

　それでも、次節の相手・横浜FMはここ３シーズンのリーグ対戦成績２勝３敗と相性の悪くない相手。そして、前節の甲府戦では、途中出場の山崎雅人、前田俊介を起点とし、スピーディーでアグレッシブな攻撃の形が作り出せていたこともプラス材料だ。特に山崎にとって横浜FMは、2004年から２シーズン在籍した古巣。甲府戦では惜しくもゴールにはつながらなかったものの、松橋章太への素晴らしいスルーパスやゴール前へ飛び込んでＧＫと一対一となりかける場面を作るなど持ち味を見せていただけに、古巣相手の「恩返し」に期待がかかる。

　中澤佑二、松田直樹ら新旧日本代表の揃う横浜FM守備陣は確かに強力だが、松橋章、前田、山崎のトリオに高橋大輔らを加えたスピードと運動量でかき回せば勝機はあるはず。そして、勝敗はもちろん重要だが、ピッチ上の11人が強いハートを持って最後まで諦めずに目指すサッカーを貫けるか。それこそが、残りの厳しいシーズンを戦い抜くための指標となるだろう。

　一方の横浜FMは３試合連続ドローと、スッキリしない結果が続いている。今季一巡目の大分戦（４月22日）では高いゾーンからのプレッシングサッカーで５対０と圧勝している横浜FMだが、その後は戦い方に一貫性を持たせられないまま、ここ８試合で４得点という得点力不足に苦しんでいる。

　横浜FM側も、U-20ワールドカップ出場のため、前節・大宮戦で先発したハーフナー・マイクが不在で、腰痛で先発を外れていた大島秀夫が復帰する見込み。また、疲れの見える山瀬幸宏を先発から外し、吉田孝行を左MF、田中隼磨を右MFに据える布陣をとってくる可能性も高い。

　横浜FMにとって、とにかく欲しいのがゴール。それも久しく見ていないFWのゴールだ。その意味でも、大分戦通算５得点と相性の良い坂田大輔には期待が集まる。取るべき人が取り、梅雨空にも似たモヤモヤを吹き飛ばしたい。

以上