6月30日（土）J1 第18節 柏 vs 清水（16:00KICK OFF/柏）
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■注目プレイヤー： フランサ選手（柏）
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一部の人には「見たこともないダービー」と呼ばれる、柏対清水戦。その名は、両クラブのメインスポンサーのCMソングに、いずれも「見たこともない」というフレーズが使われていることに由来する。
しかしその名とは裏腹にこのカード、既視感たっぷりだ。リーグ戦、ナビスコカップ通じて今季の対決は早くも4度目。お互いに手の内を知り尽くした中での対戦となる。

今季ここまでの対戦成績は柏の2勝1分け。清水にとっては屈辱的な結果であり、意地でも負けられない一戦だ。迎え撃つ柏にとっても、聖地・日立台での連敗だけは避けたい。この試合に勝っていいムードで中断期間を迎えたいという思惑も、当然互いに持っているはずで、意地と意地がぶつかり合う好ゲームが期待できそうだ。

清水は、チョ・ジェジンが韓国代表に招集されており、フェルナンジーニョが累積警告で出場停止と、攻撃の主軸を2人欠く。2トップには前節・浦和戦同様矢島と岡崎が、フェルナンジーニョ不在のトップ下には枝村が収まる可能性が高い。
得点源の不在は大きなハンデとなり得るが、「矢島も岡崎もすごく頑張る選手」と、柏の石崎監督は逆に警戒する。守備に緩慢な面があるフェルナンジーニョよりも、純国産メンバーに全員攻撃・全員守備の総力戦を仕掛けられるほうが、やりづらさを感じるのかもしれない。
柏にとっては、ロングボールへの対応も課題となる。第3節の日本平では、清水が柏のプレスを嫌ってかロングボールを多用し、リズムを掴めない時間帯があった。藤本、兵働ら中盤のタレントを飛ばしてでも、清水がなりふり構わず勝利を求めてくるのか、興味深い点だ。

柏は、出場停止が明けたフランサ、アルセウの両ブラジル人選手が戻ってくる。
前節横浜FC戦では日本人のみで、速攻から3得点をあげた。しかし「あれがワシのサッカー。ただ、プロとしてお客さんに楽しんでもらうのは絶対に必要だから、激しさ、スピードに『楽しさ』を加えたい。フランサを生かして点を取ることが今の課題」と話す石崎監督のこと、フランサの起用は間違いない。
鹿島戦での退場を悔やむフランサ自身も、汚名返上を期している。契約延長も決まり、この試合にかける意気込みは誰よりも強い。きっと観客を唸らせる「楽しい」プレーを見せてくれるだろう。
清水とは4度目の対戦となるが、柏の選手たちは「相手は関係ない」と口をそろえる。「これまでも、自分たちが納得できるプレーができた試合は勝っていた。敵は自分たち自身」という蔵川の言葉に代表されるように、選手は自らのチーム力に自信を持っている。ホームの声援を受けて、持てる力を全て出し尽くすことができたとき、再び「日立台不敗神話」が始まるはずだ。

この試合を最後に、1ヶ月半の中断期間に突入するJ1。サポーターの応援も、しばしの別れを惜しむように白熱するだろう。柏サポーターの濃厚な昭和テイストと、清水サポーターのサンバのリズムが日立台に溢れる！　それぞれ特徴的な両チームサポーターの応援合戦も見逃せないポイントだ。


以上