8月29日（水）J1 第23節 清水 vs 横浜FC（19:00KICK OFF/日本平）
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※オートプレーの為、実際のメンバーと異なる場合があります。また一部選手はエディットして作成・追加しています。ご了承ください。
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　リーグ再開後は3勝1分。内容的にも絶好調モードに入りつつある清水と、再開後は1分3敗でここ9試合勝利がない横浜FC。勢いの差は歴然としているが、だからといってそれがそのまま結果につながらないのがサッカー。実際、何が起こるかわからないと言える要素は両チームに存在している。

　優勝を争うチームにとっても鬼門と言われるビッグスワン（新潟のホーム）で完封勝利し、連勝を3に伸ばした清水は、ここに来てチーム内のあらゆる要素が充実してきている。まず、中断期間での大きな課題となっていた2点、すなわち「得点力の向上」と「後半に落ちない」という部分に関しては、十分な成果が表われている。ここ4試合で11得点（1試合あたり2.75点）という数字は、中断前の18試合（1試合あたり1.39点）と比べると約2倍のペース。後半の戦い方に関しても、ここ4試合で6得点／2失点。前半よりも得点が多く、失点は少ないという結果を出している。

　はっきりと前半型のチームだった中断前に比べて、後半の運動量の落ち方も少なく、「追加点を取る」という課題もクリアできている。特にフェルナンジーニョが絶好調でチームを引っ張っており、さらに矢島の調子が上がってきて、岩下もボランチや右サイドバックとして結果を出し、戸田もようやくケガから復活して前節・新潟戦ではさっそくアシストを記録。西澤や岡崎といった控えのFW陣も、いつでも先発で出られる力を持っており、ベンチも含めて戦力的にかなり充実してきている。つまり、さまざまな面で好循環が表われており、チーム全体としてまさに上り調子の状態にある。

　それだけに、ホーム日本平で戦うこのゲームで、今の勢いに水を差すわけにはいかない。（新潟戦が日曜だったために）中2日で戦うという不利はあるが、精神的に気持ち良くやれている分、選手たちの疲労は軽減されているだろう。

　対する横浜FCは、昨日（27日）突然高木監督を解任し、後任にブラジル人のジュリオレアル氏を就任させた。新監督はさっそく同日からチームを指揮したが、わずか2日の準備期間でこの清水戦を迎えることになる。ただ、試合内容に関しては、勝利に結びついてはいないものの、中断前に比べてメンバーが大きく変わった中で成果は徐々に表われつつある。とくにここ2試合では、G大阪に引き分け、鹿島にも自分たちがペースを握る時間帯を作るなどかなり善戦しており、高木前監督としてもある程度の手応えは口にしていた。
　そんな状況での突然の監督交代劇は、チームにどんな影響を及ぼすのか。少なくとも選手たちの危機感は大いに高まるだろうし、戦術的にも大きな変更はできないはずなので、今回の大鉈が吉と出れば、日本平でも良い戦いができるだろう。

　一方、清水にとって唯一落とし穴があるとすれば、気持ちの「緩み」という部分だろう。大勝負の新潟戦を完勝で終え、土曜日には磐田との静岡ダービーを控えるという中での最下位・横浜FCとの対戦。以前は「上位に強く下位に弱い」と言われたこともあるチームだけに、精神的に一息ついてしまうという心配は、チーム関係者も口にするところだ。

　ただ、前回の横浜FCとの対戦（第8節）では、圧倒的にゲームを支配しながらも不運な判定によるオウンゴールで同点に追いつかれて引き分け、その悔しさは十分に残っている。また、リーグ再開初戦（第19節）でも、監督が代わったばかりの大宮とホームで戦い、相手のモチベーションの高さに苦戦して引き分けに終わっている。それらの教訓を生かして、清水の選手たちがいかに勝負に徹した戦いができるかという点も、大きな注目点となるだろう。

　単純に今のチーム状況から言えば、清水が優位なのは間違いないが、試合としては興味深い要素が数多く存在する。清水サポーターにとっては、チームの好調ぶりを確認したいゲームだが、何が起こるかわからないという意味でも非常に楽しみな一戦と言えるだろう。

以上

2007.08.28 Reported by 前島芳雄