10月27日(土) 2007 J1リーグ戦 第30節
新潟 1 - 1 磐田 (15:04/東北電ス/34,446人)
得点者:20' 前田遼一(磐田)、37' エジミウソン(新潟)
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新潟、磐田ともに譲らず1−1の引き分けに終わった。前半20分、磐田が前田遼一のゴールで先制。新潟は37分にエジミウソンが同点ゴール。後半は攻守がめまぐるしく入れ替わる展開の中、お互い決定的な場面を外すなど、チャンスを生かしきれなかった。
「決め切れなかった」。新潟・エジミウソン、磐田・前田。1点ずつ挙げた両チームのエースが、同じ言葉で試合を振り返った。シュート数は新潟が9本に対し、磐田が13本。コーナーキックは逆に新潟が上回り、7対5。ともにチャンスをつくりながら、決勝点を生み出せなかった。
勢いをつけたのは新潟だった。先制点を許すが、前半のうちに追いついた。37分、右サイドでボールを持った矢野貴章がクロス。ペナルティーエリア内で体勢を整えたエジミウソのシュートは、磐田のGK川口能活の左腕と、ポストの隙間を突くようにゴールに飛び込んだ。
「貴章からいいボールが入った」。3試合連続ゴールとなったエジミウソンは、2トップを組む相棒のアシストをたたえた。このコンビでのゴールで劣勢を挽回し、流れつかんだ。
先制点は一瞬の隙を突いて奪われていた。GK北野貴之のキックを磐田・エンリケに拾われ、タテにロングボールを入れられた。そこに反応した前田に簡単に突破を許した。「足が止まってしまった」。DF中野洋司が言うように、自ら隙を与えてしまった結果だった。それだけに、追いついたことで、変わりかけたムードも持ち直した。
ただ、そこから決め手を欠いた。後半34分、ペナルティーエリア内でフリーになった本間勲のシュートは川口に阻まれた。そこからつないだボールを、マルシオ リシャルデスが、川口が戻りきれない状態のゴールにヘディングシュートを放つが、枠の外。終了間際にはエジミウソンがフリーでドリブルで持ち込むが、ブロックされる。「全体的には悪い内容ではなかった」。新潟・鈴木淳監督は一定の評価をするが、「勝ちきれない試合」と悔しさもにじませた。
勝ちきれない、という思いは磐田も同じだった。新潟同様、フリーの場面をたびたび逃した。「フィニッシュがいまひとつ。もう少しゴール前でスピードを上げてシュートにいければ」。磐田・内山篤監督は厳しい表情。
攻撃の形はつくっていた。右の中盤の成岡翔に、DF加賀健一が絡む形でたびたび起点になった。左サイドはマルキーニョス パラナを軸に効果的なくさびを入れた。ただ、ゴールには遠かった。後半、正面から放ったカレン ロバートのシュートは枠を捉えられず、サイドからつないだボールは正面で新潟守備陣にクリアされた。「いい時間帯もあった。それを長くしなければ」。川口は試合全体を振り返った。
もっとも、中盤で激しくボールを奪い合うなど、ともに持ち味を出していた。悲観的要素ではなく、プラスに転じられる内容も多い。そこを次節につなげられるかが、テーマになった。
以上
2007.10.27 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)
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