11月24日(土) 2007 J1リーグ戦 第33節
川崎F 3 - 0 広島 (14:05/等々力/16,813人)
得点者:15' 鄭大世(川崎F)、45' ジュニーニョ(川崎F)、47' 中村憲剛(川崎F)
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まるでシュート練習のような得点だった。前半15分。右サイドの森勇介からの大きなクロスがファーサイドへ。大きく振られた広島の守備陣が逆サイドに視線を移すと、そこには養父雄仁が飛び込んでいた。
「中に誰かがいることはわかっていました。相手がボールウォッチャーになりがちだったので、ダイレクトで入れました」と養父。淡々とした口調での説明ではあったが、走り込みながら浮き球をダイレクトで折り返すパスはそう簡単なものではない。
「あのゴールは養父のパスが全てでした」とチームメイトを称える鄭大世は、頭で流し込むだけで良かった。
そもそも立ち上がりの広島はあまりに悪すぎた。「しっかりした守備から入ろうと話していた」(槙野智章)ということではあったようだが、その意識が悪い方に出てしまっていた。川崎Fのパスワークを前に完全に受け身になってしまっていた。
ただ、降格圏内の広島にとって、これはどうしても負けられない試合である。立ち上がりの悪さをカバーして、中盤を支配し返した前半25分ごろからのサッカーは見事だった。劣勢を立て直すだけの力を持っているからこそ、広島にとっては悔やまれる1失点目だった。
ペースを奪い返された川崎Fが気持ちを入れ替えて臨んだ後半の開始早々。ジュニーニョが大きな2点目を奪う。
「今日は後半の入りが悪かった。(ジュニーニョのゴールは)オフサイドかもしれないですが、レフリーのせいではなく自分たちの問題だと思います」と槙野は率直に失点を反省。一方のジュニーニョは『相手チームがオフサイドをアピールしていた時もプレーを続けた。1回目のシュートは防がれましたが、2回目で決めることができました』とセルフジャッジしなかったことがゴールに結びついたと冷静に話していた。
意気消沈する広島は、ジュニーニョのゴールからわずかに2分後。中村憲剛に中盤でスペースを与えてしまった。強烈なミドルシュートが広島ゴールを揺らしていた。
試合はその後、川崎Fペースで推移するが、69分にストヤノフを一発レッドで失った広島の守備陣はギリギリのところで川崎Fの攻撃を防いでいた。厳しい場面が頻発していただけに、踏みとどまったその戦いは見事だった。そしてだからこそ、改めて1点目といい、後半の立ち上がりの立て続けの2得点といい、川崎Fの集中力が目立つ試合だった。ホーム最終戦となる川崎Fにとって、そしてJ1・100試合出場の伊藤宏樹にとって節目の試合ではあったが、どうしても勝ちたいのは広島も同じ。そうした試合で見せた両チームの対照的な戦いが、そのまま今季残してきた軌跡とダブって見えた。
3-0で快勝した試合後に武田社長以下、チームスタッフ全員がサポーターに挨拶。伊藤キャプテンが来季のホームでの全勝宣言をし、サポーターを沸かせていた。
最後に広島について簡単に。
北京五輪出場権を獲得した水曜日のサウジ戦では金髪だった柏木陽介は髪を黒く染め直していた。初心に返るためだとの事だが、そんな試合で途中交代した柏木は、よほど自分のプレーに納得がいかなかったのか。ベンチ前で出迎えるペトロヴィッチ監督と握手をしながら涙を流し、そのままユニフォームを頭からかぶって泣き続けた。試合後も「今日はちょっと、もう、スミマセン」と足を止めることなくミックスゾーンを後にした。
他会場の試合結果を踏まえ、広島は入れ替え戦に回る事が濃厚となった。もちろん最終節にどのようなドラマが待っているのかはわからないが、大宮との勝ち点3差と11点の得失点差を縮めるのは「1%もない」(佐藤寿人)ほどに簡単な事ではない。
涙した柏木について槙野に質問したが「それくらいの気持ちを持って戦う仲間がいるというのはチームとして死んでいないという事だと思う。悔し涙を流す選手がいる。ヨウスケを見習えというわけではないですが、11人が同じような気持ちを持てばJ1には残れると思う」と話していた。柏木が流した涙がムダにならないよう、広島は短期間のうちに課題のあぶり出しとそれを修正することが求められている。
以上
2007.11.24 Reported by 江藤高志
J’s GOALニュース
一覧へ【J1:第33節 川崎F vs 広島】レポート:対照的な両者。笑顔と涙のピッチサイド(07.11.24)
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