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【日本代表候補 トレーニングキャンプ】1/19練習試合レポート:鹿屋体育大相手にタイ戦を想定した4−3−3をテスト。9−0の勝利も「全体の出来は50%程度」と厳しい評価を下した岡田監督(08.01.19)

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1/19練習試合結果
1/19練習試合後の岡田武史監督(日本代表)コメント
1/19練習試合後の日本代表各選手コメント

「(4−3−3をテストした理由は)タイは下がって守りを固めてくると予想される。我々は攻撃に人数をかけたいし、相手の特徴に対応するのにいいと考えた」と、岡田武史監督は鹿屋体育大との練習試合に9−0で勝利した後、こんな説明をした。

 15日にスタートした鹿児島県指宿市での日本代表候補合宿も5日目。彼らはここまで「接近・展開・連動」をキーワードに、より現実的な人とボールの動くサッカーを目指してきたが、その完成度を試すべく19日は初めて対外試合にのぞんだ。指揮官は3本のゲーム全てで4−3−3システムを採用。これはFWに人数を割くため、3人のMFが広いスペースをカバーしなければならない。距離が開きすぎても近すぎても連動しない。誰をどんな組み合わせで使うべきかを見極めるのは、この試合の大きなテーマだった。

 結果としては1本目の阿部勇樹(浦和)、羽生直剛(F東京)、遠藤保仁(G大阪)、2本目前半の今野泰幸(F東京)、山瀬功治(横浜FM)、遠藤の組み合わせはあまり機能しなかった。が、鈴木啓太(浦和)、山瀬、橋本英郎(G大阪)が組んだ2本目から3本目にかけて距離感が改善され、攻撃も活性化した。岡田監督も「2本目の途中から攻守のバランスがほどよい感じになった」と前向きに評価した。この実戦テストの結果は、23日の第1次メンバー絞り込みに何らかの影響を及ぼす可能性が高そうだ。

 これまで原則非公開だった指宿合宿だが、この日は初めて一般公開された。1,500人にものぼる熱心なファンが見守る中、鹿屋体育大との45分×3本のゲームが行われた。日本代表はヒザの違和感を訴えた中村憲剛(川崎F)を除く30人がピッチに立った。

 1本目は高原直泰(浦和)や遠藤らがプレーしたが、緊張感からか動きが堅かった。「試合に入る前に3人の中盤の位置関係、FWとの距離感、バランスを意識してやるようにと言われた」と羽生が話したが、肝心な3人が連動せず、全体に動きが思い。この日は高原も疲労の色が濃かった。前田遼一(磐田)と山岸智(川崎F)は比較的いい動きを見せたものの、岡田監督が満足するような連動性のある攻撃が見せられない。結果に結びついたのは14分、遠藤からボールを受けた前田のスルーパスが山岸にフリーで通り、そのまま得点となった場面のみ。逆に不用意な横パスをカットされて相手のカウンターを食らう場面が2度3度あった。特に37分のピンチは、相手FWのシュートがポストに当たったほど。途中交代のGK西川周作(大分)が何とか抑えたが、少しでもズレていたら、日本代表は格下チームに1点を与えているところだった。

 結局、1本目は1−0で終了。ここで岡田監督はメンバーを入れ替えるとともに、中盤のバランスを修正した。2本目は今野や山瀬、播戸竜二(G大阪)、巻誠一郎(千葉)らがピッチに立った。彼らに1本目のような堅さは見られなかった。山瀬が豊富な運動量で中盤をサポートし、遠藤もチャンスメークを試みるなど、内容は明らかによくなった。そして16分には、遠藤からのパスを受けた巻がペナルティエリアの外から豪快なミドルシュートで先制。さらに20分には、山瀬→遠藤とつながったボールを巻が再び受け、確実に2点目を決めた。

 ここでメンバーが交代。GKには川島永嗣(川崎F)が入り、阿部と水本裕貴(G大阪)、今野と鈴木啓太(浦和)、遠藤と橋本英郎(G大阪)がそれぞれ入れ替わった。ボランチに鈴木、その少し前目に山瀬、橋本という構成になった中盤はそれまでとは全く違った落ち着きを見せるようになる。いい距離感を保った3人がスムーズにパスを回し、加地亮(G大阪)と駒野友一(磐田)の両サイドもオーバーラップして攻撃の形ができるようになる。相手の運動量が激減したことも追い風になったようだ。

 41分には駒野の折り返しがクロスバーに当たって跳ね返ったところに詰めた播戸が3点目をゲット。その2分後には加地がペナルティエリア内をドリブルでえぐり、マイナスに折り返したところに播戸が走りこみ再びゴール。4−0で試合が終了した。

 最後の3本目は中澤佑二(横浜FM)、鈴木、橋本、大久保嘉人(神戸)、左に矢野貴章(新潟)、田代有三(鹿島)らがプレー。中盤3人が2本目後半と同じだったこともあり、この試合も安定感ある攻めが見られた。11分には橋本のパスに飛び込んだ矢野が1点目をゲット。18分には山瀬の左CKから混戦を経て大久保が豪快なオーバーヘッドで2点目を奪った。その1分後には内田の果敢な攻め上がりからのクロスに矢野が呼応し、豪快なシュートで3点目を挙げる。ダメ押しとなったのが29分の大久保の4点目。内田が果敢にペナルティエリア内をドリブル突破して得たPKを彼が確実にゴール左隅に押し込んだのだ。
 尻上がりに調子を上げる形で、9−0で大勝した日本代表。4−3−3の実践テストとしては収穫と課題もあった。

 収穫としては巻、播戸、矢野、大久保といったFW陣から次々と得点が生まれたことが挙げられる。前田もいい形でチャンスを作り、田代も卓越した身体能力の高さを示すなど、各選手たちが持ち味を発揮している。FWの生存競争はますます熾烈になってきた印象だ。肝心の中盤では鈴木が巧みに中盤の位置関係を修正したのが明るい材料である。岡田監督は「こういう状況ではうまくいかないとか、何人かを入れるとうまくいくというのが非常に明確になった」と個人名は挙げなかったが、鈴木を褒めたのは明らかだった。オシムジャパン時代には申し子と呼ばれた彼は岡田監督からも信頼を勝ち取るためのいいアピールをしたようだ。

 課題としては、鈴木のいない時の中盤のバランス、両アウトサイドの攻撃参加の少なさ、全体の運動量の少なさが見て取れた。岡田監督自身も「今日の出来は50%前後」と辛口の評価をしており、もっと選手たちを鍛え上げたいと考えているようだった。指揮官の理想とする4−3−3の完成にはまだ遠いといわざるを得ない。ここからどう仕上げていくのか。岡田監督は時間との戦いを強いられそうだ。

以上

2008.01.19 Reported by 元川悦子
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