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【2008Jリーグプレシーズンマッチ 千葉 vs 柏】レポート:ちばぎんカップは千葉優勝で閉幕。両チームが抱える伸びシロと不安。(08.02.24)

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2月24日(日) 2008Jリーグプレシーズンマッチ
千葉 1 - 1(PK 3 - 2)柏 (13:01/フクアリ/12,933人)
得点者:79' 金沢亮(千葉)、89' 大谷秀和(柏)
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 試合終了と同時に柏が同点に追い付く“ブザービーター”で、フクアリのアウェイゴール裏が歓喜に沸く。だが、終盤に一気に沸騰を迎えたゲームは、PK戦の末にホーム千葉の凱歌がスタジアムに響き渡った。

 突風吹きすさぶなか、首都圏の列車に運転見合わせや遅延などが相次いだこの日。ピッチ上では風の影響も感じさせず、選手たちは久々の公式戦の感触を楽しむかのようにボールの奪い合いを繰り広げた。

 ただ、この日の両チームが見せたプレーは、決して手放しで褒められる内容ではなかった。千葉のレイナウド、柏の大津祐樹と、ともに1トップに入った選手が沈黙したことが示すように、互いに安定した守備は披露していた。とはいえ、攻撃面に目を向ければ、両チームともに開幕に向けていささか不安を覚える出来に終始することとなった。

 鈴木やポポが豪快なバー直撃のシュートで会場を沸かせた他は、大きな見どころと言えば柏の同点弾くらいか。途中出場のアレックスと茂原岳人のコンビネーションで右サイドを崩した柏。相手の隙を突くアレックスの強烈なクロスに大谷秀和が合わせたシュートまでの流れは、凍える会場を暖めるには十分なモノだった。

 しかし試合を通して目立ったのは、前線で収まらないボール、展開されないサイドアタック、そして守備から攻撃への切り替えの遅さといった部分。もちろん、試合後に石崎信弘監督(柏)が「肉体的にも精神的にも疲れている」と話したように、両チームとも合宿による疲労が影響したことは確実だろう。それでも、選手たちは口々に攻撃面で課題の弁を述べている。

「奪ったあとに前に人数が少なくて、迫力ある厚みのある攻撃ができなかった」(工藤浩平/千葉)
「もっともっと運動量を増やさないといけない。もう少し単純に裏に飛び出して、そこに蹴ってもいいかなと話していたがうまくいかなかった」(大谷/柏)
「なかなかボールの動かし方でテンポが上がらなかった。まだまだ改善の余地がある」(鈴木/柏)

 課題を口にしたのち、選手たちは前向きに先を見据えていたが、ケガ人が戻ってきてからの最後の2週間は本当に重要な期間となる。「攻めの方でまだまだ課題がある」(ヨジップ クゼ監督/千葉)、「なんとか目途が立ちそうな気がする」(石崎監督)と対照的なコメントを残した両監督だが、恐らく胸の内には似たような思いが渦巻いたはずだ。

 開幕に向けた残りの期間で、千葉、柏がやらなければならないことはまだまだ多い。手ごたえをつかんだ守備面での収穫と、ここからが本番となる攻撃面の構築。ただ、そんななかでも復帰してくる選手たちの上積みがあるという事実は、両チームに伸びシロがあることをも意味するだけに、ここからの改善にかかる期待は大きい。

 互いに同じ課題を突き付けられたちばぎんカップからの発展形が見られるのは、2週間後のJ1開幕戦。残すところ“あと2週間”なのか、“まだ2週間”なのか、開幕の火蓋が切られるときにその答えが明かされる。

以上
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