2月24日(日) 2008Jリーグプレシーズンマッチ
C大阪 0 - 0 F東京 (12:05/高知陸/4,256人)
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メインスタンドから見て左から右に強い風が吹くなかで始まったこの試合。当地でキャンプを張るC大阪は、予想どおり4-3-2-1のシステムでスタートした。ポイントはバックラインの前に並んだ3人のボランチ、アレー、羽田憲司、ジェルマーノらのプレー。彼らがバランスを保ち、うまく攻撃を組み立てることができるか、注目された。また、先発メンバーには主な新戦力たちも顔をそろえた。ゴールマウスには相澤貴志が立ち、左サイドバックに尾亦弘友希、さらにカレカが1トップ。新しい戦力がフィットするかどうか見極めたいとする監督の意図が感じられた。
前半、風上に立ったC大阪だが、なかなかいい形を作れない。カレカにボールを集め、その周りを古橋達弥と柿谷曜一朗が動き回ったが、思うにまかせなかった。10分にカレカがオーバーヘッドシュートを放ち、25分には左サイドから作ったチャンスに古橋がシュートを打ったものの得点には至らなかった。
対するF東京も、C大阪と同じ、4-3-2-1というフォーメーション。新加入のブルーノ・クアドロスをボランチに、18歳の大竹洋平を2列目に配するなどのチャレンジが行なわれた。が、C大阪同様に立ち上がりからうまくチャンスを作れない。38分に大竹がいいシュートを放つが、GKに押さえられてゴールすることはできなかった。
0-0で迎えたハーフタイムに大きく動いたのがC大阪のレヴィー・クルピ監督だった。プレシーズンマッチの交代枠である6人全員を一気に入れ替えたのだ。GKとDF以外の6選手、つまり中盤から前の選手をすべて交代させ、フォーメーションも4-4-2に変更。藤本康太と山下達也のダブルボランチ、2列目には酒本憲幸と濱田 武、2トップには小松塁とルーキーの白谷建人が入った。
後半開始直後は、風上のF東京が優勢に試合を進めた。が、後半開始10分過ぎごろから流れはC大阪に傾いた。58分にはC大阪がこの試合で最大といっていいチャンスを迎えた。小松からのスルーパスに反応した白谷が相手バックライン裏に完全に抜け出し、GKとの1対1に。が、流し込んだシュートはポストをかすめてゴールマウスをそれた。これを機に攻撃のリズムを見出したかのようにC大阪のチャンスが続いた。中盤で濱田と酒本がボールをさばき、前線の小松や白谷にパスを送る、というシーンがいくつか見られた。
ピンチが続いたF東京は選手を交代させて流れを変えようとした。まず1トップの近藤祐介に代えて赤嶺真吾を投入。そのあと、石川直宏に代えて小山泰志を右サイドバックに入れ、徳永悠平をボランチに上げて、栗澤僚一を2列目に配した。これが奏功して相手を押し込む形になり、84分、87分と決定的なチャンスを作ったが、ゴールを割ることが出来なかった。
結局、0-0のまま試合終了。F東京の城福 浩監督は、「失点ゼロで抑えられたというのは悪くなかった。ただ、点を取られてもおかしくないシーンもあり、それは自分たちがパスワークでつなごうとするリスクと裏腹だった。ああいうミスをなくさないと」と語った。一方、C大阪のレヴィー・クルピ監督は、「新加入の3人、相澤、尾亦、カレカがいいプレーをしてくれた」と手ごたえを口にしたが、なんといってもこれが今年初の対外試合。「まだ課題は多い」(古橋)、「まだコンビネーションを仕上げないといけない」(カレカ)との声も聞かれた。
ゴールシーンやチームの勝利を楽しみにスタジアムにやってきた両チームのサポーター、そして地元のファンには少々物足りない内容だったかもしれないが、開幕まであと2週間、両チームの最後の仕上げに期待したいところだ。
以上
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