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【J2:第2節 熊本 vs 草津】レポート:ホームの熊本がエース高橋の2ゴールで逆転勝ち。草津を下してJ初勝利を挙げる。(08.03.15)

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3月15日(土) 2008 J2リーグ戦 第2節
熊本 2 - 1 草津 (15:03/熊本/5,960人)
得点者:63' 喜多靖(草津)、78' 高橋泰(熊本)、79' 高橋泰(熊本)

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 快晴。気温18.7℃。今シーズンから新たな舞台に立った熊本の記念すべきホーム開幕ゲームは、絶好のコンディションでのキックオフとなった。開門の13時を迎える頃には、これまでのホームゲームでも見る事がなかったほどの行列ができていた。試合は、ホーム熊本が草津を逆転勝ちで下し、今季初の勝点3を獲得。同時に、Jリーグでの初勝利を挙げた。

 前節の開幕戦では、後半に運動量が落ちた熊本。その反省を踏まえ、「開幕戦でできた部分をより長く、多くやれるように」(池谷監督)という狙いのもと、今週のトレーニングでは、運動量が落ちてくる時間帯の戦い方として「いったん全体のラインを下げ、コンパクトな距離を保って再度ボールを奪いに行く」というディフェンスを意識。その事もあってか、立ち上がりからのプレッシャーはやや緩めだった。草津の攻撃の鍵を握るであろうMFの島田、熊林にも特にタイトなマークをつけたわけでもなかったため、ミドルエリアでは比較的自由にボールをもたれるシーンもあったが、ボランチの福王がしっかりケア。さらに氏原、高田のツートップにはCBの上村と矢野がきっちりつき、ポジションチェンジにもバランスをとって対応。そのため、草津はなかなかゴール前までボールを運べない。
 一方の熊本は、中盤で奪ったボールを素早く展開。愛媛戦同様、両ワイドが高めのポジションをとって走り回る他、両SBも積極的なオーバーラップを見せて草津ゴールに迫る。21分には、右に流れたMF車のシュートにFW中山が詰め、こぼれたボールをMF小森田がシュートするもバーに嫌われ、さらにこぼれたところをFW高橋が狙うも草津GK北がセーブするなど、前半はお互いに決定機を決められずに終了した。

 後半に入っても60分頃まではやや展開も停滞していたが、「前半は受け身に回ったので積極的に」とハーフタイムにコメントした草津の植木監督が先に動く。63分、MF秋葉に替えてMF松下を入れると、この交替で熊本DF陣の集中が一瞬切れたのか、直後のCKでMF島田からの低いボールをクリアミス。前線に上がっていたDF喜多が逃さず草津が先制した。これを境に草津の出足が良くなりかけたが、今度は熊本の池谷監督が動いた。DF市村、MF西森に替えてMF喜名、FW山内を投入。最終ラインを3枚にして中盤を厚くし、「攻めに行く姿勢」を見せる。これが功を奏し、78分、福王からのパスに反応した高橋が抜け出し同点。さらに79分には、右へ移ったMF車が逆サイドの奥に入れたクロスを再び高橋が頭で決めてついに逆転。これに対して草津もFW後藤を入れて攻めに出たが、最後に迎えたピンチもGK吉田が抑えて、熊本の初勝利を告げるホイッスルが鳴った。

 DFラインを読んで絶妙のタイミングで飛び出した1点目、そして難しい体勢からGKの頭上を越えて逆のポストギリギリを狙った2点目と、熊本の2ゴールは、いずれも高橋の得点能力の高さが大きい。しかし、先制されても諦めずに点を獲りに行くという、チームとしての姿勢がなければ生まれなかった。

 草津は、中盤の島田、熊林、櫻田を中心にボールを支配する局面もあったものの、前線とのコンビネーションが今ひとつで、ゴール前の迫力に欠けた。同点に追いつかれた後にはややバタバタした印象もあり、技術的・戦術的な連係に加え、「つなぐのか、崩すのか、しっかりしないといけない」(MF熊林)という意識面でのズレが、「絶対にドローまでで終わらないといけなかった試合」(植木監督)を落とす結果を招いた。

 この日スタジアムに訪れ、“歴史の証人”となった観客は5960人。クラブが今シーズンの目標に掲げる1試合平均5000人という数字はクリアしたが、地元に誕生したJクラブが臨んだ最初のホームゲームにしては、やはり寂しい。しかし今日の結果と内容が、次節・湘南戦の観客動員に少なからず好影響を与えるのは確か。今日のような「戦う姿勢」が感じられる見応えのあるゲームを続ける事が、「5年でJ1」という、クラブの次なる目標を実現するための土台になるはずだ。

以上

2008.03.15 Reported by 井芹貴志
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