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【J1:第2節 新潟 vs F東京】レポート:F東京が『速攻』の3得点で今季初勝利。新潟は初のホーム開幕戦黒星。(08.03.15)

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3月15日(土) 2008 J1リーグ戦 第2節
新潟 2 - 3 F東京 (16:03/東北電ス/35,083人)
得点者:6' エメルソン(F東京)、8' カボレ(F東京)、11' 今野泰幸(F東京)、57' 内田潤(新潟)、58' 矢野貴章(新潟)

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F東京が今季初勝利をアウェイで挙げた。新潟に3対2。前半6分から11分の5分間で、エメルソン、カボレ、今野泰幸がゴールを決めた。後半は新潟の追い上げを振り切った。
 新潟は後半12分に内田潤、13分に矢野貴章のゴールで1点差まで迫ったがここまで。ミスから失点した立ち上がりの悪さが響いた。J1昇格後、初のホーム開幕戦黒星で、2連敗となった


一気に畳み掛けた。F東京はわずか5分間で、新潟に気持ちの立て直しの間を与えることなく、セーフティーリードを奪った。
 前半6分、梶山陽平、石川直宏と渡ったボールをエメルソンが、中央を割ってゴール。その2分後、左サイドからの石川のシュートを新潟のGK北野貴之がはじく。そのこぼれ球を「狙っていた」というカボレがねじ込んだ。さらに11分、ロングボールを新潟のDF永田充と北野がお見合いすると、今野がすかさずボールを奪い、ループでゴールに送る。

エメルソンとカボレ、新外国籍2選手が「初得点はうれしい」と口をそろえ、今野は「相手が迷っていた。ラッキーだった」と話す。得点を重ねる基盤はできていた。立ち上がりから両サイドを有効に使って攻撃を組み立てた。新潟より先にボールに仕掛け、セカンドボールを奪って素早くボールをつないだ。

「試合の入りを大事に」。城福浩監督の指示通りに展開された結果が得点になり、勝点3に。前節の神戸戦、序盤はペースがあがらなかった。12日の国士舘大学との練習試合も開始5分間3失点と、立ち上がりがポイントだった。「前半のような時間帯を多くしていきたい」。城福監督が言うように、目指す「ムービングフットボール」は試合開始から集中力を持続することで、威力を発揮した。

一方で後半は一瞬のすきを突かれて2分間で2失点。「防げない失点ではなかった」と今野。相手の勢いを散らすゲームの組み立てが課題として見えた。もっとも、それも勝点3の副産物。チーム力アップの材料にできる。

新潟はJ1に昇格した2004年以来、初めてホーム開幕戦を落とした。開幕2連敗も初。「ふがいない試合をしてしまった」。温厚な内田潤が表情を曇らせて、厳しい言葉を口にした。失点はすべてミス絡み。チーム戦術の柱でもある前線、中盤でのプレスがかけられず、バイタルエリアでの攻撃も手薄。なにより、欠けていたのが「闘う姿勢」(内田)だった。

ハーフタイム、普段は戦術面での指示出す鈴木淳監督が口にしたのは「闘え」。メンタル面の叱咤だけだった。後半17分、内田が右サイドからミドルシュートを決めた。その1分後には寺川能人のパスを受けた矢野貴章が、自力で持ち込みゴール。攻守の切り替えから素早く展開した新潟らしい得点だった。後半の闘いが試合開始からできなかった。「お金を払って見に来ている人に対する姿勢がなっていない」。内田の言葉は、闘志が欠如したチームの雰囲気を示していた。

その中で気を吐いたのが矢野だった。得点は相手DFを振り切ったもの。スピードに乗った突破を再三見せた。攻守に亘ってボールに食らいつく姿勢をあった。前日、W杯アジア3次予選・バーレーン戦の日本代表メンバーが発表された。矢野の名前はなかった。昨年2月の初選出からほぼ定着していた代表から外れた。再出発になったこの試合で、屈辱を晴らすように結果を出した。敗戦の中、内容のあるゴールを決めたエースの好調ぶりが一筋の光明になった。

F東京は着実に自分たちの戦い方を浸透させつつある。新潟は気持ちの直しが急務。どちらも次戦のナビスコカップ予選が、この試合の課題と収穫を確認する場になる。

以上

2008.03.15 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)
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