3月15日(土) 2008 J1リーグ戦 第2節
浦和 0 - 2 名古屋 (14:04/埼玉/54,482人)
得点者:14' ヨンセン(名古屋)、68' 小川佳純(名古屋)
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嫌な予感はキックオフ直後からあった。
開始55秒、左サイドからの何でもないFKをゴール前に走り込んだ吉田に合わせられ、GK都築が見送ったボールはゴールわずか右に外れた。
2分には、堀之内が見送ったロビングをGK都築がクリアするも、クリアボールが詰めていた相手FW玉田に当たってわずかゴール上へ。
いずれも失点にこそ至らなかったものの、肝を冷やした場面だった。前節の開幕戦同様、立ち上がりから浦和の動きは鈍く、スタジアムには重たい空気が流れていた。
まさかの開幕2連敗。ただ、『まさか』と言えども、それは決して偶然ではなく、必然に起こった敗戦だったといえる。2試合続いての無得点。不運がないわけではないが、それ以上にチャンスが作れていないのだから深刻だ。
昨季無敗でアジア王者へと上り詰めた浦和は思いがけない躓きを見せ、開幕から2試合勝利なし。前節の横浜FM戦に続き、ホームでの開幕となった名古屋戦も0対2と落としてしまった。
14分、ヨンセンに先制のヘディングシュートを許すと、68分にも信じ難い連係ミスからMF小川にゴールを決められ2失点。試合終了後、サポーターは激しいブーイングで迷走するチームを迎えることになった。
浦和がペースを掴んだ時間帯がなかったわけではない。後半の開始10分程度はいいリズムで運び、ゴールに迫る場面もあった。シュートすら放てないまま前半限りでピッチを退いた高原に代わって永井がピッチに入ると、その永井のドリブル突破が変化を生み、浦和に流れを引き寄せた。
51分には、その永井が右サイドを駆け上がり、逆サイドの相馬へクロスを送ると、相馬の折り返しを拾った鈴木がシュート。ボールは惜しくも左ポストに嫌われたが、今季はじめてチームとしての攻撃の形が垣間見えた瞬間だった。
ただし、いい時間帯は長くは続かず。61分、鈴木に代わって梅崎がピッチに入ると、鋭い突破から何度がいい形が生まれかけたが、厚みのある攻撃には繋がらず単発に終わってしまう。そして2点目を名古屋に与えて以降、リズムが再び浦和に戻ることはなった。
浦和苦戦の要因は、何も浦和が悪かったばかりではない。ストイコビッチ新監督率いる名古屋の出来がすばらしかったことにも触れなければならないだろう。
何より90分間集中を切らさずに、浦和から自由を奪ったプレッシングが効いていた。浦和が後方からのビルドアップに手間取り、ミスを多発したこともそれと大きく関係していたことは間違いない。
そして、前線では日本代表に復帰したばかりの玉田の好調さが目に付き、サイドではマギヌン、小川がポジションを入れ替えながら、再三浦和DF陣を混乱させるなど、積極的な仕掛けを見せた。
スコアだけを眺めると、0対2という結果は少し意外に映るかもしれない。ただ、試合内容を忠実に反映した結果だといえるだろう。
優勝候補の本命と見られた浦和にとっては苦しい船出となったが、唯一の救いは第3節の前にナビスコカップの2試合を挟むことだろうか。一方の名古屋としては、自信を掴む格好の試合となったはずだ。
以上
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