3月20日(木) 2008 ヤマザキナビスコカップ
名古屋 0 - 1 京都 (14:00/瑞穂陸/5,410人)
得点者:78' アタリバ(京都)
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名古屋のヤマザキナビスコカップ初戦は、開幕戦の借りを返す絶好のチャンスとなった京都が相手。代表で不在の楢崎、玉田、そして故障のバヤリッツァとマギヌン以外はベストメンバーで挑むとしていたストイコビッチ監督だが、ヨンセンと阿部をベンチに置き、FWは杉本と巻の2トップ、中盤は小川・中村・吉村・片山、DFは右から青山・竹内・吉田・渡邊、GKは西村というメンバーがスタメンに名を連ねた。
対する京都は、開幕戦でも決定的な場面を演出しスーパーサブ的存在だった田原、そして「調子が良い」と加藤監督が評価する徳重の2人が今季初スタメン。柳沢・田原の2トップに徳重がトップ下、中盤はシジクレイを真ん中に、両サイドは中山・佐藤、DFは角田・増嶋・手島・渡邉、GKは平井というリーグ戦とは違うメンバーで挑んできた。
立ち上がりから、2トップを活かそうとサイドから仕掛ける名古屋、裏を狙って行こうとする京都という形で積極的に攻撃を展開。しかし、共にフィニッシュが決まらず、もどかしい時間が続く。特に名古屋はリーグ戦のようなテンポの良さを出し切れず、今ひとつキレも感じられない。そんな名古屋を尻目に、前半中盤あたりから徐々に京都が流れをつかみ始める。徳重のFKは西村が、前線で柳沢から佐藤につないだパスは吉村がファインプレーで防ぎ、終盤には京都・渡邉のクロスから角田のヘディングがクロスバーをかすめるなど、いくつか決定機を作られた。ゴールは割らせなかったものの、流れが京都に傾きはじめたところで前半終了。
ハーフタイム、ストイコビッチ監督は「試合のペースを変えていこう。もっとアグレッシブに戦おう」と選手達を激励した。傾きかけた流れを引き寄せるには、リーグ戦で見せてくれた「今シーズンの名古屋」らしい戦い方ができれば、難しいことではない。
そして後半の入り方は悪くなかった。片山がエリア内へと果敢に攻めれば、杉本が抜け出してGKと1対1の場面を作るなど、積極的に攻め立てていった。しかし「押し込まれた」と感じた加藤監督は、後半9分という早い時間ですぐさまメンバーチェンジし、流れを止める。さらに続けてストイコビッチ監督も抑えられた片山から深井に代え、つかみかけた流れを取り戻すべく、サイドからの突破を蘇らせようと試みる。その成果はすぐに現れ、いくつかのチャンスを生み出していく。しかしゴール前まで運んでも、ネットを揺らせず、なかなか流れを取り戻すまではいかない。
そうしているうちに京都は徳重からアタリバに代え、テンポを速めて終盤の追い込みをかけてきた。何度かピンチを切り抜ける名古屋だったが、72分に吉村が負傷退場してしまう。大事な守備を1人失ってしまったのだが、ここでストイコビッチ監督が出した結論は、攻撃陣の追加。ヨンセンの投入だった。「常に攻撃的なサッカーがしたい。ストライカーを下げることはしたくなかった」というストイコビッチ監督。サイドの小川を中央に、杉本をサイドに、そして巻とヨンセンを2トップにした超攻撃的布陣。ところが、DFが落ち着かない。
78分、右に抜け出してきた京都・平島のゴール前へと入れてきたボールを中央に走り込んだ佐藤がスルー、その後ろから詰めたアタリバがシュート! 終盤で痛恨のゴールを許してしまった。その後は、追い付きたい名古屋が、攻撃の手を緩めることなくハイテンポな展開へと持っていくが、1点を守りきろうとする京都の守備を崩せず試合終了。開幕戦の借りを返すことができず、ヤマザキナビスコカップ初戦も黒星スタートという結果となってしまった。
京都の選手たちにとっては、勝ちきれなかった開幕戦のある意味リベンジができたであろうし、加藤監督にとっても開幕では選手交代でしてやられたところを、今回はしてやったりの内容・結果となったことだろう。
一方、名古屋にとっては痛い黒星であったし、リーグ戦を見てきたサポーターにとっても満足のいかない内容・結果だったかもしれない。しかし、ストイコビッチ体制はまだ産声を上げたばかりであり、「他の選手にもチャンスを与えたい」というストイコビッチ監督の思いも理解できる。もちろん、ベストメンバーでなくとも『戦える』チームではある。しかし、もう1段階ステップアップして『勝てる』チームになるためには、選手層の厚さが不可欠である。ヤマザキナビスコカップという機会を利用して、ストイコビッチ監督の下で『ベストメンバーでなくても勝てる』チームとなるまで待ちたいとも思うけれど、やはり勝ってほしい。…名古屋サポーターのジレンマはもう少し続きそうだ。
以上
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