3月20日(木) 2008 ヤマザキナビスコカップ
横浜FM 1 - 0 大分 (15:00/ニッパ球/6,179人)
得点者:62' 田中隼磨(横浜FM)
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J1リーグ開幕2連勝同士の対戦。横浜F・マリノスは、ワールドカップ予選のため、中澤佑ニと山瀬功治を欠き、誰が代役を担うかが注目された。桑原隆監督は中澤の代役に、リーグ開幕戦からボランチを務めていた松田直樹を起用。そしてWボランチには、約1年ぶりの出場となる長谷川アーリアジャスールと、スタメン初出場の水沼宏太を抜擢した。
前半、大分はJ1開幕2連勝の勢いを感じさせた。森重真人を中央に据えた3バックは1対1に強く、横浜FMのFWに仕事をさせない。ボランチのホベルトはパワーを武器に、横浜FMの司令塔ロペスをつぶすなど、相手の攻撃の目を摘んだ。もう一人のボランチ、エジミウソンは攻守のパイプ役としてFWとDFへのフォローが的確だった。攻撃では2トップのウェズレイ、高松大樹と、トップ下の清武弘嗣を含めた3人は流動的な動きでボールに絡み、中盤やサイドの選手のオーバーラップを引き出し、横浜FMのDF陣はその対応に追われていた。
それでもシュートを前半1本しかシュートを打たせなかった横浜FMのDFもさすが。3バックはパスを回されても最後の局面での1対1では負けていない。また、長谷川と水沼も雨でスリッピーなグラウンドの中、体を張って守り奮闘していた。特にいいプレーが目に付いたのは水沼。守備だけではなく、19分に右サイドを田中隼磨が駆け上がるのを見ると、ピッチ中央から田中隼の走るスピードを殺さないようなタイミングの素晴らしいパスを送った。
試合はその後、両チームとも譲らないまま前半を終える。この時点では勝負の行方はわからなかった。
後半開始に入るといきなり横浜FMが攻勢に出る。46分、ともに相手GKにクリアされたが、左からロペス、右から長谷川が立て続けにゴール前にクロスを送る。47分にはクリアされたこぼれ球を小宮山尊信がシュートを放つ。その勢いは続き、ついに均衡が破れる。62分、左サイドを小宮山とのワンツーで抜け出したロニーがゴール前へパス。これは相手DFにクリアをされるも、ボールは攻撃参加していた田中隼の足元へ。田中隼は落ち着いてゴール右スミへと蹴り込んだ。
追いつきたい大分は74分、エースのウェズレイが相手DFの松田と1対1の場面を迎える。そこで松田は果敢なスライディングタックルでカット。その際、倒れたウェズレイはシュミレーションを取られてイエローカード。この試合2回目の警告だったため退場となり、大分は得点源を失い10人となる。しかし、あきらめずにロングボール主体の攻撃を仕掛けたものの同点ゴールは生まれず、試合終了。横浜FMが勝利をものにした。
試合後、横浜FMの長谷川は「チームのために守備のバランスを考えろ、と監督から言われた。(今日の試合は)自分にとって大きい」と安堵の表情を見せ、水沼も「90分フル出場できたことは相当な自信になる」と満足気。桑原監督は2人に対して、「ある程度、使えるメドがたった」と及第点を与えた。23日の次戦・大宮戦(14:00@NACK)のことだけでなく、横浜FMにとって2人の活躍は大きな意味をもつ。今後、リーグ戦を含めて優勝争いをするためには、選手層を厚くすることが不可欠だからだ。
一方、大分は敗れたとはいえ、前半はボールキープ率で横浜FMを上回る時間帯もあり、開幕からの2戦が決してフロックでないことを印象づけた。また、ウェズレイが退場してからもあきらめずにゴールを目指した姿勢も評価できる。西川周作も「今年は新たな歴史を作りたい」と前向きなコメントを残し会場を後にしており、今後もJ1の台風の目になるのではないか。
以上
2008.03.20 Reported by 小林智明(インサイド)
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