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【ヤマザキナビスコカップ 東京V vs 磐田】レポート:1人少なくなった東京Vに対し、数的優位を生かした磐田が名波のゲームコントロールで試合を落ち着け快勝(08.03.20)

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3月20日(木) 2008 ヤマザキナビスコカップ
東京V 0 - 2 磐田 (15:00/味スタ/5,660人)
得点者:54' 西紀寛(磐田)、76' 萬代宏樹(磐田)

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「チャレンジの日」は、残念ながら好日とはならなかった。

柱谷哲二監督は、リーグ戦の先発メンバーからGK高木義成、DF萩村滋則、飯田真輝、MF福田健介、フランシスマール、FW井上平と一挙6人を入れ替えた上、これまでの4バックではなく宮崎キャンプでやっていた3−5−2をテストするという「あらゆるチャレンジ」を試みたが、前半終了間際の44分、萩村の一発退場で「全てのプランが変わってしまった」(柱谷監督)。

決して悪い立ち上がりではなかった。様子をうかがいながらも積極的に攻めてくる磐田に対し、「まずはしっかりとした守備から」というチームの基本を守り、少しずつリズムをつかんでいく。
開幕から2試合、わずかPKでの1ゴールに止まっているためどうしても流れからの点が欲しい中、特にアグレッシブに攻めたのがキャンプからずっと好調をキープし、ようやくチャンスの巡ってきた井上だった。
「出たら裏を狙うことだけを考えていた」。抜け出してパスを受けると素早くドリブルで仕掛けていきシュートを狙う姿勢はチームを勢いづけた。
また、同じくチャンスを得たMF福田も決定的シュートを放つなど存在をアピールした。
徐々にリズムをつかんでいき、ボランチの富沢清太郎、ディエゴらも果敢にシュートを狙い、全員がゴールへの意識が高まりつつあった中で迎えた前半44分だった。
磐田・ジウシーニョがフリーで仕掛けたところを止めに行った萩村のプレーが決定機阻止と見なされレッドカード。
「勝因は、相手が10人になったこと」田中誠が振り返るように、磐田にとっても試合を決定付ける大きなシーンとなった。

GK川口能活、MF駒野友一を日本代表で欠く以外はほぼベストメンバーで挑んだ磐田も「入りは良かった」(DF鈴木秀人)。ゴールへの意識が非常に強く、シュートまでの形は東京Vを上回っていた。
萩村の退場で数的優位となった後半も「運動量を減らさず数的優位をキープしながら攻めた」(内山篤監督)磐田に得点が生まれたのは、後半9分のことだった。

成岡の中央ドリブル突破から左サイド・ジウシーニョのラストパスに上がってフリーとなった西が逆サイドからきっちりと決め、均衡を破った。

そしてスタンドがひときわ沸いたのは後半22分。東京Vにとっては昨年の戦友、磐田の背番号「16」名波浩が磐田復帰後初めて公式戦のピッチに登場すると、いきなり逆サイドの上田康太へやわらかく絶妙なスルーパスを送りファンを魅了した。

さらに後半31分、今度は太田吉彰が投入後まもなく名波へロングパスを出すと、ゴール前へ駆け上がった萬代宏樹に再び絶好のスルーパスが出る。「名波さんがプレゼントしてくれたゴール」。これが通って0−2。勝利を確実なものにした。

DFがしっかりと守り、中盤がボールを配給し、FWが点を取る。さらに交代で入った選手がそれぞれ求められた仕事をする。結果として、相手が1人少なくなったことをしっかりと生かし、展開に余裕をもってゲームを運んだ磐田の快勝だったと言えるのではないだろうか。
「悔しさはリーグ戦で晴らします」福西は古巣へのリベンジを強く誓った。

敗れた東京Vは、リーグ戦を含めてこれで3戦未勝利となった。「もうJ2で戦いたくない」GK高木義成は早くも危機感を口にする。「負け癖が何より怖い。内容よりも結果にこだわった戦いもしなければいけない」。
日曜日には早くも次戦が控えている。一刻も早いJ1復帰初勝利を!

以上


2008.03.20 Reported by 上岡真里江
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