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【J2:第3節 湘南 vs 広島】レポート:荒天の中、チャンスを確実に決めた広島が開幕3連勝。湘南は連敗を喫するも内容に手応えを見出す。(08.03.21)

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3月20日(木) 2008 J2リーグ戦 第3節
湘南 0 - 2 広島 (16:03/平塚/4,027人)
得点者:21' 森崎浩司(広島)、77' 槙野智章(広島)

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 前夜から続く雨は本降りになり、おまけに強風が容赦なく吹き荒れる。傘をたやすく逆立てるほどの荒れ模様で、前半風下に回ったアウェイチームのロングボールをことごとく失速させた。加えて水を多分に含んだ芝がグラウンダーのボールの勢いを殺ぐ。だが、それでも踊るようにボールを操るアジエルを中心に、風上に立つ湘南が次第に相手を押し込んでいった。さらに右の鈴木将太、左の永里源気という今季初スタメンの両翼が活性する。10分過ぎには鈴木とアジエル、1トップの石原直樹、そして同じく今季初先発の臼井幸平が絡み、右サイドを崩しにかかっている。立ち上がり約20分間は湘南に分があった。

 しかし、広島も要所を逃さない。守備意識高く自陣をしっかりと固め、時折見せるカウンターから佐藤寿人と平繁龍一の縦の連係で機を窺った。そうして初めて敵陣内へ押し込んだ19分、得点機は訪れる。リスタートからパスを繋ぎ、ペナルティエリア手前でファウルを誘った。「集中し、自信をもって蹴った」と振り返る森崎浩司のフリーキックは、壁を超えて鮮やかにゴールへと吸い込まれた。

 風向きを見ても、ホームチームは前半のうちに先制してゲームを主導したかった。もちろん、その勢いもあった。だが広島のブロックは堅い。なかなかフィニッシュまで至らず、アジエルのミドルも枠を越え、ゴール前に走りこんだ坂本紘司のシュートは水飛沫とともに跳ね返された。41分には前線で攻守に献身していた石原が相手のミスに詰めるも、奮闘叶わず、無得点のまま前半を折り返す。

 1点ビハインドで迎えた後半、湘南は原竜太を投入し、ワイドに展開して攻勢に出る。対する広島も、風を味方に堅守の先で敵の裏を狙った。佐藤のドリブル突破や途中出場の久保竜彦のミドルなど、その攻撃は抜け目ない。次の1点を奪ったのは広島のほうだった。77分、不意を突いた森崎のショートコーナーから李漢宰がフリーでクロスを送る。合わせたのは槙野智章だ。堅陣の一角を担う若きDFが見事なバイシクルを決めて魅せた。一方、2点を背負った湘南も途中出場の加藤望がフリーキックを狙うなど反撃を目論むが、ストヤノフを中心とする広島の壁は堅く、最後までゴールには届かなかった。

他会場では予想を覆す試合も見受けられるなか、広島はしっかりと結果を出した。3連勝で臨む次節は、今節甲府を降した水戸をホームで迎え撃つ。このまま序盤戦で抜け出せるか、注目したい。

 一方の湘南は連敗を喫した。何が起こるかわからない荒天のなかで、特に前半、3本のシュートにとどまったことが残念でならない。ただ結果こそ得られなかったが、前節の反省を糧に、前への推進力は絶やさず示した。内容の先に結果があり、それは湘南が大切にしている姿でもある。つぎは中2日のアウェイ、相手は今節試合のなかった熊本と条件は厳しいが、燃える要素は揃っている。自分たちの姿勢をあらためて発揮したい。

以上

2008.03.21 Reported by 隈元大吾
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