3月23日（日）J2 第4節 愛媛 vs 草津（14:00KICK OFF/ニンスタ）
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第3節を終えて2勝1敗。広島、徳島と続いたアウェイ2連戦を1勝1敗で乗り切り、白星先行という成績で愛媛はホームに帰ってきた。シーズンはまだ3試合が終わったに過ぎないが、Jリーグでは初めて勝ち星が先行する状況に「チームに勢いがついているし、落ち着いてプレーできている。選手にとっては自信になっているのでは」と語る望月一仁監督。中2日というハードスケジュールで草津戦を迎えることになるが「ウチはホームで戦えるし、コンディションは向こうの方がキツイだろう」と語るGK川北裕介の表情にも、心なしか自信がみなぎっているようだ。

ただ、「次が大事」と選手達が口を揃えるように好スタートを切ったからこそ、次のライバル草津との一戦はより重要になってくる。J初年度は愛媛が2勝1分1敗と勝ち越しているが、昨シーズンに関しては草津の3勝1敗。さらに昨季の対戦に関して付け加えるなら、愛媛が結果を残した直後に立ちはだかったのが草津だった。まず第10節のホームで愛媛が京都に3-0で勝利した翌節の対戦では、フリーキックからチカの一撃に沈められて草津に愛媛での初勝利を献上。第34節の仙台戦、3-0で快勝した後のホームゲームでも1-3と完敗している。さらに極めつけは第46節での敗戦。その前の節で愛媛は山形戦初勝利(3-1)を挙げ、Jで初の3連勝も達成していたが、結果はJFL時代から愛媛を苦しめ続けてきた鳥居塚伸人のゴールで屈辱のシーズン3敗目。ホームで5カ月ぶりの勝利を味わった草津がその後、シーズン終了まで粘り強く勝点を積み上げたのに対して、愛媛は草津戦以後も5連敗。リーグ終盤戦の勢いをそがれてしまった。

だからこそ、この流れを今季も繰り返すようなことがあれば次の福岡戦以降、強豪との対戦が続く愛媛の序盤戦に再び暗雲が立ち込めるやも知れない。逆に、草津にとって愛媛は勢いをつけるにはモチベーションの上がる絶好の相手だろう。前節は新システムで横浜FCと引き分けたが開幕から未勝利の今、ライバルから勝点3をホームに持ち帰ることで草津にとって今季の幕がいよいよ開けることにもなる。「内容を見るときちっと繋いで横浜FC相手にもイニシアチブを取っている」と望月監督も警戒しているように、島田裕介を軸にした中盤は簡単に前を向かせると危険だ。「外からのボールにはバタバタする事もあるので、若林を使いながら2次攻撃も仕掛けたい」と監督が続けたように、開幕から結果を出してきたサイド攻撃で草津を揺さぶり、先手を奪い今持っているチームの勢いをこの一戦にも持ち込みたいところだ。

「広島には敗れたが内容は悪くなかったし、徳島に勝ったことでもう一度開幕スタートダッシュに持っていきたい」と左SBの井上秀人も意気込むように、3年目のシーズンで「序盤戦に弱い愛媛」を払拭することができるのか。そしてライバルに昨季の借りを返せるか。中2日とはいえ、プライドのために戦う両チームの激しい攻防が期待できる一戦だ。

以上

2008.03.22 Reported by 近藤義博