4月2日（水）J1 第4節 京都 vs 柏（19:00KICK OFF/西京極）
-ゲームサマリーはこちら-
-京都へ行こう！ スタジアムガイドはこちら-
★J1勝敗予想ゲーム-第4節投票受付中-2日19時まで!

----------

3月を無敗で乗り切って京都が西京極に帰ってくる。J1第4節、相手は柏。今度こそ勝ちきれるか、勝利への飢えが勝負を左右する。

前節、F東京相手に残り3分で耐え切れず追いつかれた京都。後半、隙を突いて得点を重ねたものの、カボレを中心としたF東京の執拗な攻撃に押し込まれる場面が多かったのも事実だ。手島和希、増嶋竜也、両センターバックの体を張った粘り強い守備は前節の殊勲と言ってもいいだろう。
ただ、3/23の浦和戦（ナビスコカップ）と合わせて見ても京都劣勢の時間帯は短くない。この状況をどう見るか―。
加藤久監督は劣勢の時間も含め「サッカーは90分で決着をつけるものだ」との考えを示した。つまりJ1のチームを相手に思い通りに試合を進めることなど不可能ということで、苦しい時間もあるが、90分間戦い抜いて結果、勝利をつかんでいればいい、という考え方だ。さらに、強い調子でこうも付け加えた、「勝ちきるチャンスも作っている」と。
シジクレイ、手島和希、増嶋竜也ら守備陣が粘り強く相手の攻撃を受け止め、柳沢敦、徳重隆明、田原豊といった攻撃陣が電光石火で攻め上がる。劣勢の中でも辛抱強く守り、隙を突いて決定機を作り出す。F東京、浦和と、押し込まれながらも得点を挙げてきた強さは、京都の選手全てにこの考えが浸透しているからだろう。
佐藤勇人は「泥臭くやらないといけない」とよく口にする。それは、押し込まれる時間が長くても耐え抜いて勝機を見出そうとする決意にも聞こえ、守備に、攻撃にと奔走する佐藤勇人の戦う姿勢が表れているとも言える。佐藤勇人だけではない、徳重隆明が全速力で守備に戻る姿を見ても、粘り強く、泥臭く、強い気持ちで勝ちを奪い取ろうとする京都の選手たちの決意が伝わるはずだ。
どんな形だろうが、今度こそ、京都は西京極で、ホームのサポーターの前で、勝ちきってくれるはずだ。

対戦相手の柏は、リーグ戦1勝2敗で現在14位。前節は札幌にホームで逆転負けを喫した。調子がなかなか上がらない様子は、FW起用を見ても推測できる。ポポ、李忠成、大津祐樹と先発が固定されておらず、開幕のポポの1点以降、FWの得点がないだけに、柏としてはFWの奮起に期待したいところだろう。
だが、加藤久監督は柏の印象について「ハードワークができるチームで全員が献身的に動く。フィジカルも強く馬力がある。ボールに対してプレスが厳しく、ファーストディフェンスにつかまらないようにしないといけない」と警戒すべきポイントを並べた。F東京に続いて互いに走りあい潰しあう厳しいゲームとなりそうだ。そして、勝利への強い気持ちが勝負の行方を左右することは言うまでもないだろう。

京都の注目選手は田原豊。「高さに加え速さが出てきた、J1のDFといえど止めるのは難しいのでは」と加藤久監督は期待を寄せる。
さらに注目をしたいのが中山博貴だ。U-23日本代表に招集されるも、わずか16分の出場に本人は「満足できていません」ときっぱり。加藤久監督は中山について「ボールを持っていないところでの判断が的確。運動量もあり、守備力もある」と評価する。ただ、「マイボールになった時の出だし、攻撃に積極さが戻ってくれば」と、ゴールへ向かう意欲についての期待も口にした。
運動量、守備面で評価を上げる中山だが、その真骨頂は得点に絡む働きであり、相手ゴールをこじ開ける強気のプレーだ。今節、先発できるか微妙だが、チームの勝利のため、そして、自分自身のために大きく飛躍してほしい選手であり、是非注目して欲しい選手だ。

勝利への強い気持ちも見せている、チームにまとまりも出てきた、京都が徐々に逞しさをつけてきた。
春夜残寒の西京極で、今度こそ京都がサポーターの前で勝ちきることができるか。その結果を見届けて頂くためも、是非、スタジアムへ足をお運び下さい。

以上


2008.04.01 Reported by 武田賢宗