4月26日(土) 2008 J2リーグ戦 第9節
鳥栖 2 - 1 徳島 (13:03/ベアスタ/4,487人)
得点者:6' 高地系治(鳥栖)、56' 藤田祥史(鳥栖)、86' 石田祐樹(徳島)
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「悔しさをバネに結果を出す」
アスリートなら、当たり前の事である。前節の「自滅」(岸野監督/鳥栖)敗戦を悔やんでばかりはいられない。
「あの試合から、学んだことを今節で出さないと、あの負けが無意味になる」と岸野監督は、今節を迎えるにあたり何度も口にした。
今節の結果は、鳥栖が今シーズンを戦ううえでの再スタートとなるだけでなく、ファンやサポーターが前節の悔しさを払拭するものである。そして、その結果は勝点3となった。
今節のBAスタジアムは、西からの風が強く吹き込んでいた。西から風は、スタジアムの構造上、アウェイ側からホーム側に吹き込んでいた。前半の風上は、徳島が取った。当然、ボールは風に乗ると必要以上に飛ぶ。徳島にとっては、鳥栖ゴールにボールが運ばれることになるので、優位に試合を進めることが出来る。
当然のごとく、徳島はFWのドゥンビアに合わせてきた。しかし、簡単に合わせさせないことを、前節で鳥栖は学んでいた。FWから積極的にプレッシャーをかけ、追い込んではキックミス誘い、パスを出させてはインターセプトを狙った。
こうなると慌てるのは徳島。前半6分にGK島津が信じられないミスを犯してしまう。キャッチしたボールを前線にフィードしようとペナルティエリア一杯まで出てきた。そこから蹴ろうとした時にボールはペナルティエリアを出てしまった。アシスタントレフリーは、この『ハンド」の瞬間を見逃さなかった。
ゴールまで16.5m地点での直接フリーキックを得た鳥栖は、絶好の先制点チャンスであり、風上に立って優位な状況にあった徳島には、取り返しがつかない状況となってしまった。
キッカーの位置には、レオナルド、高橋義希、高地系治と巧者が揃っていた。練習では、壁の外を他の選手が走り込んで様々な攻撃オプションを見せてはいたが、高地の眼には得点の弾道が見えていた。レオナルドと僅かな距離でボール交換し、振りぬいた左足から先制点となるボールがゴールに吸い込まれていった。
「壁の位置とGKが重なっているのが見えたので、咄嗟の判断で蹴っちゃった」とは、してやったりの高地のコメントである。
これで、前半は完全に鳥栖のペースで時間が流れていった。徳島の前半のチャンスは、GK島津からのロングフィードをドゥンビアがダイレクトシュートを放った1本だけであった。
後半に入り、先に動いたのが風下に回った徳島である。55分にMF大島とFW石田を一挙に入れて、形勢を挽回しようとした。しかし、その1分後に鳥栖が追加点を奪ってしまう。
この日、積極的に前線に顔を出していたMF衛藤裕が25mのミドルシュートを放った。徳島の選手に当たったボールは、FW藤田祥史のもとにコースを変えた。「流し込んだだけ」と藤田は謙遜するが、徳島の選手交代直後に追加点を奪う得点感覚は、昨季24得点のゴールハンターそのものである。
結果的には、この藤田の追加点が決勝点となって、鳥栖は勝点3を上積みした。終了間際に徳島のMF米田兼一郎のシュートから石田が1点を返したが、追いつくまでには残り時間が少なすぎた。
ドゥンビアにボールを集めて、直近の4試合を3勝1分けと調子付いていた徳島ではあったが、鳥栖の出足の前には自由にボールを出すことができなかった。
「FWにボールを入れる時とポゼッションする時を使い分よう」と美濃部監督は指示したようだが、結果的には単調なボールを繰り返し送り込もうと試みた90分に見えた。「慌ててボールを蹴りすぎた」とMF米田は、試合中に負った怪我を忘れて振り返った。「もっとつなぐところと蹴るところを意識しないとこのようなゲームになる」と途中交代で入ったFW石田祐樹も、自らの得点を喜びもせずに悔しさをにじませ、「この負けを次の試合で生かしたい」と口にした。
好調な流れを持ってきていた中での敗戦を味わった両チーム。第8節の「自滅」で敗れた鳥栖は、次につながる1敗として今節をものにした。直近4試合負け無しで来ていた徳島は、今節の1敗を次に生かしてほしい。
「敗戦から学ぶものは、勝って得るものよりも大きい」
サッカーも人生も、敗戦や挫折があるから強くなることが出来る。
以上
2008.04.26 Reported by サカクラゲン
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