5月3日(土) 2008 J2リーグ戦 第11節
横浜FC 5 - 0 熊本 (13:03/ニッパ球/4,061人)
得点者:25' アンデルソン(横浜FC)、42' アンデルソン(横浜FC)、46' アンデルソン(横浜FC)、52' 難波宏明(横浜FC)、62' チョヨンチョル(横浜FC)
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サッカーは、単純に戦力の比較だけではなく、作り上げた戦術やスタイルをあわせて総合力で勝負をするスポーツ。スタイルを磨き上げれば、個の力の差を埋めることができる。しかし、フィジカルコンディションが落ちれば、スタイルで埋め合わせができる部分は少なくなる。コンディションに差がある場合はなおさらだ。ゴールデンウイークの過密日程の中で、横浜FCは前節が休み。横浜FCが中6日で臨むのに対し、ロアッソ熊本は中3日。この日の5-0というスコアはもちろんコンディションの差だけが原因ではないが、この巡り合わせが、熊本の持ち味であるプレッシングとハードワークの威力を削いだのは間違いない。
それでも前半は、熊本が前方でボールを奪い、2トップを中心に速攻を仕掛ける場面は何度も見られた。しかし、全体としては横浜FCのほうがボールを持てる展開となる。どうしても熊本の出足が思ったよりも遅く、横浜FCのポゼッションを断ち切ることができない。さらに、この日の横浜FCのディフェンスラインは、非常に落ち着いており、カウンターにも冷静に対処する。徐々に横浜FCペースになろうかという24分、三浦知が熊本ディフェンスライン裏に浮き球を出すと、難波が走り込む。難波を市村が不用意なプレーで倒しPKを与えると、このPKをアンデルソンが決めて横浜FCが先制する。その後、前半のうちに追いつきたい熊本もゴールを狙うべく攻撃的に出る。さらに、35分ぐらいからは4人を相手ディフェンスラインに貼り付けて勝負に出るが実らない。そして、42分に横浜FCがカウンターを仕掛けると、三浦淳のクロスに三浦知が反応、こぼれたところをアンデルソンが押し込む。横浜FCとしては、非常にいい時間の追加点、熊本からすれば「1点目が効いた。さらに2点目が全てだった」(池谷監督)というように、ゲームプランを打ち砕かれる展開となる。
後半に入ると、熊本の運動量がさらに落ち、中盤でのチェックが甘くなる。横浜FCはブロックを作った守備からのカウンター狙いという形で、空いたスペースを利用する。46分、三浦淳が奪ったボールから、左サイドに張ったアンデルソンが個人で突破し、そのままゴール。ハットトリックを完成させる。さらに、52分、河端のパスミスを滝澤が拾うと、左サイドを突破し精度の高いクロスを上げる。このクロスに難波が合わせ4点目。今シーズン初ゴールを挙げる。ここで、都並監督は、中2日で開催される甲府戦をにらみ、アンデルソンと三浦淳を休ませるために交代させる。このアンデルソンに代わって入ったチョ ヨンチョルが、62分に来日初ゴールとなるヘディングシュートを決め、この日のゴールラッシュを締めくくった。熊本も、FWの山内、町田を投入し、遠く遠征してきたサポーターのために点を取るための策を講じるが、落ちた運動量を活性化することはできず、試合は5-0で終了した。
横浜FCは、「動き方、選手個人の自信が積み重ねられてきたのは感じる」(都並監督)というように、ビルドアップを含めた攻撃力の強化の取り組みが順調に進んでいることを示した。また、これまでアンデルソン以外のフォワードに得点がなかったことを考えると、難波、チョ ヨンチョルがゴールを挙げたことの価値も大きい。2人とも、ゴールというきっかけさえあればと言われていただけに、このゲームをターニングポイントとしたい。
熊本は、結果だけを見れば完敗となるが、前半は、狙いがある程度表現できていた。「今までやってきたことに、疑心暗鬼になったり方向性を変えるということに行かないようしたい」(池谷監督)というように、目指すスタイルを貫くことが重要だ。「こうすればいいゲームになる、こうすれば悪いゲームになるというのを確認して、次のゲームでプレーすることが重要」(上村)であり、熊本のスタイルを出し続けるための糧とできるかが、今後の分かれ目になるだろう。
「十分やれる相手。あと2回あるのでリベンジしたい」と池谷監督が語るように、8月、9月に熊本ホームで行われる残り2回の対戦が、同じように展開されるとは考えにくい。熊本が、そのスタイルを熟成させて、しのぎを削る対戦となることを期待したい。
以上
2008.05.04 Reported by 松尾真一郎
J’s GOALニュース
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