今日の試合速報

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J1:第10節 大宮 vs F東京】レポート:好調を維持して臨んだが、前半だけでミスから2失点の大宮は自滅。F東京は2連勝で2位に浮上した(08.05.04)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
5月3日(土) 2008 J1リーグ戦 第10節
大宮 0 - 3 F東京 (14:05/NACK/13,788人)
得点者:15' 梶山陽平(F東京)、32' カボレ(F東京)、74' 長友佑都(F東京)
携帯でこの試合のダイジェスト動画を見るなら - ライブサッカーJ -
----------

アウェイでG大阪に勝利し中2日で迎えたホームでのF東京戦。「早く試合がしたいくらい、今チームはいい感じ」と選手も話すような状態の大宮だったが、前半にミスから2失点。0−2で迎えた後半は、攻勢に出るもゴールを奪うことが出来ず、逆に追加点を奪われ0−3で敗れた。
正直なところ、中3日でこの試合を迎えたF東京勢に比べ、重さの見える大宮勢。「試合の終盤は全体の足がとまった」(村山祐介)とピッチにいる選手も感じており、最近対戦したACL組である鹿島、G大阪の偉大さが感じられるような気もするほど。疲れが影響したか、集中力、コミュニケーションを欠いての失点に「有り得ないミス。自分たちのサッカーが…とか口にするようなレベルではない」と主将・小林慶行は厳しい口調で振り返った。

試合に入った11人は、大宮、F東京共に前節から変わっていた。大宮は直前に負傷により吉原宏太を欠いた。彼は、相手陣内の深い位置、ウラを取ろうという大宮のコンセプトにおいて今季欠かせない選手であり、欠場は大宮にとって痛手であった。一方のF東京は「小平での準備、組み合わせ、対戦相手、コンディション」という城福監督が挙げる4要素によって決められた11人。守備、中盤の2人を入れ替え、万全で臨んできた。

立ち上がり、いつもどおりハイプレスから奪い、リズムを作り出したのは大宮。決して悪いような状態ではなく、特に金澤慎はコンディションの良さも手伝ってか、攻守における動きの量、質ともに抜群のものを見せていた。吉原が欠けた分、ウラへの動きは減ったがサイドで小林大悟が狙っており、いつ得点が入ってもおかしくないような時間帯が続いた。だが、F東京は少ないチャンス、スキも抜け目なく狙っていた。
15分という早い時間帯に、高いディフェンスラインのウラを取られ失点。大宮にとって諸刃の剣である高いディフェンスラインは、一瞬の集中を欠くと一気にピンチに陥る。得点者の梶山陽平が「ウラがあいているのでそこを狙って走っていた」ところに、中盤右サイドにいた藤山竜仁からふわりとしたボールが出る。まんまとウラを取られ、前に出ていた「キーパーの位置は見ていた」という冷静な梶山はゆるりとしたヘディングで無人のゴールのネットを揺らした。

それでもまだ、大宮は切れていなかった。これまでだって1失点から追いつく、あるいは逆転することは少なくなかった。だが、GK塩田仁史のアシストとなる32分の2失点目には傍目からわかるほど選手たちの肩が落ちた。この失点も高くなったディフェンスラインの裏を今度はカボレにとられ、塩田にイメージどおりのアシストをさせてしまった。
冒頭に挙げたように主将・小林慶は自分たちのミスからの失点に怒りにも似た厳しい口調をにじませる。ラインが高くなったことで運動量を求められ、体力の消耗の激しい守備陣を責めるわけにはいかない。それでも、集中、意識の問題での失点は長いシーズンを考えると避けたいものだ。「(一昨年、昨年の順位を考えても)自分たちが常に挑戦者だってことを忘れてはいけない」とこの3戦で若干緩んだ空気があったことを主将は匂わせていた。

初めて2点のビハインドを追って試合を折り返した大宮。試合は支配し、ゴール前の惜しいところまで迫るものの、あとわずかに届かない。90分出場したデニスマルケスが放ったシュートはひとりだけで実に6本。枠内は1本程度だったが、グラウンダーの惜しいシュートも多かった。大宮はわずかにゴールに届かない後半、だがF東京はカウンターから後半にも追加点をあげ、3得点で快勝した。その3点目の得点者・長友佑都は「今日は前半守備から入って0に抑えたことが大きかった。後半は相手が前掛かりになるところを上手く突けたと思う」と振り返り、F東京が思うとおりに運んだ試合となった。

次節は両チームとも中2日で迎える。負けた大宮にとって切り替えはなかなか難しいが、それでも進んでいかねばならない。「反省は生かさなくちゃ意味がない」と、冨田大介。ゴールデンウィークの5連戦もあと2試合、もう2度とこのミスを繰り返してはならない。

以上
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着