5月3日(土) 2008 J1リーグ戦 第10節
清水 1 - 1 磐田 (16:03/日本平/20,330人)
得点者:34' 駒野友一(磐田)、48' 原一樹(清水)
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静岡ダービーの名にふさわしく、まるで首位争いを見ているかのようなハイレベルで非常に気持ちの入ったゲーム。大いに白熱し、拮抗した試合内容からみれば、1-1のドローというのはフェアな結果だったかもしれない。だが、ホームで数的優位を生かし切れなかった清水にとっては、やはり悔しさのほうが非常に強いゲームとなった。
清水は、西澤が復帰して前回のホームゲーム・F東京戦と同じスタメン。磐田のほうは、鈴木と茶野の負傷により大井が3バックの左に入ったが、それ以外は前節と同じ。どちらも、最近の良い流れを生かすメンバーでこの試合に臨んだ。
気温25.6度、強い日差しが照りつけ、ピッチ上はそれ以上の暑さが感じられる中、立ち上がりから両者ともエンジン全開。その中で、開始早々に藤本が右サイドを突破してシュートを放つなど、まずは清水が先制パンチを放って攻め込んだ。だが、8分に西の右クロスからチャンスを作ったあたりから、少しずつ磐田にペースを握られていく。
磐田の攻撃は、前線の西やジウシーニョがサイドに流れて縦パスを受け、そこに2人以上がサポートして両サイドで起点を作って攻めるという狙い。「サイドで起点を作られる分には多少しかたない部分もあった」(高木和)という言葉通り、そこは清水としても想定内の部分。そのため、サイドからクロスを入れられる場面は多くなったが、19分に萬代にフリーでヘディングされたシーン以外は、クロス対応は問題なくできていた。
ただ、セカンドボールも拾われてクロスが連続して入ってくる展開になったことで、ラインを押し上げきれず、押し込まれる時間が少し長くなってしまった。その点については、ハーフタイムに長谷川監督が「球際、もっと気持ちを込めてやること」と檄を入れたように、局面局面での1対1で少し磐田に優位に立たれ、マイボールの時間が少なくなっていたという反省点もあった。
それでも、前半30分にジウシーニョが負傷交代した前後から、徐々に清水が相手ゴールに迫る場面を増やし、盛り返す兆しを見せていた。だが、そんな中で34分の中盤左でのリスタートの場面で、中山に素早く右の駒野に出され、そこからドリブルで中に切れ込んだ駒野に、左足のミドルシュートを決められてしまう。
「少し気が抜けたところで、早いリスタートで駒野さんに決められてしまった」(本田)という失点は、相手のペースの中でよくしのいでいた清水にとっては、非常に手痛い1点だった。
しかし、後半はあらためて気合いを入れ直した清水がいよいよ反撃モードに。開始3分には、磐田陣内でポゼッションして、フェルナンジーニョのパスから市川が右サイドに上がってクロス。これにファーサイドでフェルナンジーニョが競って、ゴール前にこぼれたボールに原が素早く反応し、GK川口の手前で足を伸ばしてついに同点ゴールを決めた。
これまでチームに多大な貢献をしながらも、ゴールだけがなかった原が決めたことで、本人も歓喜の雄叫びを上げると同時に、チーム全体にも大きな力を与えられた。
その後は、ホームの大声援を受けて清水が徐々に自分たちの流れを作っていく。高木和と中山のど迫力の競り合いに象徴されるように、1対1のぶつかり合いでも清水が競り勝つ場面が多くなった。
14分には、藤本とのワンツーでフェルナンジーニョが右からシュートを放つ場面を作るなど、攻撃の形も少しずつ良くなっていった。それでも、磐田も集中力は衰えることなく、五分五分の緊迫した展開が続く。だが、その中で磐田の選手が少し後手を踏んでファウルで止める場面が多くなり、20分に河村がこの日2枚目のイエローカードを受け、退場処分となった。
これで数的優位となった清水は、その後の25分間はほぼゲームを支配。27分には矢島と岡崎を同時に投入し、2トップを入れ替えて攻勢を強めた。そして28分には、フェルナンジーニョとのパス交換から藤本が右から決定的なシュートを放つが、ここはGK川口のファインセーブに阻止される。32分にも、伊東の右アーリークロスから藤本がヘディングで狙うが、これも川口がキャッチ。
37分には病気から復帰してきた兵働がようやく今季初出場を果たし、さらに一方的な展開になっていったが、4バックに変えて守りを固める磐田をなかなか崩しきれない。FWの選手がシュートを打つ場面を作れず、藤本や市川らが放ったシュートは枠をとらえきれないまま、アディショナルタイムの3分も経過して、勝ち越しゴールを奪えないままタイムアップを迎えた。
勝ちきれなかったという印象が強く残った清水にとっては、前半の反省点は修正できたものの、失点の仕方や、数的優位を生かし切れなかったという面で課題が出たゲーム。攻守両面で勝負どころを自分たちのものにできなかったことが、悔しさの最大の要因となった。
ただ、原のリーグ戦初ゴールや、兵働の復帰など、明るい材料もあった。それを生かすためにも、何としても3日後のアウェイでの新潟戦に勝利し、次のホームでの大一番・鹿島戦に良い形で臨みたい。
2008.05.04 Reported by 前島芳雄
J’s GOALニュース
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