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【J1:第10節 清水 vs 磐田】磐田レポート:前後半で明暗分かれ、痛み分けのドロー。磐田にとっては10人になりながらも耐えしのいでとった価値ある勝点1。(08.05.04)

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5月3日(土) 2008 J1リーグ戦 第10節
清水 1 - 1 磐田 (16:03/日本平/20,330人)
得点者:34' 駒野友一(磐田)、48' 原一樹(清水)
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 「ダービーは気持ち。思っているだけではだめ、声出していこう」アウェイの入場ゲートにて激を飛ばすサポーターがいた。それに呼応するかのように時折、初夏を思わせるような日差しの下、試合前から満員のアウェイ側スタンドでサックスブルーの応援が始まっていた。今年最初の静岡ダービーは去年ホーム、アウェイともに勝点0に終わった磐田にとって、どうしても負けられない戦いだった。

 システムは磐田の基本布陣である3-5-2。両サイドを村井、駒野の「本職」の選手にして以来、ここ2試合立ち上がりから主導権を握り、試合を優位に進めていた磐田はこの試合でも躍動する。ファーストシュートこそオレンジのユニフォームに先を越されたが、4分に駒野の右クロスから萬代が頭で合わせて磐田最初のシュートを放つと、ここからは磐田の時間が大半を占めるようになる。萬代、ジウシーニョ、西らが前線からの守備を相手のお株を奪うかのような動きで実践。特にトップ下の位置の西は右に左に縦横無尽に駆け巡り、その運動量をいかんなく発揮して相手の攻撃の芽を潰していく。さらにそこからクロスを上げたりゴール前ではシュートを狙ったりと存在感を見せ、磐田に攻撃のリズムを作り出していた。25分にはジウシーニョが肩を抑えるようにピッチに倒れ込み、その5分後にはジャンプするだけで痛みが出るほどで交代を余儀なくされるが、それでも磐田の時間は続いた。

 その中で前半34分、右サイドでもらった駒野が中に切れ込み左足でシュートを放つと、ボールはゴール左隅に見事に決まり、待望の先制点をゲットする。「今までの試合でも狙っていたし、前日も練習していた」という駒野は、静岡ダービー初体験でいきなりゴールし、磐田サポーターにとってその存在感を改めてアピールする結果になった。「前半はほとんど言うことがない」という川口の言葉通り、この試合も前半は完全に磐田が主導権を握っていた。

 だが、後半に入ると状況は一変する。オフサイドながら開始30秒足らずで河村からのクロスに西が混戦からボールを押し込んでゴールネットを揺らし、後半も磐田ペースで進むかに思えたが、そのわずか3分後、清水の原にゴールネットを揺らされる。右クロスから混戦の中、一度はボールをはじいた川口だったが、そのこぼれ球を押し込まれる形で決められ、同点に追い付かれてしまう。やや元気のなかった清水サポーターから大歓声が起きるとその雰囲気にのまれるかのように磐田のプレスが減っていく。

 逆にサポーターに後押しされるように息を吹き返したオレンジ軍団がここから怒涛の攻撃を展開。後手後手に回らざるを得なくなった磐田は後半19分、20分と立て続けにイエローを出してしまった河村が退場すると、いよいよ防戦一方になっていく。相手が2人のFWを同時に代えて前掛かりになると、磐田も駒野を最終ラインに下げて4枚で対抗する。村井、萬代に代えて犬塚、名波を投入して中盤を厚くし、途中出場の中山の1トップに切り替えるなど内山監督も動いてくる。両サイドを下げたことにより、特に右サイドはがら空きになってしまい、そこから再三攻め込まれるが、最後はGKの川口が文字通り「壁」となり、ゴールを死守して耐え抜いた。

 ミックスゾーンに現れるなり開口一番に「申し訳ありませんでした」と語った河村の退場は確かに痛かったが、多くの選手があれは仕方がないと語るように責めることはできない。逆に「10人になってから失点しなかったのはチームとして成長だと思う」(駒野)というように耐え抜いてドローになったことを評価したい。

 前後半できれいに明暗が分かれたともいえるが、暗の部分で最後まで踏ん張り、負けなかったことはプラスに考えたい。大事なのは「前半のようなゲームを少しでも長く続けること」(川口)悲観の様子はなく、かといって満足することなくスタジアムをあとにした選手たち。ジウシーニョの怪我やダービー独特の雰囲気も相成って疲労感はあるが、中2日で行われるホームの川崎F戦では良いパフォーマンスが維持できるかが注目される。

以上
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