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【J1:第13節 磐田 vs F東京】レポート:またしても赤嶺に決められ、磐田は3連敗でリーグ中断へ。連敗を止めたF東京は3位に浮上(08.05.17)

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5月17日(土) 2008 J1リーグ戦 第13節
磐田 1 - 2 F東京 (14:00/ヤマハ/10,958人)
得点者:22' 大井健太郎(磐田)、48' 赤嶺真吾(F東京)、62' 赤嶺真吾(F東京)
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 前半はどちらも引き締まった戦いを見せて内容はほぼ互角だったが、流れは先制点を奪った磐田のもの。しかし、後半に向けてより多くの余力を残していたのは、F東京のほうだった。

 ホームの磐田は、エース・前田遼一が待望の今季初先発。またDFラインでは、加賀の出場停止と鈴木、茶野のケガにより、若い大井と森下が3バックの左右に入った。磐田と同じく2連敗中のF東京は、前節から2人が代わったが、システム的に変化がないことも磐田と同様。どちらも立ち上がりからよく動いて、序盤から激しい攻防が繰り広げられた。
 磐田のほうは、前田にボールが入ると、そこでタメができて後方の選手が押し上げる時間が生まれ、それでいて持ちすぎることなくシンプルに味方につなぐため、攻撃のリズムが生まれる。前田自身はまだまだ本調子とは言えないが、それでも攻撃に前田が絡むとクロスやシュートで終わる場面が多くなるという変化を、前半から確認することができた。
 今季初出場の森下も、落ち着いてゲームに入り、時間を追うごとに攻守ともに積極的なプレーを見せ始める。その森下が左サイドをオーバーラップして得た22分の右CKの場面。上田の左足のキックに対してニアサイドに大井が滞空時間の長いジャンプで飛び込み、フリーのヘディングでゴール右に叩きつけて、磐田が先制ゴールを奪った。
 若いDF2人の活躍による先制点で、磐田のほうは守備の積極性が増し、高い位置からのプレッシャーがかかってF東京のパス回しを許さず、その後も主導権を握る展開となった。

 ただ、F東京のほうもけっして内容が悪かったわけではなく、サイドチェンジなどは磐田よりも有効に使っていたし、失点した前後の時間帯以外は、守備陣も最後のところで安定した対応を見せていた。「失点した前後の10〜15分以外は、だいたい自分たちがシミュレーションした通り」(城福監督)という言葉通り、戦い方に大きな破綻はなかった。
 その背景には、「うちのほうが後半の切り札が揃っているので、全然焦る必要はなかった」(長友)という自信もあり、長友自身も前半は攻め上がりを少し控えて、守備に比重を置いていた。たしかにF東京のベンチには、エメルソン、大竹、石川、近藤と、流れを変えられる選手たちが揃っていた。

 そして、前半の最後5分あたりから流れをつかみ始めたF東京は、後半開始3分、磐田の得点と同じ右CKから佐原がヘディング。そこはGK川口に弾かれたが、そのこぼれ球を赤嶺が蹴り込み、良い時間に同点に追いつくことに成功した。
 そこからは、時間が経つごとにF東京のペースになっていく。磐田のほうは、選手に疲れが出始めた中でプレスが効かなくなってきたことと、ミスが増えてきたことによって、中盤で後手を踏む場面が多くなり、前半のコンパクトさが失われていった。
 F東京の赤嶺がサイドの深い位置に流れて起点を作ったことも、磐田のDFラインを下げさせることにつながった。さらに15分にエメルソンが投入され、それによってF東京のパスの流れがより速くなり、流れはさらにF東京に傾いた。
 その2分後の17分、エメルソンのスルーパスからカボレがゴール右に抜け出し、角度のないところから右足シュート。これに赤嶺がスライディングで飛び込み、逆転ゴールを押し込んだ。磐田との対戦は今季3度目だが、その中でF東京が決めた5点はすべて赤嶺のゴール。磐田キラーぶりを見せつけて、代表入りに向けても大きくアピールした。

 その後は、ホームの磐田が船谷を投入して同点ゴールを狙い、24分には船谷の左クロスから前田がフリーで決定的なヘディングシュートを放ったが、これが右に外れて最大のチャンスを逃す。その後、前田はコンディション的に限界となり、32分に中山と交代。39分にはジウシーニョもケガから復帰してピッチに入ったが、なかなか決定機を作ることができず、2-1のままタイムアップの笛を迎えた。
 リーグ戦ではヤマハスタジアムでの初勝利となったF東京は、計算通り後半に自分たちの流れをつかみ、それを逆転に結びつけたという意味で、価値ある勝点3を獲得。リーグ中断前の最後のゲームで連敗を止め、チームとしても良い手応えをつかんだ。
 一方、これで3連敗となった磐田は、攻撃陣のケガ人が復帰してきたことは明るい材料だが、内山監督も指摘するボランチのところでの課題は、今シーズンずっと続いているもの。時間のかかるテーマであることは間違いないが、これ以上順位を落とさないためには、中断期間での改善が急務となるだろう。

以上
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