7月5日(土) 2008 J1リーグ戦 第15節
神戸 1 - 0 大宮 (19:03/ホムスタ/9,172人)
得点者:9' レアンドロ(神戸)
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リーグ戦では6試合白星がなく、16位に順位を落とした神戸に、勝利を引き寄せたのはFWレアンドロの一撃だった。9分、DF北本から縦へのパスを、FW大久保が相手DFを交わしながら前線へボールを送ると、走り込んだのはFWレアンドロ。左から右へと流れながらゴール前ほぼ中央、ペナルティエリアの少し外から豪快に振り抜いた右足が、大宮のゴールネットに突き刺さる。鎖骨骨折から復帰して以来、初めてのゴール。「ゴールの感覚を取り戻せて嬉しい」と振り返った先制点は、本人はもちろん、長く白星に恵まれていないことで選手個々をがんじがらめにしていたであろうプレッシャーを解き放つ。
対する大宮はこのゴールが生まれるまでは自ら奪い、仕掛ける『アクションサッカー』で神戸を圧倒していたが、先制点を許したのを機にリズムを見失っていく。神戸のプレスが徹底されていたこともあり、うまく中盤を支配できず、攻撃のリズムも見出せない。ボールを奪っても、パススピードが上がっていかないことで、神戸の堅守を崩しきれない。結果、前半、放ったシュートはわずかに3本。前節示した攻撃の勢いは形を潜め、行き詰まりを感じる展開が続く。
1点を追いかける大宮は後半、「攻撃はサイドのスペースを起点にすること。そこからうまく相手の裏を使おう」という樋口監督の指示通り、立ち上がりすぐから巧く神戸の裏を取りゴールを目指すシーンを作るが、決定的な形にはならない。対する神戸も「同じ姿勢で攻めて、気持ちで圧倒し、2点目を獲ろう」という松田監督の気迫の感じられる指示のもとで、前半同様に集中力の感じられる戦いを続ける。中盤の選手がしっかり相手の攻撃の芽を摘み、攻撃へ。ただし、その徹底した形こそ作るものの、MF栗原が、FW大久保が、MF金南一
が放つシュートはなかなか枠をとらえられない。それでも攻守の集中力が途切れることはなく。守っては守備ライン、プラス、ボランチの2人が相手を寄せ付けない守備を展開することで大宮にゴールを許さない。
その状況を打破すべく大宮は、小林慶行や小林大悟、そして森田とオフェンシブな選手を次々と投入。なんとかゴールをこじあけようとす
るが、MF小林大悟のフリーキックも、FW森田のヘディングシュートもバーを超えていく。結果、最後まで神戸の砦を切り崩すことはできずに1−0のままタイムアップとなった。
追加点のチャンスがあったことを思えば、わずかに1ゴールしか挙げられなかったことは反省として残った神戸だが、苦しい戦いが続く中、最後まで集中力を切らさず『勝利』に対する全員の執念を感じる戦いを90分間やり切ったことは評価すべき点。またこうした状況を打破するための何よりの『薬』とも言える勝利を手にしたことも、当然ながら大きな収穫だと言えるだろう。あとは、これを『反撃の狼煙』にして突き進むのみ。「チーム力を考えると僕たちは16位にいるチームではない (FWレアンドロ)」ということを証明するために。
以上
2008.07.06 Reported by 高村美砂
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