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【J1:第15節 新潟 vs 名古屋】レポート:決勝点は矢野貴章。新潟がエースのゴールで2連勝。名古屋は終盤の追撃も及ばず(08.07.06)

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7月5日(土) 2008 J1リーグ戦 第15節
新潟 2 - 1 名古屋 (19:03/東北電ス/37,529人)
得点者:58' 松下年宏(新潟)、74' 増川隆洋(名古屋)、83' 矢野貴章(新潟)
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新潟が名古屋を2-1で下してリーグ戦再開から2連勝。ホームでの名古屋戦の連勝を4に伸ばした。1-1で迎えた後半38分、日本代表のFW矢野貴章が決勝のゴールを決めた。
名古屋は先制点を許した後の後半29分、セットプレーから増川隆洋のゴールで一度は追いついたが、反撃もここまでだった。

チーム、そして新潟サポーターの喜びが一気に沸き上がった。ピッチにあおむけに倒れこんだ矢野の上に、チームメートが次々と折り重なった。乗しかかる重さは、ゴールの重みでもあった。

後半38分、左サイドのスローインからマルシオ・リシャルデス、松尾直人とボールが渡る。松尾のクロスのこぼれ球がゴール正面の矢野の前に転がった。「ボールを持ったときに相手のプレッシャーが来ていなかった。1対1で前を向けた」。一度ボールを持ち直すと、ひと呼吸おくようにしてペナルティーエリアの外から右足を振り抜く。正面を突いたシュートは、名古屋のGK楢崎正剛の目の前で名古屋守備陣に当たり、コースを変えた。ボールは勢いを失いながらも、ゴールマウスの中に吸い込まれるように転がり込んだ。

「シュートは打たないと入らないから」。華麗さも豪快さもない。泥臭く押し込んだ矢野らしいシュート。第10節大分戦以来4試合ぶり、ホームでは第2節F東京戦以来12試合ぶりのゴールは今季3得点目ゴールだ。

攻撃だけではない。守備にも労を惜しまない。ディフェンスラインの近くで守備をした後、すぐに最前線に走る。もちろん攻撃でもチャンスをつかんだら、迷わずゴールに向かう。この試合まで得点は2。満足のいく数字ではない。ただ、得点以上に矢野がチームに貢献していることは、チームメートが一番よく分かっていた。「『エース』が取ったのはうれしかった」。内田潤は笑顔で言った。W杯アジア3次予選では2試合に途中出場。普段から「まず新潟でしっかりやることが大切」と言うように、まずリーグ戦で結果を一つ出した。「ホームの苦しい試合を勝てたことは自信につながる」。手ごたえは自分自身の今後の得点量産、そして代表へのアピールに直結している。

名古屋はあと一歩で息切れした。1-1で迎えた後半29分、小川佳純の右CKを増川が頭で合わせて同点。ただ、そこから畳み掛けることができなかった。

「選手が少し疲れている印象を受けた」。とストイコビッチ監督。コンディション不良は否めなかった。2日のヤマザキナビスコカップ準々決勝・千葉戦から中2日。アウェイの連戦のため、千葉からそのまま新潟に移動。そしてこの日は午後7時の試合開始にも関わらず、気温は26度で湿度は80パーセント。連戦のチームには応える蒸し暑さが、得意のサイド最後の詰めを奪った。それでも終了間際、途中出場の巻佑樹が、ロングボールに飛び込んで際どいヘディングシュートを放つなど、最後まで食い下がった。

新潟は好調な選手が結果を出したことが大きかった。後半13分に先制点を挙げたのは松下年宏。内田の右サイドからのクロスをファーサイドでヘディング。これが今季初得点で、2006年の第25節F東京戦以来のゴール。開幕時はサブメンバーだったが、リーグ戦はここ7試合連続スタメン出場。努力の積み重ねが実になった。そして矢野。「チーム全体が自信の自信になる」(内田)一戦だった。
 名古屋はこれでリーグ戦2連敗。暑さの中での連戦と、めぐり合わせの不運もあった。「ベストを尽くし続けなければならない」。ストイコビッチ監督が言うように、状況を打破するには全力を尽くすしかない。

以上

2008.07.06 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)
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