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【J1:第15節 磐田 vs 鹿島】レポート:宿敵・鹿島に少ないチャンスを生かされ、またしても悔しい敗戦。磐田、ホームで3連敗(08.07.06)

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7月5日(土) 2008 J1リーグ戦 第15節
磐田 1 - 2 鹿島 (19:03/エコパ/18,479人)
得点者:3' 小笠原満男(鹿島)、34' 本山雅志(鹿島)、61' カレンロバート(磐田)
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 試合内容から言えば、磐田が完敗したゲームというわけではない。しかし、今回も「勝ち方」という意味では鹿島のほうが一枚上手だった。

 ホームでの再開初戦となった磐田は、守護神・川口能活に腰痛が出たため、大事をとって五輪世代のGK松井謙弥が先発。前節で同じく腰を痛めた西紀寛も欠場となり、代わってジウシーニョがトップ下に下がって、前線はカレン・ロバートと萬代宏樹が2トップを組んだ。
 対する鹿島は、先週水曜からの4連戦だったが、メンバーを大きく変えることはなく、大岩剛がケガから復帰して、昨年の優勝時のベストメンバーでスタート。
 磐田にとっては、天敵・鹿島は絶対に先制点を与えてはいけない相手。もちろん、選手たちもそれは強く意識して試合に入ったが、そのゲームプランは開始わずか3分で崩されてしまう。
 立ち上がりの鹿島は、左サイドバック・新井場徹が積極的に攻め上がり、得点シーンでは対面の2人の間を絶妙に通すアウトサイドキックのクロスを入れる。これに田代有三が飛び込んでコースが変わったボールが逆サイドに抜けると、ファーサイドのスペースに抜け目なく入っていた小笠原満男がなんなく押し込んで、鹿島があっという間に先制点を奪った。
 磐田の守備陣には、芝が濡れてスリッピーになっていた影響もあり、少し不運な失点でもあったが、慎重に入りすぎたのか「立ち上がりで少しラインが引いてしまった」(内山監督)ことは、やや悔やまれる部分だった。

 ただ、「1失点は覚悟のうえだった」(田中誠)と気持ちを切り替えた磐田は、ここで開き直って自分たちのサッカーを展開。鹿島のプレッシングがいつもほど厳しくなかったこともあって、ボランチの成岡翔と上田康太がうまくボールをさばき、ボールをスムーズに回すとともに、両サイドが上がる時間も作った。そのため、失点からしばらく経ってからは、ほぼ磐田のリズムでゲームが進んでいく。
 しかし、またしても鹿島は一瞬のスキを見逃さなかった。前半34分、磐田のバランスが崩れた状態でカウンターのチャンスを得ると、ドリブルで持ち上がる本山雅志の外側から新井場が猛然と駆け上がって数的優位を作る。そして、DFが新井場のケアに気をとられた一瞬の隙をついて本山が中に切れ込み、きれいなミドルシュートをゴール左上に突き刺した。
 悪い形でカウンターを食らったのは「あのときだけだった」(田中)が、磐田としては、この2点目のほうが取られてはいけない失点だった。

 後半も、連戦の疲れを残す鹿島の運動量が上がらず、磐田がボールを支配する。しかし、その状況は鹿島の選手たちにとっては手慣れたもの。中盤でボールを回されても慌てることなく、DFラインとバイタルエリアの陣形をしっかりと保ち、59分には中後雅喜を投入して3ボランチに変更。
 さらに、43分に田代と伊野波雅彦を交代させてからは、中盤で4人をフラットに並べて磐田の最後の反撃に対抗。7分という長いアディショナルタイムでも磐田に決定機を作らせることなく、1点差を守りきって貴重な勝点3を獲得した。

 勝った鹿島にとっても、けっして自分たちのサッカーが十分にできたゲームではなかったが、その中でも落ち着いて勝負のツボを押さえ、90分間ゲームをコントロールした。
 一方、敗れた磐田のほうは、中盤で時間を作り、両サイドに展開するところまでは自分たちの意図する形ができてきた。駒野と村井からは、質の良いクロスも入っていた。
 しかし、「最終的には両サイドからのクロスしかなかった」(岩政)と看破されてしまったように、アタッキングサードで攻め崩すという部分については、まだ迫力不足。力のある相手を破るには、その先のプラスαが必要であることは、試合後の選手たち自身も十分に理解していた。

以上

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