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【J2:第24節 横浜FC vs 草津】レポート:わずかな隙を探り合う神経戦は、横浜FC優位で進みながらも、スコアレスドローで勝点1を分け合う(08.07.07)

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7月6日(日) 2008 J2リーグ戦 第24節
横浜FC 0 - 0 草津 (19:03/日産ス/36,945人)
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 拮抗したチーム同士が勝利へのリアリズムをむき出しにした時、えてして、試合自体の緊張感は高まる反面、お互いがゴールから遠ざかってしまうということが起こってしまう。一時期のバランスを欠いた状態から脱出し、堅守が復活しつつある横浜FCと、堅牢な守備からの攻撃の切り替えを身上とし、その戦術を熟成して第2クールで旋風を巻き起こしている草津。それぞれが、ステップアップのために勝点3をリアルに求めたゲームは、脇を十分に固めつつ、相手の隙を探り合う神経戦となった。

 前半は、20〜25メートルのスモールフィールドの中でプレスの掛け合いが展開され、その中でわずかな隙を探す神経戦となる。立ち上がりから、中盤のルーズボールに対して、お互いが激しく奪い合う。その中で機先を制したのは、横浜FC。山田卓也、根占真伍のダブルボランチが絶妙のポジショニングでボールを拾うと、そこからの仕掛けでファウルからのFKを獲得する。これらのファウルで得たセットプレーで、三浦淳宏が素晴らしいキックを連発。惜しくも決まらないが、この立ち上がりのプレーで横浜FCが主導権を握る。さらに、草津の攻撃の源である両サイドの動きを完全に塞ぐ狙いが当たり、草津の攻撃は窒息する。前半のシュート数は横浜FCが10に対して、草津は1。自陣での守備の際にクリアに専念する割り切りも含めて、横浜FCが狙い通りのサッカーを展開。しかし、草津も粘り強い守備を見せ、ゴールを奪うことなく終了する。

 一方、後半は体力的な問題でプレスが緩くなりながらも、数的優位を崩さない守備の隙を探す、采配面での神経戦となる。前半よりは少し間延びした中、お互いにロングボールや大きなサイドチェンジを使い始める。それでも、お互いに守備でのリスクは最小限に抑える展開となる。最初に動いたのは草津。66分に「トップにボールが入っていないため、1.5列目の仕事をしてもらうため」(植木繁晴監督)後藤涼に代えて山崎渡を投入。横浜FCも75分に、太田宏介を投入し三浦淳を中盤に上げる。さらに76分、草津はボランチの喜多靖に代え鳥居塚伸人を投入し、勝負に出る。これらの戦術的交代による、隙の探り合いが繰り広げられるが、最もスタジアムが沸いたのは、エリゼウのクロスバー直撃のロングシュートと、ポストを叩いた鳥居塚のミドルシュート。裏を返せば、お互いが守備意識が高い中、ミドルシュート以外の糸口を見つけられない展開であった。崩れない守備を存分に披露しあうゲームは、スコアレスドローで終了する。共に、十分に攻撃の仕掛けを行っていた。その上で、勝利へのリアリズムから来る守備の素晴らしさを褒めなければいけないだろう。

 横浜FCから見ると、相手の長所の消しながら、中盤での効果的なボール奪取を90分を通じて披露し、14本のシュートを放つなど、注文通りのゲームを展開しただけに、勝利できなかったことは不完全燃焼と言える。しかし、攻守の切り替えの素早い、好調の草津に対して、勝点3という目標に対する最善の手を貫けたことは、愛媛戦以降の調子の上昇を裏付けるものとなった。ただ、「これからは上のチームに勝っていかないと、残り試合も少なく差が縮まらない」(三浦知良)というように、猶予はあまり残されていない。チーム全体に自信も広がっているだけに、勝ち切るまでの流れを早く確立する事が急務だ。

 草津にとっては、2トップに効果的なボールが入らず、横浜FCの天敵、島田も徹底マークされるなど、完全に長所を封じられた。守備の面では、90分を通じて数的優位を崩す事なく粘り強さを発揮し、現在の順位にいる理由を誇示し続けたが、一方で徹底した対策を取られる立場となっていることを認識する試合ともなった。「これから色々なチームが同じように仕掛けてくると思うので、そこを打ち破っていかないと勝点が増やせない」と植木監督が述べているが、草津自身が過去J2の上位チームを後半戦に苦しめた経験を持つだけに、同じ問題にどのように答えを出すか、その手腕が試される。

 J2ではもちろん今季最多となる36,945人もの観客を集めた試合で、爽快なゴールシーンを披露する事はできなかったが、両チームともにリアリズムを惜しむ事なくぶつけ合った好試合となった。しかし、本当に目指すところは勝点3。この試合で欠けていたゴールを決めて、次の試合ではサポーターに勝利をプレゼントしたい。

以上

2008.07.07 Reported by 松尾真一郎
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