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【J2:第39節 水戸 vs 岐阜】レポート:チーム初のシーズン3度目の3連勝を狙った水戸だったが、攻撃サッカーを貫いた岐阜に完敗。ポゼッションサッカーの課題を露呈した。(08.10.05)

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10月5日(日) 2008 J2リーグ戦 第39節
水戸 1 - 4 岐阜 (13:04/笠松/2,517人)
得点者:7' 堀健人(水戸)、36' 川島眞也(岐阜)、52' 梅田高志(岐阜)、79' 片桐淳至(岐阜)、89' 大友慧(岐阜)
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水戸は最高の立ち上がりを見せた。第35節鳥栖戦同様荒れたピッチでの試合となったが、鳥栖戦で見せたロングボール作戦とは一転、細かなパスをつなぎながら「しっかりサイドで起点を作って、そこからクサビを入れたり、ときには裏に出て行く動きを絡めて崩せた」(木山隆之監督)。そして7分、右サイド村松潤と菊岡拓朗のパス交換でリズムをつかみ、岐阜守備陣を同サイドに集めたところで中央の西野晃平へ。ボールを受けた西野はすかさずゴール前へスルーパス。ボールを受けた堀健人が落ち着いてゴールに流し込み、水戸が先制点を挙げた。華麗なパスワークからのゴールにスタンドはヒートアップ。さらなる水戸の猛攻に期待がかかった。

しかし、水戸の勢いはここまでだった。「つなげるところはつないでいこう」(堀健人)という狙いで水戸はポゼッションを試みるものの、荒れたピッチに苦しみ、中盤でミスを連発。逆にピッチ状態に慣れてきた岐阜がペースを握るようになっていった。中央で起点を作ってからサイドに展開するというシンプルな攻撃でチャンスを作り出していった岐阜は、36分に得た左サイドからのFK、ゴール前での混戦から最後は川島眞也が蹴り込み、同点に追いつく。

その後も中盤での激しい主導権の奪い合いが続いたが、自力に勝ったのは岐阜だ。ミスを繰り返す水戸とは対照的に正確な技術を駆使して中盤を支配し、幅の広い攻撃を繰り返す。52分、中盤でのインターセプトから左サイドを崩し、中央への折り返しのこぼれ球を拾った梅田高志が豪快にミドルシュートを叩き込んで逆転に成功した。

その後、水戸は鈴木良和、朴宗眞を、岐阜は片桐淳至、嶋田正吾を投入。勝負を決する次の1点を何が何でも奪おうという気持ちを見せた。そこで勝ったのも岐阜であった。79分、左サイドからのサイドチェンジのボールを受けた嶋田がゴール前にクロス。そのボールをニアで受けた片桐がシュート。一度はDFにブロックされるものの、落ち着いて2発目をゴールに沈め、追加点。さらに89分にも途中出場の大友慧が豪快にゴールネットを揺らし、ダメ押し。最後まで攻め抜く姿勢を貫いた岐阜が完勝をおさめた。チーム初となるシーズン3度目の3連勝を狙った水戸だったが、「気持ちも集中力も相手が上だった」という星野圭佑の言葉通り、力の差を見せ付けられての敗戦となった。

完敗を喫した水戸。中盤でミスを繰り返したことが最大の敗因となったが、しかしそれはピッチのせいだけではない。第3クールに入り、ロングボール主体のサッカーに切り替えたことにより、ぼやけていた欠点が露呈されたと考えるべきだろう。中盤でボールを受ける際の体の向きやボールの置き方、そして周囲の動きや距離の取り方など水戸は岐阜に明らかに劣っていた。同じピッチでもミスが少なかったのは岐阜であり、意図的にボールを前に運んでいたのも岐阜である。そして、リスクマネジメントの動きを怠っていたのも水戸。その差が結果になって表れたと言えよう。

だが、そうした欠点が出たのも、荒れたピッチ状態でも勇気を持って水戸が目指すポゼッションサッカーを選手たちが貫こうという意志を見せたからに他ならない。第3クールに入り、リスクを負わない戦いを水戸は見せてきたが、それは今季の水戸の目指すべき道ではない。リーグ終盤、結果にこだわりたい気持ちも分かるが、ここでしっかりやるべきサッカーを貫かない限り未来は見えてこない。今大事なことは戦い方のぶれをなくすことだろう。トライして出た課題は必ず克服できる。この試合での選手たちのトライは第35節鳥栖戦、第37節徳島戦よりもはるかに尊いものであった。「こういう形で負けたことを選手たちは忘れないと思う」(平松大志)。この敗戦の意義はこれから問われることとなる。

13試合ぶりの勝利を挙げた岐阜。勝っただけでなく、リーグ序盤の攻撃的な『らしさ』を取り戻しての勝利だけに大きな1勝と言えるだろう。特に目立ったのはハードワークだ。ボランチの梅田高志と北村隆二は攻守に動き回り、中盤を支配。ここぞというところに必ず顔を出して、チームを引き締めた。前線の相川進也も90分間激しくプレスをかけ続け、水戸のビルドアップを潰した。さらに最終ラインの深津康太と菊池完は小刻みなラインコントロールで水戸の強力2トップにスペースを与えず、荒田を何度もオフサイドにひっかけ、仕事をさせることはなかった。そうした1人1人の懸命な動きがもたらした勝点3であることは間違いない。さらに途中出場の片桐、嶋田、大友が大仕事をしてのけたこともチームにとって大きな収穫だ。

長く苦しいトンネルからついに抜け出した岐阜。シーズン終盤、再びアグレッシブなサッカーでJ2を席巻してもらいたい。

以上

2008.10.05 Reported by 佐藤拓也
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