10月12日(日) 第88回天皇杯3回戦
横浜FC 2 - 1 沖縄 (13:04/ニッパ球/2,358人)
得点者:37' 斎藤 将基(沖縄)、41' 池元 友樹(横浜FC)、89' 八角 剛史(横浜FC)
☆天皇杯特集
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「過去16回天皇杯に出場しているが、一番大変なのは初戦」と三浦知良が語るように、3回戦から登場するJ2のクラブにとっては、勝ち上がって調子に乗っているだけでなく、アップセットを狙い120%の力を出してくる相手に当たる初戦は、難しい試合となる。この試合の沖縄かりゆしFCはKyuリーグ覇者としての力を十分発揮し横浜FCを最後まで苦しめたが、横浜FCも我慢の末に必要な結果である勝利を手にした試合となった。
試合は、立ち上がりから横浜FCがポゼッションし、沖縄かりゆしFCがカウンターを狙う構図となる。横浜FCは、山田卓也が左右にボールをさばき、サイドで攻撃を組み立てる。一方、沖縄かりゆしFCは、DFとMFがきれいな2ラインを引いたバランスの取れた守備とともに、横浜FCのセンターバックに2トップがフォアチェックを仕掛けることでミスを誘う。横浜FCは何度となくサイドからクロスを入れるが、いずれも精度を欠く。さらに、2ラインの守備を崩せなくなると、ボールの動きが停滞。徐々に沖縄かりゆしFCがカウンターを仕掛ける場面が増えると、37分に試合が動く。カウンターの場面で右サイドで浅野大地がボールを持つと、中央の齋藤将基へパス。齋藤がドリブルでマークを外しシュートを叩き込む。沖縄かりゆしFCとしては狙い通り。しかし、41分、沖縄かりゆしFCのCKのこぼれ球を三浦淳宏が大きくクリアすると、反応した池元友樹がマークについたDFをかわし、狙い済ましたシュートを決めて同点に追いつく。横浜FCが苦しみながらも前半は1-1で終了する。
「ボールを奪われた瞬間にプレッシャーへ」という指示を受け後半に入ると、横浜FCは山田を中心に沖縄かりゆしFCのカウンターの芽をことごとく摘む。沖縄かりゆしFCの守備は前半と変わらずにバランスを保つが、カウンターの芽を摘まれることで守備の時間が増え、ボール回しに対応させられるようになる。これがジャブのように体力を奪っていく。58分には、樋口富夫が足を攣って交代を余儀なくされ、沖縄から得点の匂いが消えていく。それでも同点のまま時計は進み、延長戦突入が濃厚になったロスタイム、途中交代で入ったチョ・ヨンチョルが、サイドをドリブルで抜ききってクロスを上げると前線に飛び出した八角剛史がダイレクトボレーでゴールに叩き込み、勝ち越す。試合はそのまま2-1で終了。試合終了とともに、沖縄かりゆしFCの選手がピッチに倒れ込む姿が、この試合での頑張りを象徴していたが、「スピード、体力ともにJリーグの選手の方が勝っている」(仲本監督)という、基礎力の部分の差が結果として表れた。
横浜FCにとっては、J2と合わせて5試合勝利から遠ざかってきただけに、90分で試合を決めることができたのは、非常に大きい。特に、第2クール以来の悩みである「試合運び」という点において、改善へのヒントを見つけることができた。前半はミスからカウンターを受けるが、「切れないように声をかけ続けた」(八角)というように、この試合では相手にペースを渡すことはなかった。そして、ハーフタイムの修正で、相手のカウンターの芽を摘み、ポゼッションの時間を高めたことが相手の体力を奪うことにつながった。この試合での成功体験は、今後のJ2の戦いにも生かさなければいけない。もちろん課題も多い。ペースを握った後半のシュート12のうち、ゴールに決まったのは最後の1本だけ。シュートに至らないが、ラストパスの精度不足のため決定機に至らない場面も数多く見られた。Jリーグでは、このような状況では得点は許してもらえない。次はJ2で成功体験が続けられるように、プレーの精度向上が求められる。
沖縄かりゆしFCにとっては、狙い通りの形で先制し、ゲームプランを問題なく遂行できていただけに、終了間際の失点での敗戦は残念な結果となった。最後で体力の差が表れる部分は、カテゴリの違いを象徴するところであり、上位にステップアップする際に超えなければいけない壁を肌で感じることとなった。しかし、これこそ上位のカテゴリと戦うことができる天皇杯での貴重な経験であり、全力を出し切ったからこそ得るものが大きいだろう。JFLへの関門となる全国地域リーグ決勝大会での厳しい戦いに、この経験は必ず役立つだろう。
この試合に勝利した横浜FCは、第4回戦で新潟と対戦する。「チャレンジする気持ちで行くほうが良いサッカーができる」と八角が語るように、120%の力でぶつかることが求められる。この試合で沖縄かりゆしFCが見せた戦う姿勢を手本として、来るべきJ1との戦いへの糧とできるか。ただの勝利と終わらせないことが重要だ。
以上
2008.10.12 Reported by 松尾真一郎
J’s GOALニュース
一覧へ【第88回天皇杯3回戦 横浜FC vs 沖縄】レポート:沖縄かりゆしFCの善戦及ばず。横浜FCが八角剛史のプロ初ゴールで、難しい天皇杯初戦を突破。(08.10.12)
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