今日の試合速報

開幕招待
開幕招待

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第40節 湘南 vs 熊本】レポート:終盤に1点をもぎ取った熊本が九州外初勝利。湘南は次節の大一番にすべてを尽くす。(08.10.19)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
10月18日(土) 2008 J2リーグ戦 第40節
湘南 0 - 1 熊本 (19:03/平塚/7,235人)
得点者:84' 高橋泰(熊本)
携帯でこの試合のダイジェスト動画を見るなら - ライブサッカーJ -

----------
前線で石原直樹が捌いたボールを原竜太が受け、そのままドリブルで持ち込む。中央を石原、左サイドでは加藤望が並走し相手を引きつけるなか、原はマークをかわしミドルを狙った。だがグラウンダーのシュートは際どくもポストに嫌われてしまう。ピンチを凌いだ熊本は逆にカウンターから高橋泰に収めると、すかさずペナルティエリアに躍り出た木島良輔がシュートを合わせる。だが湘南GK金永基がこれを許さない。

たとえば21分のこの攻防が示すように、前半から一進一退の戦いだった。ただそれでも、序盤は先制点を目論む湘南のほうが圧していた。5分、石原の抜群のキープ力を契機に、菊池大介が思い切りのいいシュートを撃つ。7分には、臼井幸平のフリーキックをジャーンが頭で折り返し、石原が渾身のヘッドを叩きつけた。さらに加藤が内に絞るとパスワークが活性し、臼井のシュートや前線との連動性が引き出されている。バイタルを含め敵のスペースを巧く使う一方で、17分には臼井のパスから菊池が裏を盗みもした。

これらのチャンスで湘南が枠を捉えきれないなか、一方の熊本は高橋と木島、中山悟志の3トップがポジションを入れ替えながら機を窺う。彼ら前線を活かしたのはボランチの吉井孝輔だった。「全体のバランスを見ながら意識的にもらうことを心掛けた」と語るとおり、吉井は低い位置で前を向き、チャンスを演出した。18分に中山、24分には市村篤司と、右サイドにパスを通している。前半終盤、大きなサイドチェンジから車智鎬を経た木島のフィニッシュも、中盤の吉井のチェックが発端だった。

後半開始早々に原と石原でつくった湘南のチャンスが手からこぼれ落ちると、逆に熊本が押し込んだ。右の市村と左の車の両サイドバックが高い位置に張り、後ろは2バックのような状態になっている。裏を返せば、ボールを奪えば湘南にとってはチャンスだ。実際、原のパスカットから素早く攻撃に転じ、あるいは永田亮太のボール奪取から菊池のチャレンジまで繋げてもいる。だが湘南もまた、セットプレーを含めてゴールが遠い。

両者攻めあう激しい攻防の中で、チャンスをゴールに結ぶのはアウェイの熊本だった。84分、高橋のフリーキックによって掴んだコーナーキックで、山本翔平のクロスに高橋自らヘッドを合わせる。「翔平の速くいいボールが抜けたところで僕が当たったという感じ」と仲間を讃えたエースのゴールにより、熊本がついに均衡を破った。チームはもちろん、高橋にとっても得点ランク単独2位となる貴重な一撃だった。

土壇場でビハインドを背負った湘南の猛追は止まらない。この日Jデビューのピッチをスタメンで踏んだ鎌田翔雅が果敢に仕掛けセットプレーをもぎ取れば、途中出場の大山俊輔が精度あるフリーキックやクロスを送る。ジャーンが前線で体を張り、阿部吉朗はバイシクルを繰り出した。しかし最後までゴールには届かず、長い笛を聴くのだった。

「90分頑張れるようになった」試合後、熊本の池谷友良監督は手応えを口にした。攻撃の起点となった吉井も、「シーズンを通してチームの成長を感じる。精神的にも強くなったと思います」と胸を張る。5試合負けなしと結果を築くチームにあって、九州内外を問わず、シーズン残り4試合の躍進が期待される。

かたや、「非常に痛いというのが正直な感想」と菅野将晃監督が噛み締めたように、昇格争いの渦中にある湘南にとっては厳しい敗戦となった。ふと、崖っぷちに追い込まれながら最後の最後まで希望を紡いだ昨季終盤がよみがえる。さらにひも解けば、8連敗も経験している。主力の離脱は一度や二度ではない。思えば、そうした逆境にこそ力を倍増させ、目の前の壁を駆逐してきた菅野湘南である。だからこそ現在があるとも言える。逞しいそのパワーを誰もが信じていることは、笛が響いても止まないサポーターの声援が言葉以上に教えてくれていた。視線はすでに次節を見据えている。山形との大一番に、湘南があらゆるすべてを注ぎ込む。

以上

2008.10.19 Reported by 隈元大吾
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着