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【J2:第40節 岐阜 vs 山形】レポート:勝っても厳しく。山形が上位に居続ける理由が見えた一(08.10.19)

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10月19日(日) 2008 J2リーグ戦 第40節
岐阜 1 - 2 山形 (13:03/長良川/3,692人)
得点者:30' 石川竜也(山形)、63' 豊田陽平(山形)、75' 佐藤洸一(岐阜)
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今季、山形に2戦2勝と相性がいい岐阜。序盤は岐阜が相性の良さを発揮して攻勢に出る。北村隆二、梅田高志のボランチが中央でしっかりとブロックをつくり、FWと連動してうまくプレスをはめ込み、相手の攻撃の起点を後ろに押し出す。こうなると山形は長谷川悠を目掛けたロングボール一辺倒になり、セカンドボールをことごとく岐阜に拾われ、中盤が間延びする悪循環に陥った。しかし、岐阜も4分にビッグチャンスを迎えた以降は、攻め込めどもチャンスに繋がらない展開となり、30分までは両チームともボールが落ち着かないまま、ただいたずらに時間が過ぎていった。

そして30分、山形がこの試合に向けて準備を重ねていたことが形となって現れた。「岐阜の両センターバックは前に強いけど、3人目の動きには付いて来られないので、いかにスペースに選手が入っていけるかを意識した」(財前宣之)、「サイドにいったん振って、サイドチェンジを入れてから奥行きのFWに当てれば、センターバックが食いついてくるので、そこから裏を突いて崩すことを狙っていた」(小林伸二監督)。
山形の狙いはボールに食いつく傾向のある岐阜ディフェンス陣をひきつけてのサイドチェンジから、逆サイドに空いたスペースに3人目を走り込ませることにあった。長谷川がワイドでボールを受けると、そこから前線で待ち構えた財前へクサビのパス。これを財前が受けて、センターバックを食いつかせると、がら空きとなった左サイドのスペースに、走りこんだ左サイドバックの石川竜也にスルーパス。石川は岐阜のディフェンスが完全にボールサイドに偏った隙を見逃さず、絶妙なタイミングで抜け出し、角度のない位置からのGKとの1対1を冷静にゴール逆サイドネットに流し込んだ。
まさに「練習どおりの形で点が取れた」(財前)ことで、流れは一気に山形へ。畳み掛けたい山形は、34分に足に違和感を覚えた財前に代えて豊田陽平を投入。突然のアクシデントだったが、豊田もすんなりと試合の流れに入り、流れを逃すことなく、試合は後半に突入した。

後半、早い時間のうちに同点に追いつきたい岐阜は、全体のラインを高い位置に上げて、攻撃的に来た。それに対し、山形は1点リードしたことで、より3ラインのブロック形成をはっきりとしてきた。守備時はDFラインとMFライン、FWラインで3ラインのブロックディフェンスを敷き、攻撃時にはMFラインからボールと逆サイドにいる選手を1枚出すことで、3人目の動きを加えて攻めるという図式だ。
山形の堅いブロックディフェンスの前に、岐阜は数的優位をつくれず、勝てない期間にずっと顔を出していた攻めき切れない悪癖が顔を出していく。すると63分、山形は「岐阜のDFはボールウォッチャーになるので、背後から入ればいけると思った」という豊田が、石川の左CKをドンピシャヘッドで合わせ、いい時間帯に追加点を奪う。

だが、岐阜もこのままでは終わらなかった。2点リードを許し、嫌な雰囲気になりかけていたチームに光をもたらしたのは、交代出場した2人だった。
67分、松永英機監督は片桐淳至、小島宏美の2トップを大友慧と、特別指定選手である佐藤洸一(四日市大在学中)にそっくり入れ替えた。スピードを生かした裏の抜け出しを得意とする選手を2トップに置いたことで、ようやく山形のブロックディフェンスにほころびが生まれる。

山形にとって嫌だったのは3ラインのブロックディフェンスのMFとDFの間でボールを受けられ、そこから裏に抜け出されることであった。しかし、岐阜は間でボールを受けるまではいいが、肝心のそこから裏への展開が皆無だった。そのため、形は出来つつあっても、それほど相手の脅威となっていなかった。それが大友と佐藤洸の投入で、一気に裏へ飛び出される危険性が増した。
75分には中央でボールを受けた大友の絶妙なタイミングのスルーパスに、佐藤洸が抜け出し、J初ゴールを叩き込んだ。これで岐阜に同点のチャンスの目が出てきたが、やはり山形のほうが一枚上手だった。相手の追い上げムードに対し、すぐさま3枚のブロックを上下に動かして、組織としてのスペースを埋める動きを仕掛けてきた。徐々に裏に出来ていたスペースを消されていく。岐阜はここでもう一つ機転を利かせるべきであった。裏を狙うサッカーから、前半までやっていた間で受けてサイドを突くサッカーに切り替え、DFをつり出してから裏を突くというバリエーションを増やせばよかったが、そこまでの機転は利かなかった。

2度修正を図った山形と、1度の修正を図った岐阜。その差が結果となって出た。しかし、試合後の小林監督は不満顔だった。
「もっとサイドチェンジを使えなかったことと、もっとしんどい時にしっかりとパスをつなげなければならない。ただ勝てばいいのではなく、やるべきことを丁寧にやっていかないと、これから厳しくなる」
しっかりと現状を見つめ、勝てばすべてがいいのではなく、次の展開も考えたサッカー。今年の山形が上位に居続ける理由が何となくわかった一戦であった。

以上


2008.10.20 Reported by 安藤隆人
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