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【J2:第41節 広島 vs 鳥栖】レポート:「太陽の男」森脇良太の復活弾と清水航平のルーキー・ゴール。広島、鳥栖を粉砕。(08.10.25)

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10月25日(土) 2008 J2リーグ戦 第41節
広島 5 - 1 鳥栖 (14:04/広島ビ/12,384人)
得点者:55' 森脇良太(広島)、60' 森崎浩司(広島)、64' 森崎浩司(広島)、71' 清水航平(広島)、79' 藤田祥史(鳥栖)、81' 佐藤寿人(広島)
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突然、言葉が詰まった。
大画面に映る森脇良太は、下を向き、何度も目をこすった。
いつも陽気で、人を笑わせることが大好きな森脇が、ヒーローインタビューで肩を震わせて、泣いていた。

6月11日、甲府戦での接触プレーで、森脇は右膝の半月板にダメージを負った。当初は早い時期での復帰も見込まれていたが、負荷をあげてきたところで状況は暗転、7月7日には手術を余儀なくされた。全治は2ヶ月。森脇は、かつて経験したことのない、長い治療とリハビリ生活に入った。

「森脇の不在は、正直言って、痛い」
夏場、ペトロヴィッチ監督がそう言って嘆いたことは、一度や二度ではない。攻守にアグレッシブなスタイルと、常にポジティブでチームに勇気を与える個性を、指揮官は大きく評価していた。また、両サイドもストッパーもできる彼の存在は、チーム構成上からも貴重だった。9月、チーム練習に復帰した後も、森脇の状態はなかなか上がってこなかった。しかし森脇は、決してヤケになることなく、練習で常に100%の力を出し切った。その姿勢を、ペトロヴィッチ監督は、じっと見つめていた。

今日、4ヶ月ぶりの復帰戦におけるポジションは、今季の定位置=ストッパーではなく、昨年までの「本職」=右サイド。森脇は90分のプレーなど考えず、しゃにむに右サイドを駆け上がった。しかし前半はチーム全体の運動量が少なく、個々の動きが孤立したため、森脇の積極性も有効に機能しなかった。後半、青山敏弘と楽山孝志が投入され、森崎和幸がボランチに、森脇もストッパーに戻った。だが、最終ラインに下がったからといって、攻撃への積極性が落ちないのが、森脇良太の真骨頂。青山の積極性と森崎和のキープ力がもたらす中盤の安定感もあり、森脇は前線に飛び出していく。

54分、森脇は中盤でボールをキープし、ストヤノフへ。そのパス回しが起点となり、コーナーキックを奪った。キッカーは森崎浩司。逆サイドにいた森脇は、一度ニアに飛び込む動きを見せた後、大きく後ろを回ってファーサイドのスペースへ。このダイナミックな動きの中で、鳥栖のDFは完全に森脇のマークを見失った。放物線を描いたボールは、森脇に向かって落ちて行く。そのボールに向かって、走りながらジャンプ、身体ごとぶつけるようにヘッドをたたきつけた。強烈な弾道は、あっという間にゴールネットを揺らす。
次の瞬間、森脇は一気にベンチへと猛ダッシュ。まず、ペトロヴィッチ監督に抱きつき、次はトレーナー陣に抱きついた。自分を見失いそうになるほどのリハビリの辛さを、トレーナーは共にわかちあってくれた。そのスタッフと、彼はどうしても喜びを分かち合いたかったのだ。

60分、再び森脇は前でボールをキープ。青山にボールを預けて、真ん中へ切り込む。一度は鳥栖にボールを奪われかけるが、森崎浩が奪い返す。そのボールを拾ったのは、森脇だ。ドリブルで切り込み、相手を引きつけて、フワリと右へ展開。高萩洋次郎がダイレクトで中に折り返すと、そこに森崎浩が飛び込む。彼にとっては2002年9月7日横浜FM戦以来となる、リーグ戦でのヘディングゴールを決めた。

4分後、再び森崎浩が追加点を決め、万雷の拍手の中でベンチへ。交代で入ったのは、ルーキー・清水航平だ。71分、その清水が佐藤寿人とのワンツーから強烈な左足シュートをゲット。広島では2004年4月14日の名古屋戦における田村祐基(現鳥取)以来4人目となる、ルーキーの初出場初得点を記録した。そしてその得点の起点も、森脇からのパスだった。

広島の攻撃を怖れず、アグレッシブにプレスに行った鳥栖は、前半途中からペースを握った。35分には藤田祥史が、38分には野崎陽介が決定的なチャンスをつくる。後半、失点を重ねてからも全員があきらめずにボールを負い、79分には藤田が意地のゴールを決めた。しかし、55分の先制点以降、16分間で4失点を喫しては、試合は創れない。「全てを出し切った」(鳥栖・岸野監督)ことは間違いないが、セットプレーから先制され、危険な場所でボールを失って2点目を失うという経過は、悔いが残る。前半、いい形をつくっていただけに、本当に悔いが残る。

エース佐藤寿人の今季23点目で、「広島ゴール祭り」はフィナーレを迎えた。しかし、ただ今季10度目となる4得点以上の大量点より、清水航平という新星の登場と森脇良太という「太陽の男」の復活は、天皇杯や来季のJ1に向け、大きな財産となった。その重さを理解している広島サポーターは、ヒーローインタビューでの森脇の涙と清水の初々しさに、惜しみない拍手を贈り続けたのである。

以上

2008.10.25 Reported by 中野和也
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