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【J1:第31節 東京V vs 神戸】レポート:好調・神戸は勢い止まらず、内容でも圧倒の完勝。敗れた東京Vは再び入れ替え戦圏内に。(08.11.10)

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11月9日(日) 2008 J1リーグ戦 第31節
東京V 0 - 2 神戸 (16:03/味スタ/8,626人)
得点者:63' 吉田孝行(神戸)、71' 鈴木規郎(神戸)
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 DF土屋征夫の言葉がこの試合の全てを物語っている。
 「運動量、切り替えの速さで相手より劣っていたら負けるのは当然だと思う」。
 2日に行われた天皇杯4回戦・広島戦(0−1●)を右ハムストリング肉離れのためスタンドから見守った土屋は、その重要性を改めて感じたという。柱谷哲二監督もこの1週間「ボールを奪ったら、奪われたら何をしなければならないのか」を再度確認、徹底してトレーニングを行ったが、残念ながらこの試合で成果をみることはできなかった。

 チームの得点王MFディエゴを残り4試合、出場停止で欠いて戦わなければならない東京Vは、右太もも筋膜炎のため9月23日清水戦以来戦列を離れていたFW大黒将志を先発起用、FW平本一樹との2トップにゴールを託した。特に平本には「生え抜きとしてどれだけ気持ちを持って戦ってくれるかというのを見たかった」と、柱谷監督はサブキャプテンとして人一倍の奮起を期待したが、青写真通りにはいかなかった。

 前半、硬さからかチーム全体でミスが続いたこともあり、前線にほとんどボールが入らない。神戸に主導権を握られ守勢に回る場面が増えると、「何していいかわからない状態に見えた。平本だけの問題ではなく、全体的に入りが悪かった分、前で起点が作れていない」(柱谷監督)と判断。高木琢也コーチと相談し、起点を作れる194cmの長身FW船越優蔵を前半39分という早い時間で平本と交代する決断を下した。

 前にボールを入れ船越に当てて形を作る、という戦い方が明確になったことで、ボランチ・福西崇史もゴール前に飛び出して攻撃に絡むなど後半の立ち上がりから徐々にペースを握り始めた東京Vだったが、18分レアンドロからのパスを受けた神戸FW吉田孝行の強烈なライナーが決まり先制を許すと、間もない26分にも途中から入ったMF鈴木規郎に決められガックリ。「今季、ウチは逆転がほとんどない。0−0でなんとか引っ張って、1チャンスで1−0で勝つというのが今のパターン。なので先に1点とられてしまったのが痛かったけど、なんとか1−1に持ち込もうと切り替えた矢先に2点目が入ってしまって…」土屋もショックを隠さなかった。

 一方、神戸にとっては会心の勝利だったのではないだろうか。前半こそ「攻守にわたってテンポが上がらなかったと思った。どちらかというと東京Vに合わせたような形。前半からもっと主導権をもって戦って欲しかった」と松田浩監督は物足りなさを口にしたが、何度もビッグチャンスは作ることができていた。

 激しいプレスで相手のボールを奪うと金南一、松岡亮輔の両ボランチ、大久保嘉人、ボッティ、吉田孝行、レアンドロが一気に前線へ駆け上がり攻撃を開始する。切り替えが遅い分対応が後手に回った東京Vの守備の間をスルーパスが何本も通った。
 ただ、前半東京Vのシュートがわずか直接FKの1本だったのに対し、8本を浴びせておきながら得点できなかったことで、「少しイヤな感じはあった」(松田監督)のも事実だ。そこで、指揮官が試合前から主導権を握る展開では難しいかもと踏んでいたボランチ松岡を下げ、鈴木を右サイドへ投入。ボッティをボランチに配すると思惑通り試合は動き、7分後に先制ゴールが生まれた。

 DF面でも、早い段階から船越をターゲットとした攻撃を徹底してきた相手に対し、「ポイントでは止められなくても、そのセカンドボールを拾うことはできる。DFライン、ボランチ、ワイドMFまで含めてセカンドボールワークは確実にやってくれた」と松田監督は高い評価を与えた。DF北本久仁衛も「チャレンジとカバーを徹底していれば怖くなかった」と、公式戦4試合連続の無失点という結果に胸を張った。
 これで神戸はリーグ戦5連勝。J1ではクラブ史上初、J2時代を含めてもクラブタイ記録に並んだ。しかし、「僕たちの目標は5位以内。連勝よりも、目標達成のために残り全部勝たないといけない」と鈴木規郎。慢心なく残り3試合に挑めそうだ。

 運動量、攻守の切り替えの速さに加え自信、気迫、勢いなど「勝利のための条件」の多くの部分で神戸に及ばなかった東京Vは、入れ替え戦の16位へと順位を落とした。

 勝点3差の中に5チームがいて、毎試合終わるごとに順位が入れ替わる。「厳しい状況は自分たちだけじゃない」(土屋)。ここを乗り越えられるか否かは自分たち次第だ。やるべきことはわかっているはずである。

 泣いても笑っても、残り3試合で全ては決まる。

以上

2008.11.10 Reported by 上岡真里江
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