12月23日(火) Jユースカップ2008 準決勝
東京V 1 - 4 G大阪 (14:30/長居2/1,500人)
得点者:58' 田中 裕人(G大阪)、59' 真野 亮二(東京V)、71' 大塚 翔平(G大阪)、81' 大塚 翔平(G大阪)、87' 関 皓平(G大阪)
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「試合前に(C大阪の)副島監督に『大阪ダービーをやろう』ってプレッシャーをかけられました(笑)」(G大阪・松波監督)
C大阪の勝利で関西ダービーの舞台が半分整った第1試合。関西のファンはC大阪対G大阪の大阪ダービーの実現を期待して第2試合・東京V対G大阪を迎えたことだろう。しかし、その前半は第1試合が素晴らしい内容だっただけに、船を漕ぎそうになるのを我慢する必要があった。刺激が少なすぎた。この前半を評価するのは難しいから絶対に船を漕いでいなかった人に聞くと、「前半は苦しむと思っていた。でも、チャンスは作っていた。あとはフィニッシュの形だけ。後半は状況に合わせたプレーの選択が出来ていたと思う。ハーフタイムには『焦るな』と話をした」という答え。さらに質問を重ねると「前半はボールを保持しても攻めきることが出来ずに、ミスパスや判断ミスがあった。クリアすればいいボールを繋いで取られるなど個人の判断ミスがあった」という答え。要は上手くいかなかったということだ。G大阪サポーターに合わせて、「フォルツァガンバ フォルツァガンバ エ ラーラララ〜」と心の中で歌ったことは多分間違っていない。
「1点入るとノッてくる」。ブルーノ カスタニェイラや大塚翔平からよく聞く言葉だ。その1点目は58分に田中裕人が決める。ブルーノがゴールライン付近で粘り、バネを活かしたターンから中に入れたボールを大塚が右サイドの田中に繋いで生まれたゴールだった。ブルーノを初めて見たのはU-15時代の城福ジャパンの合宿。滋賀県の中学のサッカー部員だった。ブラジル国籍を変更できないということで代表入りは果たせなかったが、独特のリズムと強靭なバネは当時から魅力だった。G大阪ユースに入って素晴らしく成長している。未成年は家族全員が国籍を変えないと日本国籍が取得できないそうだが、「二十歳になったら国籍を日本に変えたいと思っている」と言う。ロンドン五輪に間に合う。
先制ゴールを決めたG大阪はそのままリズムを掴むかと思ったが、1分後に失点してしまう。高木善朗と高木俊幸の兄弟が両サイドハーフに入る東京Vのサイド攻撃は気持ちがこもっていて魅力的だが、それまではクロスの精度が足りなかった。しかし、59分のゴールは善朗が合わせ、真野亮二がしっかりと決めた。だが、「1点入るとノッてくる」という言葉に間違いはなかった。71分に大塚が宇佐美貴史のアシストを受けて2点目を決めた。ディフェンダーに当たってループシュートになった幸運もあったが、シュートは打たなきゃ入らない。大塚は10分後にもブルーノのスルーパスを受けてゴールを決めている。大塚、ブルーノのツートップがフィットするとG大阪の攻撃は止められない。87分には大塚がアシストして、関皓平がとどめのゴール(4点目)を決めている。後半をクローズアップすると今年の東京Vは個の力がG大阪に及ばなかったことは明らか。しかし、点差が開いても諦めることなく戦った東京Vの魂は素晴らしい。東京Vのプライドは見せた。ケガ人が出てベストメンバーを組めなかったことは心残りだろうが、先発・ベンチ入りの殆どの選手は17歳、16歳なので来年に向けて貴重な経験を積むことができたと言っていいだろう。
注目の宇佐美だが、試合後のコメントは「最悪、全然駄目」と自分自身に対して全く納得していない。スタンドで見ていた観客もそう遠くない印象を持ったかもしれない。しかし、G大阪の試合ごとに彼と話をしていると、少しずつ彼の現状を理解できるようになってきた。
「期待されていることがプレッシャーになっていない…とは言えない。『なんかしないとアカン』というのがどっかにある。でも、それが自分の中でハッキリしない。イメージが見えてこない。自分勝手なプレーをすればチームに迷惑が掛かるし…。これを乗り越えて上に行けば違うものが見えるのかもしれない。でも、考え過ぎかもしれない」と王様は悩んでいる。あるJクラブのユースチームの監督は、「宇佐美の動きの質や精度は一級品。さすがだと思う。G大阪の左サイドバック(宇佐美は左サイドハーフ)に(守備の)負担が掛かっていることは確か。ただ、『運動量が少ない、守備をしない』と言われるが、それでもプレーの質が高いから対戦してみれば嫌な選手」と言う。やっぱりトップチームのレベルで揉まれるのが彼の成長には一番と言うことだ。そこには彼のイメージを刺激する世界があるかもしれない。前出の監督は最後にこう付け加えた。
「西野さんは今のままの宇佐美なら使わないでしょう。でも、宇佐美は日本の宝になりうる選手。みんなで彼に対するアプローチを考えていく必要があると思う」
Jユースカップでの宇佐美研究の最後は27日(土)の大阪ダービー(Jユースカップ2008 決勝@長居)が最後になる。「カントナが襟を立てているのではない。他の選手が寝かせているんだ」という名言があるが、「宇佐美が走らないのではなく、周りの選手が走り過ぎているんだ」という結論に達するかもしれない。大阪ダービーでは、そこまで飛びぬける宇佐美を見てみたい。
以上
2008.12.24 Reported by 松尾潤
J’s GOALニュース
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