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【J2:第2節 横浜FC vs 熊本】プレビュー:黒星スタートの横浜FCと熊本。攻撃的な本来のサッカーを表現して、今季の第一歩となる初白星を得るのはどちらか。(09.03.13)

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3月14日(土)J2 第2節 横浜FC vs 熊本(14:00KICK OFF/ニッパ球
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新監督を迎えたチームにとっては、開幕直後の数試合は、勝点の計算だけでなく、チームの強化を順調に進められるかどうかを占う重要な試合となる。結果が出ればチーム全体が新しい戦い方に自信を深められる一方、結果が出なければ試合が立て込む中で課題の解決に追われるようになる。それだけに、初戦を落としてしまった横浜FCと熊本にとっては、できるだけ早く勝利を挙げてチームを上昇気流に乗せたいところだ。

横浜FCの初戦である神奈川ダービーは、できた部分とできなかった部分がはっきりとした試合だった。「最初の15分と最後の15分は、キャンプで準備したことが出せた。しかし、その間の60分ではそれが出せずに試合の決着がついた」と樋口靖洋監督が振り返る。立ち上がりは中盤で積極的にボールを奪い、素早い守備から攻撃への切り替えでゴール前に襲いかかる。まさに目指している形。しかし、15分を過ぎたあたりから、右サイドに張っていたアジエルが中に入る動きを見せ始めると、せっかく出来ていた守備ブロックに綻びが生じた。その綻びをアジエルが見逃さず、スルーパスから阿部吉朗に決められる。その後も、主導権は湘南に奪われたまま、後半の立ち上がりにもコーナーキックからのこぼれ球をアジエルに決められ2点差に。三浦知良を投入し、75分を過ぎるあたりからようやく右サイドの加藤大志を中心にサイド突破を見せられるようになり、本来の攻撃サッカーを取り戻すが、終了間際のルーキー西田剛のプロ初ゴールで1点返すのがやっとだった。

樋口監督は「うちの形が出せなかった60分間は、攻守ともにコンパクトな状態が保てなかった。選手間の距離感を詰めてコンビネーションの中で攻撃のリズムを作ることが熊本戦のテーマ」と、修正点を語る。ただ、これはキャンプで積み上げてきたチームのやり方を徹底することにほかならない。今週の練習でも、基本的なコンセプトの再確認に重点を置いている。コンセプトを表現することで、2人、3人の関係からコンビネーションを作り、ゴール前に人数を掛ける本来の攻撃を実現したい。湘南戦後のコメントでも「後半最後の良い流れを90分出すことが重要。ボール回しにも参加して前に進められればリズムが出る」(須藤右介)、「セカンドボールをもっと拾って出て行く時間を増やさなければいけない。相手をうまくはめて、高い位置でボールを奪っていきたい」(加藤)、「もっとボールを回して、アクションサッカーができるはず。立ち上がり15分と後半のプレーを続ければ問題はない」(難波宏明)と選手もキャンプで積み上げたサッカーを出す意識は高く、迷いはない。

一方、熊本も、開幕の草津戦では、横浜FCと同じく2点を先行され終了間際に1点を返すに留まる1-2での敗戦だった。3トップを構成する木島良輔、小森田友明、宇留野純にボールを入れてからの展開を狙うものの、両サイドの木島、宇留野は起点を作るが、「小森田と藤田俊哉の距離がうまくいかなかった」(北野誠監督)というように、3トップにしたことの効果を100%引き出せたわけではなかった。一方で、草津の圧力に負ける形での2失点での敗戦は、「淡々と90分終わってしまったという感じ」と指揮官が振り返るように、不完全燃焼で終わったと言って良い。だからこそ、この2戦目に取り返すつもりで臨んでくるはず。落ち着いてボールを動かすことを課題として挙げており、経験豊富な藤田を中心に、狙いとするビルドアップをできるだけ多く表現したい。樋口監督も「小森田でポイントを作り藤田を生かす狙いははっきりしている。藤田はボールが入ったら決定的な仕事をする、非常に危険な選手」と攻防でのポイントに挙げている。この2人の関係がどの程度機能するか、注目したい。

試合は、攻撃を指向する両チームが初戦の消化不良を取り返すべく、狙いとする攻撃の形を出し合うゲームとなるだろう。横浜FCは、本来の選手の距離感を取り戻し、組織的なボール奪取と連動したボール運びを表現できるか。熊本は、3トップと藤田が有機的に絡みゴールを脅かすプレーを数多く繰り出せるか。どちらにせよ、目の離せない展開となることは間違いないだろう。

「ホーム開幕戦は非常に大事だし、連敗はしてはいけない。平塚の試合も大勢のサポーターに駆けつけていただいたが、ホームのお客様に今年目指して行くサッカーの片鱗を見せて、その中で勝ちたい」と、樋口監督はホーム開幕戦への意気込みを力強く語ってくれた。「俺たちの丘」ニッパツ三ツ沢球技場で繰り広げられる攻め合いに注目だ。

以上

2009.03.13 Reported by 松尾真一郎
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